▼第1試合 RIZINフライ級(57.0kg)5分3R
×北方大地(パンクラス大阪稲垣組)20勝13敗1分
[1R 3分20秒 KO]
〇アリベク・ガジャンマトフ(ロシア)5勝0敗
ダゲスタンのガジャンマトフは、8歳から始めたウーシュー散打でロシア王者に輝くと、ハンド・トゥ・ハンド・コンバットでも北コーカサス王者に2度輝くなど、幼少期から格闘民族のトップで戦ってきた。ヴォルク・ハンやアターエフ、UFCのルスタム・ハビロフらに憧れMMAに転向。プロデビュー戦以来『ACA Young Eaglesで4戦し、いずれもフィニッシュ勝利。
2024年2月の前戦では、オーソドックス構えから繰り出す右の強打を武器にニータップのテイクダウンのみならず、シングル、ダブルレッグもこなしダゲスタンケージレスリングからバックテイク。パームトゥパームでの速いリアネイキドチョークで一本勝ち。
2023年5月には身長170cmの数字以上に伸びる左右の連打の打ち合いに右の蹴りも混ぜ、相手のダブルレッグもスプロール。クリンチボクシングの殴り合いも辞さず、最後は散打出身らしく、左にスイッチしての三日月蹴りをボディに突き刺し、相手を悶絶させている。
柏木氏は「ガジャンマトフはまだ23歳のダゲスタンファイター。レスリングを想像する地域ながら散打の選手。打撃が強くて寝技も出来る。ムサエフやアリ・アブドゥルカリコフのようなスタイル。気を抜いたらやられちゃいます」と、いつどこでも仕留められる武器を持つフィニッシャーだとした。
対する元PANCRASE王者の北方は、2022年3月の『RIZIN.34』で村元友太郎に判定勝ちして2連勝も、現ONEの山北渓人、神龍誠と王者クラスに敗れ2連敗中。国の指定難病である頸椎の後縦靱帯骨化症と戦いながら、4児の父として再起を目指す。
非常に危険な相手と戦う北方について柏木氏は、「北方選手は、打撃もグラウンドも出来て経験がある元PANCRASE王者。試合解説もするなど非常にファイトIQが高い。そんな北方選手がまだ4戦で磨かれていない粗い選手をどう料理するか」と、33歳で35戦のプロキャリアを持つ北方の経験値に期待した。
1R、両者オーソドックス。間合いを詰めたガジャマトフが前蹴り。ジャブのフェイントでプレッシャーを掛けていく。左フックで飛び込んだ北方だが空振り。ケージを背負った北方。ガジャマトフ前蹴り。また左フックで飛び込む北方だがこれも空振った。両者が右で飛び込みパンチが交錯。ガジャマトフバックキックをボディにヒット。またケージを背負う北方。
ガジャマトフ右ハイ。頭部をかすめた。なおも詰めるガジャマトフ。フェイントをかけつつジャブを入れる。ワンツー。首相撲から放すと左フック。ぐらついた北方にまた首相撲。ヒザの連打から右フック。北方ダウン。パウンド連打! 亀になった北方にパウンド連打を打ち込みレフェリーストップ!
1R3分20秒、ガジャマトフのKO勝ちとなった。試合後のマイクではセコンド・RIZIN関係者・ファンに感謝を述べるとともに、ジョン・ドッドソンの名前を上げて対戦をアピールした。