▼第4試合 RIZIN WORLD GP 2025 フライ級トーナメント 1回戦 5分3R
〇アリベク・ガジャマトフ(ダゲスタン)6勝0敗・23歳 ※北方にKO勝ち
[3R 2分39秒 TKO] ※左フック→鉄槌
×征矢 貴(THE BLACKBELT JAPAN)13勝7敗1分・30歳 ※ドッドソンに判定勝ち
ガジャマトフは8歳から始めたウーシュー散打でロシア王者に輝く。そのほか、カンフーロシア王者に2度、ハンド・トゥ・ハンド・コンバットでダゲスタンの数々のチャンピオンに、アーミー・ハンド・トゥ・ハンド・コンバットでは北コーカサス王者に2度輝いているほかMMAでも様々なトーナメントで優勝を果たす。10年間取り組んだ散打で120試合以上を経験するなか、ヴォルク・ハンや、その弟子としてRINGSの舞台でも知られ、近年PFLに参戦しているMMAファイターのバジギット・“ヴォルク”・アターエフ、UFCファイターのルスタム・ハビロフらを見て憧れMMAに転向。

プロデビュー戦以来ACA Young Eaglesで4戦し、いずれもパンチ、グラウンドでのパウンド、前蹴りでの3つのKOとRNCでの一本勝ちで全てフィニッシュ勝利。24年11月に北方大地と対戦し、1R 3分20秒、グラウンドパンチによるTKO勝利でRIZINデビュー戦を白星で飾った。タイ修行でムエタイのエキシビションマッチも経験するなどさらに武器を増やして臨む今回、8カ月ぶり2戦目のRIZINで、まだまだその強さの引き出しが底知れぬまま優勝候補の筆頭としてGP参戦。最強のダゲスタン人の一人として、相手を問わず全て1Rで仕留め、圧倒的に優勝を遂げるつもりだ。

征矢は扇久保博正の練習姿を偶然見かけ格闘技の世界を知る。アマチュア修斗で好成績を残し、12年7月のDEEPで伊藤貴昭を僅か46秒でKOし鮮烈なプロデビュー。主戦場を修斗に移してからもアグレッシブなスタイルで3連続1RKOを挙げ、13年修斗バンタム級新人王とMVPを獲得。

17年5月の修斗を最後に体調不良により実戦から離脱すると、指定難病のクローン病の治療に専念。19年6月、約2年振りの復帰戦にしてRIZINデビュー戦で川原波輝を衝撃的なカウンターで倒すと、8月には村元友太郎をTKOし健在ぶりをアピール。しかし、再び体調不良で試合から遠ざかる。22年4月、約2年半ぶりの復帰戦でWARDOG王者の中務修良にTKO勝利を収め完全復活を果たした。

23年9月、現在UFCランカーのラマザン・テミロフを相手に宣言通りの激しい打撃戦を展開するもKOで散り2連敗。24年7月の再起戦ではベアナックルルール初挑戦で、BKFC王者ドッドソンからダウンを奪われる判定負けを喫したが、25年5月、MMAルールで再戦し、組みを混ぜた戦いを完遂して判定勝利でリベンジを果たした。

1R、立ち合いからいきなりダブルレッグに入る征矢。右で小手のガジャマトフは受け止めて征矢の崩しに、逆に四つから左で差してテイクダウン! 立つ征矢に離れ際に背後から左の蹴り。

スタンド、右のバックキックのガジャマトフ。征矢はシングルレッグのフェイント。すぐにスプロールするガジャマトフは右アッパーから左。ブロッキングの征矢は右から左フック。受け止めたガジャマトフは右から左アッパー、後ろ蹴りを突く。

圧力をかける征矢は右で差して押し込み。そしてクラッチへ。顔を剥がすガジャマトフは離れる。右ハイでスリップもすぐに立つ。左ジャブをかわした征矢。

ニータップの征矢をさばいて左でダウンを奪うガジャマトフ! パウンドを被弾しながら背中を見せて立つ征矢に右前蹴り。バッククリンチを離して左右ラッシュのガジャマトフ。しかし征矢もガードを固めて左右の打ち返して押し戻してゴング。

2R、互いのスタミナはいかに。ガジャマトフの右フックをかわした征矢。ガジャマトフは左右の高い蹴り。かわす征矢に左フックを当てるガジャマトフ。左フックをを振る征矢。右ストレートをかわしたガジャマトフ。征矢は左ジャブを突き、左フックで飛び込み。互いに左の刺し合いも、征矢がじりじりと前に。

そして左フックを当てる征矢。ガジャマトフも左を返すと、ジャブの刺し合いでガジャマトフが徐々に有利に。さらに右アッパーも。しかしパンチの間合いになり、左フックで前に出る征矢。そこに右フックを返すガジャマトフ。ジャブからガード上に左ミドルハイを突いてゴング。

3R、右ストレートの征矢。ガジャマトフも右ストレートを当て返すが前に出るのは征矢。ガジャマトフの左右フックをかわした征矢。その前進にダブルレッグテイクダウンのガジャマトフ。コーナーで立つ征矢を崩すガジャマトフだが、立つ征矢はアームロックの動きから正対して離れる。


征矢の右に右の打ち下ろしのガジャマトフ。右跳びヒザを突くと、強いジャブ。征矢の右アッパーの打ち終わりに征矢の足が揃ったところに、右から左フック! 後方に倒れた征矢にガジャマトフは鉄槌連打! レフェリーが間に入った。左瞼をカットしている征矢。

試合後、綺麗な顔のままのガジャマトフは「これまで私のトレーニングを支えてくれたコーチ、故郷に感謝。GPの機会、ありがとうございます。ぜひすぐにでも次の試合を戦いたいと思います」と語った。




