▼第14試合 RISE×GLORY スーパーライト級(-65kg) 3分3R延長1R
○原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM/ISKA世界ライトウェルター級王者)
KO 2R 1分49秒 ※右フック
×エイブラハム・ヴィダレス(メキシコ/Living legacy/GLORY世界フェザー級1位)
原口は空手出身で、高校からはボクシングを始めて17歳でプロデビューし、2016年西日本新人王決定トーナメントで準決勝進出。2017年にキックボクシングでプロデビューすると、わずか2戦目でACCELフェザー級王者となり、翌年(2018年)のRoad to RIZINキックトーナメントで優勝。チャンヒョン・リー、森井洋介からも勝利を収め、2020年1月大会で秀樹を降してRISEライト級王座に就いた。2020年10月には「DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント」で優勝。2021年2月には白鳥大珠に圧勝、9月もタップロンにKO勝ちしたが、11月にGLORY世界フェザー級王者ペットパノムルンに敗れて連勝がストップ。
2022年4月、ロンペットを初回KOして復活すると、6月の『THE MATCH』では第5代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の山崎秀晃に2R0分33秒、TKO勝ち。しかし、9月のペットパノムルンとの再戦では延長戦で敗れRISE世界スーパーライト級(-65kg)王座を逃した。12月に元GLORYフェザー級王者のセルゲイ・アダムチャックに圧勝すると、今年3月にはジェレミー・モンテーリョをKOしてISKA世界王座に就いた。7月にはGLORY推薦選手のアンバー・ボイナザロフを1RでKOしている。戦績は25勝(16KO)3敗1分。
ヴィダレスは、GLORYでは6戦して6勝(4KO)2敗で戦績は18勝(13KO)2敗。黒星はいずれもGLORYでペットパノムルンとセルゲイ・アダムチャックに付けられたもの。“ダイナマイトハンド”の異名を持つ強打者で、2022年10月にペットパノムルンが保持するGLORYフェザー級王座への挑戦者に選ばれたが完封負けを喫した。11月5日のGLORYで同級2位アフマド・チク・ムーサを初回TKOに降したばかりだ。
1R、サウスポーの原口は左三日月、左ハイキックを蹴りながら左右の連打。遠い距離から左右ストレートと左三日月をどんどんヒットさせる。ヴィダレスのパンチは距離があって届かない。左三日月、右フック、右ローと一方的に当てる原口。コーナーへ追い詰めて連打を見舞う原口だったが、ヴィダレスの右フックに巻き込まれて転倒。立ち上がったところでヴィダレスの反撃を喰い、コーナーに詰まったところでヴィダレスの右フックをもらってまさかのダウン。
2R、原口はオーソドックスにスイッチし、前蹴りと左ロー。またサウスポーになって左ミドル。右カーフを蹴る原口にヴィダレスが右ストレートを伸ばし、さらに前へ行くところへ原口がヴィダレスのワンツーに右フックを合わせてダウンを奪い返す。ほぼ相打ちだったが、原口の強打が先に当たったようだ。
何とか立ち上がったヴィダレスだが、様子を見たレフェリーがストップ。原口の逆転KO勝ちとなった。
マイクを持った原口は「ヒヤヒヤさせてすいませんでした。さずがGLORY1位でした。強かったです。僕は今からやるペッチ選手に2敗しています。その時に原口じゃ勝てないとか3回目は見たくないとか、ペッチの無駄使いとかいろいろな声がありました。だからこそ諦めずに、誰もが納得する形でGLORYの最強選手たちを倒して自分の拳でたどり着くと決めました。そしてようやくたどり着きました。僕がGLORYの王者になります」と、GLORY世界王者ペットパノムルンとの3度目の対決へ向けて意気込みを語った。