▼第17試合 スーパーファイト K-1女子アトム級 3分3R延長1R
〇菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/K-1 WORLD GP女子アトム級王者)
判定3-0 ※30-29、30-28×2
×ディミトラ・アガサゲリドゥ(ギリシャ/IFMA世界選手権女子-45kg級準優勝)
菅原は2019年1月にプロデビュー。2020年11月の「女子アトム級王座決定トーナメント」決勝戦で第3代Krush女子アトム級王座に就き、これまで3度の防衛に成功。2022年6月の「K-1 WORLD GP初代女子アトム級王座決定トーナメント」決勝でパヤーフォンに敗れたが、2023年3月のタイトルマッチでの再戦でリベンジし、K-1王座に就いた。戦績は11勝(1KO)3敗。2020年3月に美容技術専門学校を卒業し、“戦う美容師”として活動している。
アガサゲリドゥはキックボクシング、ムエタイでギリシャのタイトルを獲得したほか、全ギリシャボディビルおよびフィットネス連盟のフィットネス チャレンジにも出場。また、2021年のInternational MMA FestivalではMMAとグラップリングの試合にもチャレンジしている。2022年6月にはアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで開催された2022年IFMA世界ムエタイ選手権で、シニアエリート女子-48kg級でギリシャ代表として史上初の銀メダルを獲得した。アマチュアムエタイでは33勝(8KO)4敗、プロでは8勝4敗の戦績。
1R、アガサゲリドゥは出入り速くワンツーでどんどん前へ出る。菅原は距離をとって左ミドル、アガサゲリドゥが近付くとワンツー。菅原はジャブを突いて右ストレートを打つと、アガサゲリドゥも右を打ち返してくる。アガサゲリドゥが前に出るところには菅原が左右ミドル。さらに前蹴りで突き放してからのテンカオ。左ミドルやヒザを織り交ぜながら、右ストレートや左フックを打つ菅原。鋭いヒザ蹴りが何度もアガサゲリドゥのボディに突き刺さった。
2R、菅原は前に出て前蹴り、ジャブでけん制しながら前蹴りを顔面とボディに放つ。アガサゲリドゥは左フックを打つが、リーチ差はいかんともしがたい。菅原は前足重心と後ろ足重心を使い分け、前足の時はボクシング、後ろ足の時は前蹴りとミドルを放つ。前に出てくるアガサゲリドゥに前蹴りとミドル、さらにはヒザを合わせる。離れれば左右ミドルだ。ボディへのヒザ蹴り連打でアガサゲリドゥを後退させる菅原。さらには右ローを連打すると、これもアガサゲリドゥは嫌がる。完全に菅原のペース。
3R、アガサゲリドゥはジャブを出しながら前へ出ていくが、菅原に前蹴りやミドルで突き放される。どんどん前へ出てワンツーを打つアガサゲリドゥは菅原にパンチを当てる場面もあるが、菅原は右ローで後退させる。加えてジャブ、前蹴り、左ミドル。前へ出るのはアガサゲリドゥでパンチを当てる場面もあるが、菅原はバックステップでかわし、蹴りで突き放す。菅原も左フックを返す。前蹴り、右ロー、左ミドルでペースを握る菅原。アガサゲリドゥも最後まで諦めずパンチで前へ出続けた。