キックボクシング
レポート

【RISE】田丸辰がダウンを奪いトーナメント優勝、コリンズがペットパノムルン破り王座奪取!6勝(5KO)1敗でRISEがGLORYに圧勝、原口がまさかのダウンも逆転KO、白鳥がザカリアをKO、海人が相手に何もさせずKO圧勝、南原と聖愛が勝利、KO勝ちの中村寛が木村ミノルに対戦要求、志朗・大崎一貴・宮崎小雪がペッティンディーに勝利、那須川龍心がTKO勝ちでRIZIN大晦日参戦へ

2023/12/16 13:12

▼セミファイナル(第15試合)RISE世界スーパーライト級(-65kg)タイトルマッチ 3分5R無制限延長R
×ペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ/Kiatmoo9/GLORY世界フェザー級王者/王者)
判定0-3 ※48-49×2、47-48
○チャド・コリンズ(オーストラリア/Strikeforce/WBCムエタイ世界スーパーライト級王者/挑戦者)
※コリンズが第2代王座に就く。ペットパノムルンは初防衛に失敗。


 ペッチことペットパノムルンはサウスポーで2011年にプロムエタイ協会バンタム級王者、2013年にスーパーフェザー級王者となって2階級制覇。2015年にはトーナメント戦の『トヨタ・ムエマラソン』-64kg級で優勝、2016年にWMC世界ライト級王者となった。セクサン、サムエー、ペットモラコット、チャムアックトーンらスター選手としのぎを削って勝利を収め、2016年8月からはGLORYに参戦。ザカリア・ゾウガリーやアブデラ・エズビリらから勝利を収めると、2018年9月に ロビン・ファン・ロスマレンに挑戦し、判定勝ちでGLORY世界フェザー級王座を奪取した。


 また、2018年にはGLORYの“ノックアウト・オブ・ザ・イヤー”に輝いた。2021年11月にRISEに初来日を果たし、原口健飛に勝利すると、2022年8月の原口との再戦を制してRISE世界スーパーライト級(-65kg)初代王者との二冠王に。12月の来日では山田洸誓に勝利。2023年3月には同時二階級制覇を狙い世界ライト級王者ティジャニ・ベスタティに挑戦したが、4RにKOで敗れた。GLORY世界王座は10月にダビド・メヒアの挑戦を退け、7度目の防衛に成功している。RISE世界王座は今回が初防衛戦。戦績は170勝(27KO)39敗3分。


 コリンズはタイ在住のオーストラリア人選手でこれまでにセクサン、パコーン、サックモンコンといったムエタイのスター選手を次々と撃破。2019年2月の『KNOCK OUT』で初来日し、KNOCK OUTスーパーライト級王者・不可思から右ヒジでダウンを奪い、判定勝ちした。4月にはSBに参戦し、海人にも判定3-0で勝利。RISEには8月の大阪大会に初参戦を果たし、RISEウェルター級王者・中野椋太から1RでTKO勝ちを奪うと、10月にはRISEライト級王者・直樹にも2RでKO勝ち。12月には笠原弘希にも勝利した。2023年5月には『KICKBOXING WORLD CUP』にてムエタイルールでラーチャシンから延長Rで勝利を収め、8月のRISEでチョ・ギョンジェを初回KOして日本では負け無し。戦績は58勝(29KO)16敗2分。


 1R、コリンズは左右にスイッチしながら前蹴り、すぐにバックハンドブロー。ペッチは左ミドルを蹴る。前に出るコリンズへペッチが左ボディストレート。この左ボディが強烈に決まる。組むと両者ヒザを突き刺す。前に出るペッチが左ミドル、左ロー、左ミドル、左ボディストレートと攻める。ローの蹴り合いでも強く蹴るのはペッチだ。ペッチの左ミドルがコリンズの右腕を襲う。オープンスコアは10-9×3でペッチ。


 2R、ペッチが前蹴りならコリンズも前蹴り、距離を詰めるコリンズは右フックをヒットさせてラッシュをかけるがペッチが右アッパーを突き上げる。至近距離で左ミドルを蹴るペッチに対し、コリンズは右ボディと右ロー。前に出るコリンズはペッチに左ミドルを蹴られるとすぐに右ボディ。左ローにも右フック。組むと両者がヒザを蹴る。至近距離で火が出るような攻防が続く。OPスコアはジャッジ1名が10-9でコリンズ。


 3Rも前に出るコリンズが顔面前蹴り、組んでのヒザ。ペッチも左ミドル、左ローを強く蹴り。下がりながら左ミドルを蹴るペッチは、コリンズが入ってくると左ボディ。コリンズはパンチの連打でフック、アッパーをクリーンヒットするがペッチは倒れない。ペッチの左ミドルにコリンズが右ストレートと右アッパー。この右アッパーに大きくアゴが上がるペッチだが笑みを浮かべる。コリンズを前蹴りで突き放すペッチ。OPスコアは10-9×3でコリンズ。


 4Rも前に出るコリンズは左フック、ペッチは左ミドルから左ストレート。打ち合いに行くペッチにコリンズは右アッパーを突き上げる。ペッチの左ミドル、左ローにコリンズはバックハンドブロー。押して左ミドルのペッチにコリンズは右アッパー。ペッチの左ローに右足を上げるコリンズ。右足を上げながら入り込むコリンズは組んでのヒザ、放して左右フック。前へ出て攻め続けるコリンズにペッチは左ミドル、組んでヒザ。ゴングが鳴るとお互いに顔を見合って“やるな”という表情を浮かべる。OPスコアはジャッジ1名が10-9でペッチ。これでイーブンに。


 5R、前に出るコリンズにペッチは下がりながらも左ミドル。コリンズは至近距離でフック&アッパーを放つが威力がない。しかし、ペッチの左ローに合わせたコリンズのバックハンドブローで尻もちをつく。前へ出てボディをパンチとヒザで攻めるコリンズにペッチは手が出なくなる。コリンズの崩しでペッチが転倒。走るようにして前へ出て距離を詰め、右フックをクリーンヒットさせるコリンズ。


 判定は3-0で5Rにわたって攻め続けたコリンズが勝利。新王座に就いた。コリンズは「今めちゃめちゃ疲れています。皆さんずっとKOで勝っていたのでKOで勝ちたかったんですが、ペッチと戦ってベルトを巻くことが出来ました。いつも日本に来るといろいろサポートとしていただいてありがとうございます。日本は一番大好きな国です。ペッチとは昔から仲が良くて友だちですが対戦相手になってまた友だちに戻ります。ペッチ選手、素晴らしい試合をしてくれてありがとうございます。サンキュー、ジャパン」と語った。

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