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レポート

【RIZIN】朝倉未来がクレベルにスプリット判定勝ちでリベンジ、野村がパトリッキーに判定勝ちで9月名古屋でサトシに挑戦、YA-MANがTKO勝ちで金原が引退。井上が福田下し王座防衛。安藤が一本勝ち、上田がTKO負けで準決勝敗退。フライ級GPで元谷がヒロヤに完勝、扇久保がトーレスに競り勝つ、伊藤がズールーに打ち勝ち、ガジャマトフが征矢をTKO、神龍がギロチン極める

2025/07/27 11:07

▼第7試合 RIZIN WORLD GP 2025 ヘビー級(120kg)トーナメント準決勝 5分3R
×上田幹雄(BRAVE)極真会館全世界空手道選手権2019優勝
[2R 3分
05秒 TKO] ※鉄槌
〇アレクサンダー・ソルダトキン(ドイツ/ロシア)スピットファイヤージム・ベルリン/クロアチアFNC推薦



 上田は5歳から約20年間、極真空手の厳しい修練を積み、強さを希求する飽くなき姿勢、美しい組手、華麗なステップワークと心技体を兼ね備えた「極真で一番強い男」。13歳から2年間は部活動で柔道と相撲も経験。19年11月、第12回オープントーナメント全世界空手道選手権大会で16年ぶりの日本人王者に。21年4月には極真最大の荒行・百人組手に挑戦した。22年4月、初参戦のRIZINで髙阪剛にTKO負けを喫しMMAの洗礼を受ける。12月のGRACHANでMMA初勝利を収めると、23年6月に関根“シュレック”秀樹を1RTKOし、RIZIN初白星を挙げる。大晦日にはスダリオ剛を2RにグラウンドパンチでTKOし、2連勝。



 しかし、その勢いで迎えた24年6月、ポーランドの新鋭コバルチェクから1R早々に腕十字を極められ、無念のタップアウト。24年大晦日の再起戦ではROAD FC二階級王者キム・テインを2Rスタンドヒザで鮮烈KOし、ヘビー級ストライカーとしての面目躍如を果たした。満を持して迎えたGP初戦では、1R 僅か1分3秒、左インローで練習仲間のシビサイ頌真のヒザを破壊し、衝撃のKO勝ちを収めた。トーナメント唯一の日本人選手として、また極真の誇りをかけ、強打に加え多彩な蹴り技を得意とするソルダトキンをKOに沈め、優勝まで突き進む。



 ソルダトキンはクロアチアを中心にイベントを開催するFNC推薦選手。幼少期ジャッキー・チェンやジャン=クロード・ヴァン・ダムの映画が好きで、その影響から格闘技に興味を持つ。父を5歳で亡くすと、母の勧めでボクシングを始め、8歳の頃からは、徒手格闘技、グラップリング、フリースタイルレスリングなど多彩な格闘技を経験。そのなかで11歳の頃よりMMAの練習も始めた。とくに徒手格闘技では輝かしい戦績を誇り、ロシア国内王者をはじめW杯2度優勝、世界選手権でも2度優勝。また、軍隊で潜水なども経験。15年8月、ロシアのTaiwaz Productionでプロデビュー。Battle PromotionやOFCといったロシアの団体で破竹の11連勝。



 23年9月、UFC契約をかけて出場したDWCSでは反則の膝蹴りで失格に。その後キックボクシング戦を挟み、24年9月、ジョージアのGFCでは1R僅か19秒でTKO勝利。回転系の打撃を得意とし、爆発力を持ち、その体格から繰り出すサイドキックで逆コーナーまで相手を吹き飛ばす。プロMMA16勝中10KO、一本で2勝している戦慄のフィニッシャー。6月のGP1回戦ではヘキサゴンMMA王者アウンアラーを開始早々、怒涛の打撃で追い詰め、後半スタミナを切らすも判定勝利。極真王者の上田にMMAでの武器の多さを見せつけ、ヘビー級ならではの迫力あるKOで決勝進出をもぎ取るつもりだ。



 1R、
前蹴りから先に組んだのはソルダトキン。上田は右で差して四つで押し戻す。ヒザ蹴りの両者。ブレーク。サウスポー構えの上田は左ミドル。ソルダトキンは後ろ蹴りで蹴り返してバッククリンチ。コーナーに向かって頭をつけて耐える上田。しかし後方に引き出そうとするソルダトキン。



 その都度コーナーに戻る上田。ソルダトキンは背後からクラッチして投げ! 亀から立とうとする上田。ソルダトキンは左手首をコントロールして仰向けにさせるが、手首を外して立ち上がる上田!



 立ち上がり左の蹴りで前に出る上田。ここもソルダトキンは組む。



 2R、
ずれたコンタクトレンズをはめる上田。後ろ蹴り、後ろ廻し蹴りから入るソルダトキンは右で前に。ブロックする上田だがロープを背に。四つの上田に右ヒザのソルダトキン。さらに足を踏みつけるソルダトキン。ブレーク。ワンツーの右で飛び込むソルダトキン。そのまま頭をアゴ下につけるソルダトキンの右ヒザがローブローに。再開。





 右下段から、右内廻し蹴りの上田! かすめるも詰めたソルダトキンは両脇を差してバッククリンチ。前転した上田が亀に右足を刈ったソルダトキンは、上田の頭をマットに着けさせると、鉄槌連打! 腕を抜いて内側を向いた上田だが、頭を抱えたまま連打を浴びる上田にレフェリーが間に入った。




 決勝でのマレク・サモチュク戦を決めたソルダトキンは、「皆さんありがとう。ほんとうに光栄です。また次の試合を楽しみにしてください。東京、ありがとう」と語った。

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