▼第1試合 RIZIN WORLD GP 2025 フライ級トーナメント 1回戦 5分3R
〇元谷友貴(アメリカントップチーム)38勝12敗1NC・35歳 ※バンタム級で扇久保にスプリット判定負け
[判定3-0]
×ヒロヤ(ジャパントップチーム)11勝14敗1分1NC・27歳 ※伊藤にスプリット判定負け
レフェリー:福田正人
ジャッジ:
豊永 稔/赤・元谷 [D 0-0/ A 0-0/ G 20-0]
松宮智生/赤・元谷 [D 0-0/ A 30-0/ G 20-0]
石川喬也/赤・元谷 [D 50-0/ A 30-0/ G 20-0]
元谷は15年末の旗揚げからRIZINに参戦し、国内外の名だたる強豪と名勝負を繰り広げてきた歴戦の勇士。18年10月、DEEP二階級制覇を達成するとその大晦日ジャスティン・スコッギンスに一本勝ちで5連勝。19年7月、扇久保博正との死闘に僅差で敗れると、大晦日にはBellatorとの対抗戦でパッチー・ミックスのフロントチョークに沈んだ。

21年のバンタム級GPは、2回戦で瀧澤謙太にTKO負けで敗退。22年は大晦日にホジェリオ・ボントリンにTKO勝利を収めるなど5連勝をマーク。しかし23年5月、朝倉海との待望の一戦で無念のKO負けを喫すると、大晦日にはヴィンス・モラレスと激闘の末に判定負け。24年5月、再起戦のDEEPで、負傷欠場の福田龍彌の代打で参戦した平松翔に一本勝利で復活した。大晦日の次期挑戦者決定戦で躍進中の秋元強真に完勝を挙げると、25年3月に井上直樹のベルトに挑戦。

フルラウンド拮抗した試合を展開し、打撃で押されるも自身はグラウンドで上回ったがスプリット判定負けを喫しベルト獲得ならず、4年3カ月越しの井上直樹へのリベンジも果たせなかった。DEEP二階級制覇王者として満を持して参戦するフライ級GPで、高度な技術と豊富な経験を武器に、悲願のRIZIN王座戴冠を果たしたい。

ヒロヤは17年より関西のWARDOGを主戦場に活躍。20年「朝倉未来1年チャレンジ」のオーディションに合格し上京、朝倉兄弟らとの鍛錬に励み、20年8月よりDEEP参戦。実力者たちを相手に3連敗を喫すると、後のない状態から粘り強いテイクダウンと打撃を武器に2連勝の波に乗る。23年6月、朝倉未来を通じてRIZINで敗れた西谷大成の敵討ちを榊原CEOに直談判し超RIZIN.2出場を果たしたが伊藤裕樹に判定負け。しかし最後まで諦めない気持ちの強さを見せ、会場を沸かせた。

10月は中村優作に判定負けで2連敗。背水の陣で臨んだ大晦日、新井丈をTKOし、RIZIN初勝利とともに修斗2階級王者を破るという大金星を挙げた。24年7月、「負けたら引退」を掲げたレジェンドの所英男にカウンターの右ストレートを合わせられパウンドヒジでTKO負けを喫し、再びチャンスを掴み損ねる。11月、追い上げる柴田“MONKEY”有哉を振り切り3R 判定で再起戦に勝利。
25年5月の男祭りではかねてより挑発に遭っていた、MMAデビュー戦となる篠塚辰樹を1R開始早々にテイクダウンし、グラウンドヒジ、鉄槌を振り下ろし圧巻のTKO勝利を収めた。この勢いのまま迎える7月、米国修行でさらなる進化を遂げているMMAで、持ち前のスタミナも活かし、階級転向の元谷を相手に後半勝負で上回れるか。

1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るヒロヤ、元谷は左ローでけん制。左ジャブを見せる元谷。ヒロヤも右を強振する。かわす元谷に、ヒロヤも左ジャブ。そこからの入りに元谷は前手の左フックを狙う。

右カーフを当てるヒロヤ。さらに左ミドルを届かせる。ワンツーは遠いが、左ミドルを突くヒロヤ。元谷は左ジャブ。右ローは空ぶり。詰めるヒロヤに元谷は右。そこに右を返すヒロヤ。左を上下に突いてアッパーで入るヒロヤ。右オーバーハンドをかわす元谷は、ノーモーションの右。さらにその場跳びのヒザ蹴り!

互いに右フックをかわすもヒロヤの頭が当たり中断、再開。コーナーに詰めるヒロヤの入りに元谷が跳びヒザを合わせてゴング。

2R、先に詰めるヒロヤは左ハイ。コーナーに詰めて右も、元谷は左右を叩いてテイクダウンの動きで頭の位置を合わせたところにがぶりヒザの元谷! さらに入って左ヒザを突く。

右ヒジで前に出るヒロヤの組みを首相撲でコントロールする元谷。離れるヒロヤに前後のステップの元谷。ヒロヤの頭を下げた入りを切ってバックに!

ボディトライアングルでバックを奪うとリアネイキドチョーク狙いながらヒロヤの正対際におたツイスターも狙う! 戻るヒロヤにバックマウントから鉄槌、パウンド。リアネイキドチョークを狙うが、ヒロヤも後ろ手を掴んで極めさせず、ゴング。

3R、階級落とした元谷にとってスタミナが問われる最終R。ヒロヤにとってはこの後半で盛り返せるか。先に前に出るのは後が無いヒロヤ。左ミドルを当ててコーナーに詰めるが、元谷は左ジャブ、しかし元谷も左右をまとめてヒザ。ヒロヤは左を突いて連打もコーナーで首相撲の元谷! 離れるヒロヤを追って左フック、ダブルレッグへ。

ここは残してコーナー背にするヒロヤ。元谷は細かい蹴りも離れる。

左ジャブの元谷は、前蹴り! 下がらされるヒロヤに右前蹴りから右! ヒロヤの前進をいなして体を入れ替え、シングルレッグ。ここは切るヒロヤはサッカーキックもかわす元谷。ヒロヤは左フックもかわす元谷。コーナー背にする元谷に跳びヒザのヒロヤに、体を入れ替える元谷も右から左のヒザ!

左から右にヒロヤに打ち合いに応じた元谷が右から右アッパーを当ててダブルレッグテイクダウン! そのまま引き出しマウントを奪い、パウンド、チョーク狙いでゴング。

判定は3-0で元谷が勝利。実力差を見せつけての1回戦突破で準決勝進出を決めた。試合後、元谷は「ヒロヤ選手と試合をしてすごい気持ちがあって、若くて今からだと思うんでこれからも頑張ってほしい、僕がヒロヤくんの分も背負って頑張って優勝するので応援、よろしくお願いします」と語った。




