▼第19試合 K-1 WORLD GPクルーザー級タイトルマッチ 3分3R延長1R
×シナ・カリミアン(イラン/SINA ARMY/王者)=89.6kg
KO 3R 2分03秒 ※右フック
○リュウ・ツァー(中国/唐山文旅驍騎ファイトクラブ/CFP/挑戦者)=89.9kg
※ツァーが新王座に就く。カリミアンは初防衛に失敗。
カリミアンはアマチュアムエタイで活躍後、2018年9月の「K-1 WORLD GP初代クルーザー級王座決定トーナメント」に初来日。トーナメントを制して初代王者となった。同王座は2020年12月の3度目の防衛戦でK-Jeeに敗れて手放したが、2021年3月のダイレクトリマッチでK-JeeをKOし、王座を奪還。その後は、反則勝ちも含めて5連勝。2023年9月の「K-1 30周年記念無差別級トーナメント」では1回戦でKO勝利も準決勝でクラウディオ・イストラテに敗れた。戦績は16勝(8KO)3敗。
ツァーは散打の強豪にして中国キックボクシング界のニュースター。中国・武林風の推薦選手として2023年9月の「K-130周年記念無差別級トーナメント」に参戦すると、全試合KO決着で優勝を果たした。12月には本来の階級であるクルーザー級で谷川聖哉を初回KO。戦績は10勝(8KO)1敗。
1R、ツァーはワンツー・左ミドル、ワンツー・右ローで攻めていく。カリミアンは左右ロー。右ミドルを蹴ろうとしたカリミアンにツァーが右ストレートからの左フックを合わせてダウンを奪う。コーナーへ詰めたカリミアンに左右フックを見舞うツァー。さらにヒザ蹴りを突き上げてカリミアンがダウン気味に倒れる。カリミアンはワンツーを返すが、ツァーの左ボディ、左フック、右ストレートで追いかけまわされ、コーナーに詰まったところで右フックをもらって2度目のダウンを喫する。
2R、笑顔を浮かべるツァー。カリミアンはワンツー、飛びヒザ蹴りと強引に攻めるが、ツァーが右ストレートを打ち抜いてダウンを奪う。ツァーはジャブ3連発、右カーフ、左ボディと一方的に攻める。カリミアンは得意のバックハンドブローを放つが空振り、後ろを向いたカリミアンにツァーが左フックを放ってダウンを奪う。
しかし、レフェリーがブレイクをかけた後にツァーが攻撃したとされ、ツァーにはイエローカード(減点1)、カリミアンに5分間の休憩が与えられた。再開後、ツァーはボディへのジャブ、同じ踏み込みで左フック。カリミアンはバックハンドブローを放つが起死回生にはならず。
3R、見合いの展開となる。ツァーの左フックに右ストレートを返すカリミアン。お互いに手が出ない展開が続いたが、突如、ツァー左前蹴りをフェイントにしての右フックを打ち抜いてカリミアンが強烈なダウン。2メートルの巨体がバッタリと倒れ、カリミアン立ち上がることは出来ず、ツァーがKOで王座を奪取した。
ベルトを巻いたツアーは「私の師匠であるウェイ・ルイさんに感謝したいと思います。2017年に私の先生が中国人では初めてK-1のベルトを巻きました。そして私が続いてK-1のベルトを取れたのは素晴らしいことです。昨年、無差別級トーナメントで優勝してここでK-1世界王者になることができました。世界中のファンのおかげだと思っています。皆さん、私の名前を覚えてください、私の名前はリュウ・ツァーです」とアピール。
するとサッタリがリングに上がり「このタイトルに挑戦させてください。7月7日、このリングで戦いましょう。7月、最高の試合を見せてあげます。押忍」と次回のK-1での挑戦を要求した。