▼第13試合 K-1スーパー・ウェルター級 3分3R延長1R
〇ジョーダン・ピケオー(オランダ/Mike's Gym/第4代Krushスーパー・ウェルター級王者)
延長R 判定3-0 ※10-8×3
×デング・シルバ(ブラジル/Squadron Thai Brasil/K-1 WORLD MAX 2024 -70kg世界最強決定トーナメント第三位)
※本戦の判定は29-30、30-30×2。
ピケオーは2015年5月に初来日し、佐藤嘉洋をKOして注目を集めた。同年7月の『K-1 WORLD GP -70kg初代王座決定トーナメント』では決勝でマラット・グレゴリアンに敗れるも、1回戦と準決勝はKO勝ちして準優勝。その後は日菜太、木村“フィリップ”ミノル、野杁正明といった国内強豪たちを軒並み撃破し、日本人相手に無敗を誇っていたが2020年3月に久保優太に判定負け。2016年4月に奪取したKrushスーパー・ウェルター級王座は5度の防衛に成功している。2023年3月、約3年ぶりの来日を果たし、アビラル・ヒマラヤン・チーターを3RでKO。7月には和島大海が保持していたK-1スーパー・ウェルター級王座に挑戦したが、2RにKOで敗れた。戦績は48勝(22KO)9敗1分。
シルバはブラジルMMA団体『SFT』のSFT COMBAT-70kg王者。“灼熱のビッグモスキート”と呼ばれ、キックとMMAの二刀流ファイターでもある。身長190cmとこの階級では高くリーチがあり、蹴りとパンチのバランスに長けている。38勝のうち24KOを記録し、打ち合いの中から繰り出されるハイキックは的確。「 -70㎏世界最強決定トーナメント」開幕戦では璃久に初回TKO勝ち、準々決勝ではダリル・フェルドンクに判定勝ち、準決勝でコプリヴレンスキーに判定で敗れ3位となった。戦績は41勝(25KO)5敗。
1R、右ミドルを蹴っていくピケオーにサウスポーのシルバは長いリーチからのワンツーを打って行く。ピケオーにロープを背負わせるとパンチの連打からヒザを突き上げる。しかし、ピケオーが身長差を感じさせない蹴りを多用した戦いぶりで上手く戦った。
2R、ピケオーが前に詰めていくとシルバが下がる。シルバはオーソドックスになると右のボディストレートを突き刺し、サウスポーに戻ると前蹴り。ピケオーは前に出て圧を懸けるが、シルバが左ミドル、ヒザと攻撃を当てていく。ピケオーの前進にヒザを合わせるシルバ。前蹴りでも突き放す。
3R、シルバの前蹴りに思い切って右を振って前に出るピケオー。コーナーに詰めたシルバへピケオーが右ボディストレート。さらに連打でシルバを追いつめるが、もつれて倒れた際にピケオーの足が耳に当たり、試合中断。再開後、前に出るピケオーが右ボディストレート。シルバは前蹴り、ピケオーが右ハイを蹴ると右ストレートを伸ばして当てる。前へ出るようになったシルバは右のパンチを放って行った。
判定はジャッジ1名がシルバを支持したがドロー。延長戦へ突入する。シルバは前へ出ての左ストレート、ヒザで勝負に出る。ピケオーは左右ロー、右ミドル。シルバが前へ出てくると右ストレートで押し戻すが、シルバはヒザで前へ出る。しかし、ピケオーの右ストレートがヒットし、バランスを崩したところでピケオーの左がもう一度ヒットし、音を立ててシルバが倒れダウンに。前へ出るピケオーが右フックを強打。シルバのジャブにもピケオーは右ストレートを返して当てる。
判定は3-0でピケオーが勝利。ピケオーはかめはめ波で勝利をアピールした。
ピケオーはマイクを持つと「今日の試合を楽しんでいただけましたか。あんなに背の高い選手と戦うのは初めてで苦戦しました。ただ、スピードは彼よりもあると思っていました。このリングに戻ってこれて本当に嬉しく思います。宣言通りKO出来なかったことをお詫びしますが、試合を楽しんでいただけたなら嬉しいです」と話した。