▼第3試合 RIZIN WORLD GP 2025 フライ級トーナメント 1回戦 5分3R
〇伊藤裕樹(ネックス)19勝6敗・28歳 ※神龍に判定負け、ヒロヤにスプリット判定勝ち、アーセンに判定負け
[判定3-0]
×エンカジムーロ・ズールー(南アフリカ)16勝8敗1分・36歳 ※堀口に判定負け
レフェリー:福田正人
ジャッジ:
豊永 稔/赤・伊藤 [D 0-0/ A 30-0/ G 20-0]
松宮智生/赤・伊藤 [D 50-0/ A 30-0/ G 20-0]
石川喬也/赤・伊藤 [D 50-0/ A 30-0/ G 20-0]

伊藤は小学4年から中学3年までボクシングを学び第2回全日本幼年ボクシング大会優勝経験を持つ。高校時代よりMMAに興味を持ち、16年に憧れのTHE OUTSIDERデビュー、ボクシングで培った打撃を武器に初代50-55王者に輝く。19年5月からDEEPで3連勝し、デビュー以来破竹の12連勝を飾る。しかしその12月、鮎田直人に判定負けでプロ初黒星を喫した。21年3月のRIZINデビュー以来、得意の打撃で全フィニッシュの3連勝。その勢いに乗り、8月からはDEEPフライ級GPに参戦、2戦を勝ち上がるも23年2月の準決勝で本田良介に判定負けを喫しGP敗退。
5月、10カ月ぶりのRIZINで山本アーセンに判定負けを喫し自身初の連敗を経験。その後はRIZINで全て判定による3連勝を挙げた。24年10月には自身も参戦経験のあるROAD FCで活躍するイ・ジョンヒョンをグラウンド肘でTKOし、久々のフィニッシュ勝利。25年3月、自身初の北米選手との国際戦で、タイトルホルダーでもあるララミーを相手に強烈な打撃戦を展開し、判定勝利でRIZIN5連勝。連続参戦となった5月の男祭りでは、組技・寝技で上回る神龍にドミネートされ惜敗を喫した。再起のかかるGP初戦からその拳を炸裂させ、一気に頂点へと駆け上がるつもりだ。

ズールーは喧嘩に明け暮れ、母親の勧めで6歳から極真空手を始める。17歳頃から、ムエタイやキックボクシングを始め、12年から本格的にMMAに転向。UFCミドル級王者ドリカス・デュプレシらと鎬を削る。13年3月、カンボジアのCTNプロモーションでプロデビュー。自動車整備士をしながらEFCを主戦場に戦績を重ねる。14年2月、バンタム級世界王座決定戦に1RKO勝利で王座獲得。初防衛戦で王座陥落後は階級を下げ、15年8月にフライ級王者に輝いた。

16年、南アフリカ出身選手として初めて『The Ultimate Fighter(TUF) 24』に出場。7月の初戦で扇久保博正に2R一本負けを喫した。23年7月、EFCバンタム級王座を獲得し二階級同時王者に。直近では24年3月にフライ級王座を防衛。24年9月のRIZINデビュー戦で、修斗二階級同時王者の新井丈と対戦し、1R終盤ヒザや後ろ回し蹴りなど打撃を次々にヒットさせ、スタンドパンチでTKO勝利。
大晦日、自身が果たせなかったUFC王座戦も経験した堀口恭司に挑戦するチャンスを得ると、打撃で堀口をグラつかせる場面も見せたものの終始試合の主導権を握られ判定負けを喫した。その堀口が返上したRIZIN王座を手にするべく、鋭い打撃を武器に、再起戦となるGP初戦から全開で臨み、W王座戴冠を果たしたい。

1R、サウスポー構えの伊藤に、オーソのズールー。右ミドルのズールーに、踏み込み速く左ストレートを刺す伊藤。ズールーは前蹴り。ワンツーで詰める伊藤はボディストレートも。

組んで右ヒザのズールー。伊藤の左右を距離で外したズールーはサウスポー構えになりカーフをヒット。オーソに戻すと左インローの伊藤。ワンツーの左も、その打ち終わりに右を狙うズールー。

スイッチするズールーの左の蹴りに、ワンツーを合わせに行く伊藤。左の蹴り合い。ジャブダブルから左ストレートに繋ぐ伊藤。ズールーは鋭い左ハイ。ダックしてかわす伊藤にバックフィストも。かわした伊藤のローシングルをかわしたズールーがダブルレッグから左ミドル。さらにズールーがダブルレッグテイクダウンでゴング。

2R、伊藤の右フックの飛び込みをさばいてダブルレッグのズールー。バッククリンチから左足をかけると伊藤はキムラクラッチで突き放す。しかしなおも伊藤の打撃に組むズールーはバッククリンチも、体を入れ替えた伊藤。ブレーク。ズールーは初回からの組みで消耗し始めたか。

右前手フックの伊藤に、左ストレートを突くズールーはなおも詰めてダブルレッグからボディロック、正対際に右ヒジ。伊藤の離れ際の左をブロックして右ハイ。

ブロックした伊藤は、ズールーの打ち終わりに右ヒジ! ワンツー。シングルを切ってがぶり。ズールーのフックをダックでかわす伊藤。

3R、大きく息をするズールーは左ミドル! 伊藤の回転速いパンチからフェイントに動くズールー。左ストレートを突く伊藤。圧力をかけるズールーに、右ボディストレートの伊藤。ズールーに左右から左をヒットさせて、ズールーのダブルレッグを切ってがぶり。

離れて右ヒザのズールーだが、動きが落ちた。伊藤は左ボディストレート。さらにボディ打ちから顔面へと散らす。そこに右を打つズールーだが、空振り。

スピードで上回られ、組みも切られたズールーは手詰まりに。左から右、後ろ廻し蹴りも突く伊藤は、左ボディから右! そこにシングルレッグに入るズールーを見切って潰して鉄槌の伊藤! 片足を手繰ろうとするズールーにパウンドを連打し続けてゴング。





