撮影/安村発
K-1 WORLD GP 2023 ~K’FESTA.6~
2023年3月12日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館
▼第21試合 K-1 WORLD GPスーパー・ライト級タイトルマッチ 3分3R延長1R
〇大和哲也(大和ジム/王者)
判定3-0 ※29-28×2、30-27
×林 健太(FLY SKY GYM/挑戦者)
※大和が2度目の防衛に成功。
大和は2005年7月プロデビューの35歳。キックボクシングでNJKFライト級王座、WMCインターコンチネンタル同級王座、WBCムエタイ日本同級王座、WBCムエタイ日本スーパーライト級王座、WBCムエタイ・インターナショナル同級王座を次々と獲得。2014年11月にはサゲッダーオをTKOに破り、同日にタイトルマッチを行った梅野源治と共に日本人初のWBCムエタイ世界王者(スーパーライト級)となった。2010年にK-1 WORLD MAX -63kg日本トーナメントで全試合KO優勝を果たし、その後はムエタイルールでの試合に専念していたが、2017年4月から新生K-1に参戦。トップクラスには苦戦が続いたが、2022年4月に山崎秀晃を初回KOして第6代王座に就くと、9月には佐々木大蔵を判定に破り初防衛に成功した。戦績は44勝(32KO)20敗1分。
林はK-1参戦経験のある父を持ち、2013年8月からK-1 JAPAN GROUPに出場。強打を武器に2018年12月のK-1ライト級世界最強決定トーナメントで優勝すると、2019年3月には卜部功也に大番狂わせの勝利で第3代K-1ライト級王座に就いた。2020年12月の初防衛戦で王座を失うとスーパー・ライト級に転向し、佐々木大蔵と鈴木勇人には敗れるもヴィトー・トファネリ、不可思、小嶋瑠久に勝利。そして前戦で不可思との再戦を制し、今回の挑戦に漕ぎつけた。逆転KOが多い激闘派だ。戦績は22勝(14KO)9敗2分。
1R、前に出ていくのは林でワンツーを伸ばしていく。大和はロープを背負うも左ボディ。林はフック&アッパーのコンビネーションを繰り出し、大和はロープを背負いながら左ミドルを蹴る。大和は左ミドルを蹴りつつ、右アッパー、左右フックで迎え撃つ。細かく手を出す林へ右クロスを叩き込んでダウンを奪う。前へ出る大和がジャブ、右ストレート。林がワンツーで押し返していき、大和が左フックと右ストレートを狙っていく。
2R、大和の左フックに右フックを打ち返す林。このラウンドも林が前へ出て行きジャブ、右ストレート、左ボディ。大和も右アッパーで応戦して左フックを打つ。大和は左ミドル、左ハイも。林は左ボディを狙い撃ちにし、ヒザも入れる。右ストレートから左ボディ、手数を出していく打ち合いを続ける両者。林はヒザも突き刺す。大和の手数が徐々に減ってきた。
3R、林のヒザに右フックを合わせる大和。続く左フックは相打ち。両者アッパーを突き上げ、フックを至近距離で打ち合う。ヒザと右ローを混ぜるのは林。大和の右クロスが再びヒットも、林は下がらず打ち返す。超接近戦でフックとアッパーを交換する両者。残り10秒、大和が林をロープ際まで追い詰めて終了。至近距離での圧倒的な手数でド突き合った両者、判定はダウンを奪った大和の勝利となった。
大和はマイクを持つと「30周年大会盛り上がりましたでしょうか。夢がかなうと言いましたがひとつ言い忘れたことがありました。夢は叶うんですが、一人では叶わないんですよ。いろいろな人の支えがなければ叶いません。最後に一個、夢を叶えたいと思います。皆さん、指を一本立てて上にあげてください、格闘技サイコー! K-1サイコー! K-1サイコー!」とファンと共に叫んだ。