▼第5試合 RIZIN WORLD GP 2025 フライ級トーナメント 1回戦 5分3R
〇神龍 誠(神龍ワールドジム)20勝4敗1分1NC・24歳 ※伊藤に判定勝ち、扇久保に判定負け
[1R 2分55秒 ギロチンチョーク]
×山本アーセン(KRAZY BEE/NAUGHTY HOUSE)5勝8敗・28歳 ※伊藤に判定勝ち

神龍はレスリングをベースとし、チョーク系の強い極め力を誇る。16年4月のPANCRASEでプロデビュー。その後DEEPを主戦場とし、19年6月には暫定王座戦を勝利しDEEP史上最年少の18歳で王座戴冠。正規王者として迎えた22年5月、暫定王者の藤田大和をニンジャチョークで極め王座統一・初防衛成功。22年11月、米国CFFCフライ級のベルトを獲得、さらにUFCファイトパスアワードで日本人初のサブミッションオブザイヤーに選出。

破竹の10連勝後の23年大晦日、RIZINフライ級王座決定戦で堀口恭司に一本負け。24年4月、イ・ジョンヒョンに一本勝利で再起。かつての師・扇久保博正を指名し7月に因縁対決が実現すると、接戦の末に判定負けを喫した。11月、2年半ぶりのDEEPでKENTAと大激闘の末、判定で辛勝。大晦日、Brave CF、Titan FC王者のホセ・トーレスと対戦も、際で競り負け判定1-2で惜敗。
25年2月、Breakthrough Combatで"Progressルールに初挑戦し、柔術黒帯のメネギンにポイント勝ち。GP日本人出場枠を賭けようと3月大会に勝利した伊藤に対戦要求すると、舌戦では上回られたものの、試合ではグラウンドで制圧し判定で完勝を遂げた。扇久保も参戦するGPで圧勝を続けて優勝し、フライ級国内最強の実力を公然と示したい。

アーセンは4歳よりレスリングを学ぶ。数々のジュニア大会で優勝を収めた後ハンガリーへレスリング留学。リオオリンピックをケガで断念すると、15年末にRIZIN電撃参戦が決定、デビュー戦でヒクソン・グレイシーの息子クロンと対戦、三角絞めで敗れたものの度胸を見せ観衆の心を掴んだ。16年9月、MMAデビューを果たす母・美憂とともに叔父の山本“KID”徳郁の指導のもと臨んだ才賀紀左衛門戦でスプリット判定勝利。その後2連敗を経て18年大晦日、他界したKIDへの思いを胸に宮田和幸の引退試合の相手を務め、一本負け。

19年6月、ティム・エスクトゥルースを肘でKOし再スタートを切った矢先に怪我で長期離脱。20年8月の復帰戦で加藤ケンジに1R KO負けを喫すると、再び療養へ。23年5月の復帰戦より階級を下げ、フライ級戦線で頭角を現すストライカーの伊藤裕樹を相手に得意のレスリングで終始攻め続け勝ち星をもぎ取った。その後9月の福田龍彌戦でドクターストップTKO、24年3月の柴田“MONKEY”有哉戦で一本負けを喫し2連敗に。1年2カ月ぶりとなる25年5月、ストライカーの冨澤大智に2R、リアイキッドチョークを極め、再起。ここで実力を示した新たなチームのもと成長を続ける総合力を武器にGP主役の座を狙う。


1R、ともにサウスポー構え。中央の取り合いから、右ローは神龍。左から右フックを見せる。アーセンは左オーバーハンド。かわす神龍に、アーセンは左インロー。神龍は右ジャブから左ストレートをガード上に。さらに右から左にアーセンのアゴが上がる。



左で詰めてコーナーに押し込む神龍は、離れキワに右ヒジ。アーセンの両差しにジャンピングガードの神龍。アーセンは自陣コーナーに持ち運ぶと、コーナーに頭が詰まる神龍は、右に頭をズラして右手でアームインギロチンチョーク! クローズドガードで組み直して絞ると、アーセンがタップ!

試合後、神龍は「これくらいの勝ち方でどうですかね。準決勝行けますかね。自分、生意気で実力のわりに人気ないので、今日から僕のファンになってください」と語った。



