▼第2試合 RIZIN WORLD GP 2025 フライ級トーナメント 1回戦 5分3R
×ホセ・トーレス(米国)13勝5敗1分・32歳 ※神龍にスプリット判定勝ち
[判定0-3]
〇扇久保博正(THE BLACKBELT JAPAN)28勝8敗2分・38歳 ※神龍、ズールー、元谷に勝利
レフェリー:植松直哉
ジャッジ:
豊永 稔/青・扇久保 [D 0-0/ A 0-0/ G 0-20]
松宮智生/青・扇久保 [D 0-0/ A 0-0/ G 0-20]
石川喬也/青・扇久保 [D 0-0/ A 0-0/ G 0-20]
扇久保は07年プロデビュー。史上2人目の修斗世界王座2階級制覇を達成。RIZINバンタム級戦線を牽引し、21年のGPでは準決勝で優勝候補の井上直樹に総合力の高さを見せつけると、決勝では一度王座決定戦で敗れた朝倉海に根性でリベンジし優勝。その後22年9月にキム・スーチョルに判定で敗れてからは適正階級のフライ級に転向。現RIZINフライ級王者堀口恭司とは13年に一本負けによる修斗王座陥落以来、RIZIN初参戦の 18年7月、5年越しの再戦で判定負けを喫し、トリロジーとなった22年大晦日の対抗戦でもカーフキックを効かされ苦杯を舐めた。

23年7月の超RIZIN.2では朝倉海の欠場に伴い急遽アーチュレッタと対戦。フルラウンド闘い抜くも判定負けでバンタム級王座の国外流出を許した。大晦日にはUFCフライ級王座挑戦を経験したジョン・ドッドソンを完封して連敗を脱出した。24年7月、神龍の指名に応じ因縁の師弟対決が実現すると、接戦を制し己の矜持を示した。再び堀口の首が射程圏内に入ったものの、その堀口はUFCとの再契約を果たし王座を返上。1年ぶりの試合となる今回、打投極+根性を信条とする自身のMMAでグランプリを圧倒的に優勝し、RIZINフライ級の絶対王者をめざす。

トーレスはシカゴでメキシコ系とプエルトリコ系の両親のもとに生まれる。4歳で松濤館空手に入門し黒帯に。16歳よりMMAを始めCombat Doでボブ・シルマーに師事、様々な格闘技を学ぶ。アマチュア戦績25勝1敗。14、15年にIMMAF世界選手権史上初の二冠達成、またレスリングNCAA D2のマッケンドリー大学を卒業。その後KHKチーム・バーレーンに招かれる。

16年3月、Titan FCでプロデビュー。2連勝後の8月、フライ級暫定王座戦でTKO勝利、続く17年1月の王座統一戦で1R TKO勝利、5月にはバンタム級王座を獲得し2階級制覇。18年6月、UFC代打参戦のチャンスを掴み、ジャレッド・ブルックス相手にTKO勝利を収める。

しかし18年8月にアレックス・ペレスに判定負けでプロ初黒星。19年4月、初参戦のBrave FCでアミル・アルバジに判定勝利。23年8月のバンタム級王座決定戦ではンコシ・ンデベレに判定勝利でベルトを獲得した。しかし12月のダイレクトリマッチでは棄権TKOにより王座陥落、24年5月にはラバーマッチで判定負けを喫し奪還に失敗した。大晦日、初参戦のRIZINでは59.0kg契約で神龍誠を相手に手数で上回り、ポジションでも上を取る形でフルラウンドを終え、判定2-1勝利で世界の壁の高さを知らしめた。2025年5月の『BRAVE CF 95』では、2023年12月に福田龍彌に判定勝ちしているディアス・イェレンガイポフと対戦。25年5月の前戦では、ショーン・サンテラ戦以来(ドロー)5年ぶりにフライ級に落としての試合は、初回のカザフスタンパワーの洗礼を受けて惜しい判定負けを喫しており、RIZINフライ級GPで復活なるか。

1R、ともにオーソドックス構え。先に左ミドルを突く扇久保。トーレス。トーレスの左フック、ローをステップバックする扇久保。右ロー、左ミドルを当てて左ボディストレート、シングルレッグからボディロックも、テイクダウンされずに残すトーレスはコーナーを背に。

押し込み左右のヒザの扇久保に、トーレスは左ボディも、扇久保は右ボディから左顔面。さらに左の蹴りをジャブがわりに。左前蹴りも。トーレスは右ローも、その打ち終わりにダブルレッグの扇久保、トーレスはロープを掴み残して右ロー。

扇久保は右を突いてからシングルレッグ、さらにボディロックから小外がけテイクダウン! サイド奪う扇久保にハーフに戻すトーレス。マウントの際で立とうとするトーレスにバックからリアネイキドチョークを狙う扇久保だが、トーレスは手首を掴んで組ませない。すぐに着地する扇久保は詰めて細かい左右でゴング。

2R、左右から詰めてボディロックテイクダウンの扇久保に立つトーレス。なおもバッククリンチの扇久保に内股で投げるトーレスだが、すぐに立つ両者。押し込むのは扇久保。両差しで回すが、クラッチを切るトーレス。シングルレッグを再三仕掛ける扇久保に、離れ際に左を当てるトーレス!

すぐに組む扇久保。コーナーに詰めて左を振ってダブルレッグ。差し上げるトーレスに今度はヒザ着きのダブルレッグも、トーレスは右ヒザ! さらに左フック。

離れた扇久保だが右から左ミドルに繋ぐ扇久保。トーレスの詰めに左ハイをガード上に突いてゴング。トーレスが扇久保の組みを見切り始めたラウンド。

3R、右で詰める扇久保にコーナーで突き放すトーレス。左インローを当てる扇久保にトーレスも右を振るが、そこにシングルレッグの扇久保も取れず。扇久保は上段内回し蹴り。さらにシングルレッグも、顔をはがして差し上げるトーレス。

扇久保は左ロー。トーレスも右蹴り返し、互いに右ストレートををヒット! 扇久保はシングルレッグも差し上げるトーレス。しかし扇久保の組みに小手投げのトーレス。扇久保はなおもシングルレッグへ。ジャブの刺し合い。右ボディを当てる扇久保に、長い距離はトーレス。扇久保のシングルに跳びヒザを突くと、ワンツーから左ボディ、左ミドル、最後に扇久保が右を突いてゴング。トーレスが扇久保の手を挙げたが……。

判定は3-0で扇久保が勝利。打倒極・根性のシングルレッグテイクダウンからの組みも続けた扇久保は試合後「一言だけ。絶対に優勝するんで応援してください!」と力強く語った。





