▼第15試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分3R
〇朝倉未来(JAPAN TOP TEAM)
[3R 1分56秒 TKO] ※鈴木がカットでストップ
×鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)
朝倉は、2023年7月にヴガール・ケラモフに一本負け。2024年7月の前戦で平本蓮に1R TKO負けで「いったん」引退を表明。しかし、今回の東京ドーム大会で平本との再戦のために復帰を決めた。その平本が負傷欠場で対戦相手が決まらずにいたが、鈴木千裕が名乗りを挙げて対戦が決定した。
鈴木は3月30日の『RIZIN.50』香川大会でカルシャガ・ダウトベックに判定負けしたばかり。大晦日のクレベル・コイケ戦、3月のダウトベック戦、5月の朝倉未来戦と5カ月で3試合の連戦で、前戦からわずか1カ月間隔での再起戦となる(※会見での質疑応答)。
リングインしてカメラに右の拳銃を打ち抜いた朝倉。リングサイドにバッテンマークのマスクをつけた平本蓮、さらに那須川天心の姿も。

1R、サウスポー構えの朝倉。オーソの鈴木が先に圧力をかける。右前手を振る朝倉は左ハイも。掴んだ鈴木に足を抜いた朝倉がコーナーに向かい、ダブルレッグテイクダウン。鈴木は足を踏ん張り切れないか、頭を抱え込むような形で下に。

コーナーに頭が詰まる鈴木はフルガード。下の鈴木は4の字にするが、朝倉のパウンドをかわす鈴木は徐々に上体をコーナーに上げると、中腰でパウンドの朝倉。

鈴木は朝倉の頭を抱えるとパウンドに鈴木は出血。左足を抜いてハーフにした朝倉に、腰を切ってフルガードに戻した鈴木。しかし朝倉は鈴木頭をコーナー下に押さえ込んで再びハーフに。鈴木の足の戻しの蹴り上げに、朝倉は左の強いパウンドもマットを直撃。サイドを奪いゴング。

2R、大歓声のなか跳びヒザを見せる朝倉。そこに左右を振る鈴木だが、右を当てる朝倉は打ち合いのなかでも冷静にシングルレッグから引き出してやぐらから小内刈テイクダウン!

再びコーナーに鈴木の頭を押し付ける朝倉。ハーフからフルガードに戻す鈴木。スペースが足りない鈴木。朝倉は上体を離すとすぐに左のパウンド。首がコーナーで折れて立てない鈴木。朝倉は押さえ込んで右の脇腹にパンチ。
頭を抱え込む鈴木。上体を離した朝倉に蹴り上げの鈴木。そこに右のパウンド、ヒジで飛び込む朝倉は、鈴木の頭がコーナーから出ると、コーナーに頭を運んで押し込みパウンドでゴング。

3R、右ストレートから左フック、ヒザで前に出る鈴木、朝倉は左ミドル、左ヒザを突くと、鈴木は軸をブラしながら右を振るが空振り。
そこに組んだ朝倉。鈴木はニンジャ狙いからネルソンで固めるが、頭を抜いた朝倉。朝倉の細かいパウンドに出血の鈴木は左目上をカット。そのままドクターチェックでストップ。朝倉が勝利。コーナーポストに上がって朝倉は両手を広げてて咆哮。右手を挙げた。
連戦だった鈴木も見せ場を作ったが、試合後半無念のカットでTKO負け。朝倉は「楽しんで戦う」という宣言通り、左右の攻撃を上下に散らし、強化したテイクダウンで堅い展開ながら執念で押さえ込んで削り、勝機を掴んだ。一方で、鈴木はテイクダウンディフェンスが出来ず、コーナーで立ち上がりもままならずジリ貧に。コンディションが万全ではないことをうかがわせた。

勝利者トロフィーを受け取った朝倉は、「帰ってきました。またた強くなって帰ってきました。東京ドームの満員の景色で復活できて嬉しかったです。良くないときも応援、ありがとうございます。またすぐ戻ってきます。朝倉未来は最強じゃないといけないんで」と語り、大歓声を受けてリングを後にした。

放送席に入った平本は、その姿に「鈴木千裕が立ちに行く動きを全然見せなかった。朝倉未来は全然強くなかった」と辛らつな評価。さらにメインのクレベルvs.シェイドゥラエフにも、「2人とも強いけどどっちも僕が潰します」と語った。




