▼第6試合 ONEライト級(77.1kg)5分3R
×エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
[1R 0分53秒 ※抱え込み腕十字]
〇青木真也(日本/BAMF)
青木とフォラヤンは、2016年11月の初対決で青木が3R TKO負けしライト級王座から陥落したが、2019年3月のONE初の日本大会のメインイベントで青木がフォラヤンの王座に挑み、1R 肩固めで一本勝ちしてリベンジとベルトの奪還を果たした。2021年4月大会では、セージ・ノースカットと秋山成勲の欠場により、青木とフォラヤンが3度目の対戦、青木が1R 腕十字で一本勝ちし、両者の対戦成績は2勝1敗となっていた。
青木は、2019年10月のONE日本大会でホノリオ・バナリオに一本勝ち以降、江藤公洋、 ジェームズ・ナカシマ、エドゥアルド・フォラヤンを相手に4連勝をマークも、2022年3月に秋山成勲に2R TKO負けすると、同年11月にイザガクマエフに1R TKO負け。
2024年1月28日のONE日本大会で、セージ・ノースカット欠場の代わりに緊急出場したジョン・リネカーを相手に1R 3分、リアネイキドチョークで一本勝ち。1年2カ月ぶりのMMA戦で再起を飾っている。
グラップリングルールではケイド・ルオトロに判定負け、マイキー・ムスメシに一本負けしており、ONEでは4連敗と黒星が続いていたが、2024年1月大会で前述の通り、MMAでリネカーからタップを奪い勝利。2024年12月の前戦はサブミッション・グラップリング戦で20歳の“天才グラップラー”コール・アバテに一本負けしている。41歳。
元ライト級王者のフォラヤンは、MMA23勝13敗。2022年3月にムエタイルールでウェイン・パーに判定勝利したが、MMAルールでは2022年12月にエドソン・マルケスの右クロスにKO負けで5連敗も、2023年9月の前戦でアミール・カーンに3R KO勝ちで再起を遂げている。41歳。
青木は2023年1月にフィリピンに渡り、北部ルソン島のバギオでフォラヤンを訪ねるなど、フォラヤンと交流を深めていた。その際に青木は「交わることで何かを伝えられるんだったら、またやってもおかしくない」と4度目対決を示唆。フォラヤンも「もし4度目をやるとしたら、お互いのラストファイトになる」と語っていた。今回のセコンドにはケンドー・カシン、飯村健一氏、野村駿太がつく。
1R、サウスポー構えの青木に、オーソのフォラヤン。圧力をかけた青木がダブルレッグに行くとフォラヤンは顔を剥がして切ろうとするが、左で差している青木は押し込み。そこに右ヒザを突くフォラヤン。なおも押し込む青木は右でオーバーフック。さらに右ヒザを2発腹に突くフォラヤンに、青木はジャンピングガードで飛びついて引き込み!
青木はクローズドガードを解いて右足を外からオモプラッタにからめて、フォラヤンの左腕を右手でオーバーフックしたままコムロックも狙いつつ、左手でフォラヤンの右足も抱え込んで引き寄せると、肩抜き後転で頭を後方に抜いて、半身になって右脇に挟んだまま腕十字。フォラヤンから秒殺勝利を飾った。
まさかの引き込みから、かつての“跳び関十段”ぶりを見せた青木は、グローブを外してマットに置く。勝ち名乗りを受けると首を横に振り、フォラヤンと握手。
勝利者インタビューでは「僕のONEのここ10年はフォラヤンがいたから頑張ってこれて……」と言うと号泣。なぜグローブを外したのかと聞かれると「関係各所にお断りを入れてから正式に発表したいと思います」とだけ答えた。
そして「チャトリにも感謝しています。DREAMがなくなってから拾ってくれて感謝しています。だからちゃんと青木真也の仕舞う場所を…」と話したところで観客から「泣くな」と野次が飛ぶと、「うっせえな、この野郎。上がって来い、この野郎!」と涙声から激怒。