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レポート

【K-1】まさに“怪物”野杁正明が全試合KOでトーナメント制覇、カリミアンが延長戦で京太郎に判定勝ち、石井慧が延長戦の末に判定勝ちで大阪大会にも参戦表明

2021/09/20 13:09

▼第14試合 スーパーファイト K-1スーパー・ヘビー級 3分3R延長1R
○石井 慧(クロアチア/チーム・クロコップ)
延長R 判定3-0 ※10-9×3
×愛鷹 亮(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)


 石井が1年8カ月ぶりの日本での試合に選んだ舞台はK-1だった。MMA戦績25勝13敗1分。2021年7月の前戦ではドイツ「EMC 7」でピエトロ・カペリを相手に1R ノースサウスチョークで一本勝ちしたばかり。プログラップリングでも多数の戦績を持つ石井だが、立ち技のみの試合は今回が初。日本帰国時に京太郎(※同じ横浜大会でシナ・カリミアンと対戦)と練習を積んでいた石井は、クロアチアでかつてのライバル=ミルコ・クロコップの指導を受けて臨むことになる。


 愛鷹は中学・高校時代は柔道を学び、高校卒業後は静岡県警に就職して機動隊員になった。しかしプロ格闘家になる夢を諦められずに除隊、キックボクシングを始めて2016年12月にBigbangヘビー級王座を獲得。2017年8月にKrushに初参戦すると同年11月からはK-1にも参戦。


 2019年8月にK-1初代クルーザー級王者シナ・カリミアンとノンタイルマッチで対戦すると、カリミアンを右フックでマットに沈める“ジャイアントキリング”を起こして一気に注目を集めた。2020年3月にタイトルマッチでの再戦が実現したが、判定で敗れタイトル奪取ならず。その後、6月に両眼網膜剥離で手術。今年3月に復帰戦を行うもANIMAL☆KOJIに判定で敗れ、7月のK-1福岡大会では1Rに2度のダウンを奪うもK-Jeeに逆転KO負けを喫して連敗中。戦績は22勝(10KO)9敗。


 1R、サウスポーの石井はガードを高く上げて左インロー、愛鷹もローを返す。まずはローの蹴り合い。愛鷹が右ストレートを伸ばすと、石井は左フック。愛鷹が右ローを蹴った離れ際には右フックで快音を発する。愛鷹は右インローを狙い撃ち、石井は左ハイも見せた。両者1Rは慎重だ。


 2R、石井は左ロー、左ミドル、左フックも振ってくる。愛鷹は右インローを蹴りつつ、左右でボディを打つ。石井は手が出なくなり、愛鷹にインローを蹴られる。


 3Rも愛鷹はジャブを突き、右インローを蹴る。石井が右フックを振ってくると右を合わせる。さらにボディも打つ。石井はパンチを繰り出すが1Rほどの力がなく、愛鷹の右インローに足が流れる。ショートのフックを出す石井が前へ出て愛鷹をコカす。愛鷹はジャブを突く。石井は両手を広げて“来い”と誘う。


 判定は30-29で石井に一票も2名は30-30でドロー。延長Rに突入する。前に出る石井が左ストレート、愛鷹は右インロー。石井も左インローを帰り返し、至近距離でローを蹴り合う。愛鷹の右アッパーは空振り、石井は右フックを当てる。石井の左インローに足が流れる愛鷹。愛鷹の左ローに石井が左フックを合わせ、愛鷹が後退。石井が左ロー、左ミドルで最後は手数を出して終了。

 最後は石井が一発一発のパワーと、お互い疲れた中で手数を出す気持ちの強さを見せた石井が判定勝ち。K-1デビュー戦を勝利で飾った。


 マイクを持った石井は「無事に勝ててよかったです。12月5日、大阪大会、地元大阪で是非試合をやりたいです。相手は誰でも大丈夫です」と、連続参戦をアピールした。

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