▼セミファイナル(第13試合)RISE WORLD SERIES 2025 -61.5kg Tournament 準決勝 ① 3分3R延長1R
〇中村 寛(BK GYM/第8代ライト級王者)
KO 延長R 1分49秒 ※右フック
×笠原友希(シーザージム/シュートボクシング日本スーパーフェザー級王者)
※本戦の判定は29-30、29-29×2。
中村は野性味あふれるファイトスタイルから、“人獣”とも称される。日本拳法仕込みのサウスポーから放たれる破壊力抜群のパンチを武器に、2021年7月には大雅からダウンを奪って判定勝ち。11月にはYA-MANに判定負けを喫したが、大激闘を演じて強烈なインパクトを残す。2022年6月の『THE MATCH 2022』ではレオナ・ペタスから番狂わせの勝利を収めた。
2023年4月に直樹を判定2-0で破りRISEライト級王座を奪取。2024年3月のK-1との対抗戦で与座優貴に負傷判定で敗れたが、6月にタリソン“Crazy Cyclone”フェレイラをKOして再起。9月にはエン・ペンジェーから延長戦で勝利をもぎ取った。2025年3月の1回戦ではチャンヒョン・リーにリベンジしている。戦績は18勝(13KO)6敗1無効試合。
笠原は2019年6月に国内55kg級トップクラスの小笠原瑛作をヒジ打ちによるカットでTKOに破る大番狂わせを演じ、2020年7月に那須川天心の対戦相手に選ばれたが初回KO負け。再起戦では手塚翔太と大激闘の末、KO勝ちでSB日本フェザー級王座に就き、2021年12月にはスーパーフェザー級王座決定戦を制してSBで2階級制覇を達成した。2022年3月にはRIZINに初参戦し、豪快な飛びヒザ蹴りで初回TKO勝ち。6月の『THE MATCH 2022』ではKrush王者の中島千博から勝利を奪った。
9月にRISEの常陸飛雄馬に敗れて連勝が「7」でストップしたが、その後は再び6連勝。2024年4月には『ONE Friday Fights』に初参戦し、OFGムエタイで初回KO勝ち。8月のSBではペットモラコットを1Rにヒザ蹴りでマットに沈めタイ人選手相手に7戦全勝していたが、10月のONEでソンラックに判定で敗れた。12月にはGUMPに判定勝ちすると、2025年3月の1回戦ではパヌワット・TGTをKO。戦績は32勝(16KO)4敗のサウスポー。

1R、両者サウスポー。中村が蹴り上げるような左ローを蹴れば、笠原は右フック、左ボディ、右ローと上中下のコンビネーション。中村が左三日月から踏み込んでの左ショートストレート。
左ミドルは笠原の左ローと相打ちになり、笠原の蹴りはローブローとなって中断。すぐに再開し、左カーフを蹴った中村に笠原が左ハイ、さらに左の飛びヒザを放ち中村は右の目上をカット。
2R、笠原は左ミドル、左ロー、さらにプッシングで距離を作る。それでも中村が近寄ってくると右の三日月、右の飛びヒザ。前へ出てローから右フック、左ストレートを狙う中村に笠原はジャブとヒザのカウンター。
どんどん距離を詰める中村だが笠原は当てさせず、逆に右フック、ヒザ。左フックをもらった笠原だが右ローを蹴る。しかし、中村の左ローを連続で受けてバランスを崩す。
3R、強引に距離を詰める中村に笠原は前蹴りを連打。中村がローを蹴ると笠原は左右ストレートを当てていく。笠原が左ストレートで前へ出てヒザを突き刺す。笠原の左ストレートによろける中村。さらに笠原は左ボディ。しかし、中村が右アッパーから右フック連打で逆襲して試合終了。

判定はジャッジ1名が笠原を支持したがドロー、延長戦へ突入する。前に出る中村に笠原はヒザと左ローで対抗。中村は右フック、笠原は左ボディ。笠原はここで左ローを狙い撃ち。中村が左ハイを空振りしたところで笠原が左右フックの連打でまとめたが、そこで中村が左フックを強振。グラついた笠原に左フックでダウンを奪う。
立ち上がった笠原に中村は右フックから左ハイキック、笠原が崩れ落ち中村のKO勝ちとなった。

中村はマイクを持つと「皆様、お疲れ様です。日本の代表として、世界一獲る男としてSBの王者はいらないと言ったこと、悪いとは思っていません。魂込めて格闘家をやっているので。でも全員でSBのエースを皆さんでサポートして僕に立ち向かってくれて心から感謝しています。本当にこれでSBよりRISEの方が上やと簡単なことは言わないですけれど、笠原選手と真向から出来たこと感謝します。SBの皆さんの気持ちも背負って、生ぬるい試合をした中国人ボッコボコにして世界一になるので、世界一の姿を見に来てください」と優勝宣言。

さらに「ONEのチャトリがごちゃごちゃ言ってるんで、僕が世界獲ったらONEの主要メンバーを俺が全員壊しに行くので。必ずそこら辺の主要メンバーをボコボコにしたら世界一になるので」と、優勝したらONEを狩りに行くと宣言した。


