和島のフィニッシュとなった左ミドルキック 撮影/安村発
K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~スーパー・ウェルター級&フェザー級ダブルタイトルマッチ~
2021年12月4日(土)エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館第1競技場)
▼第17試合 木村"フィリップ"ミノル K-1 FINAL K-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級タイトルマッチ 3分3R延長1R
×木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/PURGE TOKYO/王者)
KO 3R 2分50秒 ※左ミドルキック
○和島大海(月心会チーム侍/挑戦者)
※和島が第4代王座に就く。木村は初防衛に失敗。
木村は長くK-1の主要選手として活躍し、2018年8月にはKrushウェルター級王座に君臨。2019年にはK-1の全大会に出場し、全試合KO勝利。2020年3月には「K-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント」を3試合連続KOで制し、悲願のK-1王座に就いた。12月の両国大会ではアビラル・ヒマラヤン・チーターに初回まさかのダウンを喫するも、2Rで逆転TKO勝ち。今年は3月の日本武道館大会を右手中指の伸筋腱脱臼のため欠場していた。戦績は36勝(29KO)9敗1分で、現在10連続KO中。
和島は第1回K-1アマチュア全日本大会優勝など、アマチュア大会で数々の実績を残して2016年7月にKrush初参戦。サウスポーから繰り出す破壊力十分のパンチと蹴りで2020年3月の第3代K-1スーパー・ウェルター級王者決定トーナメントではアワターン、城戸康裕を破って決勝へ進出するも、木村“フィリップ”ミノルに敗れて準優勝。9月のK-1ではラーシーシンをローキックでKO撃破、12月は藤岡裕平を左ハイキックで初回KO、そして今年7月には木村からダウンを奪って苦しめたアビラル・ヒマラヤン・チーターを3Rにローキックで仕留めて3連続KO勝ちを飾った。戦績は15勝(13KO)4敗。
約1年ぶりの試合で、木村はこの一戦をK-1ファイナルマッチにすることを発表している。
1R、和島の左ミドルからスタート。さらに左三日月を連打。木村は前後にステップを踏みながら左ボディ、左右フック。右フックを思い切り振って来る木村。和島は木村がパンチで前へ出てくるとブロックし、左三日月を蹴り続ける。和島の左ローに右フックを合わせる木村。和島は木村の左フックをしっかりとブロックしている。
2Rも和島は左の三日月蹴り気味の前蹴り、左ミドル。木村は前へ出て左ボディ、右フック。すると和島は左インローを蹴る。そのインローにフックを合わせに行く木村。和島も左ストレートを打ち込む。左ローに右を合わせられた和島だが、すぎに飛びヒザへ。和島の蹴りへ右を合わせに行く木村、和島は左のヒザを突き刺す。ここで前へ出る和島だが木村が思い切り左右フックを繰り出す。両者かなり疲れている様子がうかがえる。
3R、ワンツーを顔面とボディへ繰り出す木村に和島も前へ出て右フックを放つ。和島が右フックからヒザ蹴り、木村はクリンチで逃れる。和島が前蹴りを入れると木村が右フック。木村の右がクリーンヒットするが、和島は下がらず前へ出る。組み付く木村へ和島はヒザ蹴り。ホールディングで木村にはイエローカードが提示される。和島がボディ、顔面へのヒザで攻め、木村はロープを背負う。そこへ和島が左ミドル、木村は蹴り足にしがみついたがそのままダウン。
カウントが数えられたが、木村はしゃがみ込む。この瞬間、和島のKO勝ちが決まった。試合残り時間は10秒だった。
ベルトを巻いた和島は満面の笑顔を浮かべ、「木村選手は本当に偉大なチャンピオンで、試合が出来てベルトも巻けて本当に良かったです。70kgの歴代王者は凄く強豪ですが、その3人に負けないようにしっかり僕も歴史を作って行くので中村さん(K-1プロデューサー)、本当に強豪選手を呼んでください。僕も絶対に偉大な王者になってみせます。応援ありがとうございました。最後に、月心会あまり今日戦績がよくなかったんですが、月心会というチームで獲れたベルトだと思っています。一言だけ言わせてください、月心会サイコー!」と、控えめにアピールした。