▼第11試合 ONE世界フライ級(61.2kg)王座決定戦 5分5R
×アドリアーノ・モラエス(ブラジル/同級1位)
[1R 3分39秒 TKO] ※レフェリーストップ
〇若松佑弥(日本/TRIBE TOKYO MMA/同級2位)
※若松が新王座に就く。
元ONEフライ級MMA王者のモラエスは、2014年9月にゲヘ・エウスタキーオを2R ギロチンチョークで極めて王座獲得に成功。その後カイラット・アクメトフと2戦、ゲヘ・エウスタキーオと3戦し、いずれも王座を取り戻すと、2021年4月にはデメトリアス・ジョンソン(DJ)も2R グラウンドヒザ蹴り&パウンドでKO勝ち。2022年3月に若松佑弥の挑戦を受けて3R ギロチンチョークで極めて3連勝。同年8月にDJと再戦。4R KO負けで王座陥落すると、2023年5月の3戦目も5R判定負けで王座奪還ならず。2024年11月にダニー・キンガッドに2R ギロチンチョークで一本勝ちで再起を果たしている。同級1位の35歳。
若松は、2018年2月のPANCRASEで仙三とフライ級王座を争った後、2018年9月からONE参戦。同級GPでDJに敗れるも、以降5連勝。2022年3月に王者アドリアーノ・モラエスに挑戦し、3R ギロチンチョークで一本負けで王座獲得ならず。セコンドに長南亮TRIBE代表、仙三の姿も。
11月にキャッチウェイト戦でウ・ソンフンにも1R KO負けしたが、2023年7月にシェ・ウェイを1R TKOに下すと、2024年1月にダニー・キンガッドに判定勝ち。12月に元LFAのギルバート・ナカタニにも判定勝ちで3連勝。日本大会での王座挑戦を決めた。29歳。
1R、先に中央を取り、左ジャブで圧力をかけていく若松。左右へ回り込むモラエスは左ロー。若松が右を伸ばし、モラエスの左の打ち返しはかわす。左インローのモラエス。
若松の右フックをかわして組み付くモラエス、互いに四つから右ヒザ。左を引いていなして崩す若松に、モラエスは右ヒザを突いて離れる。
左ジャブを突く若松にニータップで組むモラエス。ここも崩れない若松にモラエスは右ヒザを突いて放す。左ジャブを突く若松。ジャブの刺し合いから右の相打ちのタイミング。右カーフのミラエスは左インカーフも。若松は左ジャブから右ストレート、左フックで前に。かわすモラエスだが後退。
さらに詰めて右ストレートをヒットさせる若松! クリンチするモラエスに若松はダーティーボクシングで右アッパー。モラエスは左で首を抱えて距離を潰すと、若松は右で差して体を入れ替えてロープに押し込む。
互いにロープ際でヒザの打ち合いから、モラエスは首相撲ヒザ、若松は右で差して体を入れ替え。モラエスの右ヒザの打ち終わりに、右ヒジを突いた若松。後退したモラエスを追う若松は、右ストレートで前に。ジャブの打ち合いから、右オーバーハンドを見せるモラエス。ジャブ、右カーフで間合いを取る。
しかし、詰める若松は左ボディから左右フックの連打、コーナーに詰めての右アッパー、さらに回転を上げて左右フック、右アッパーの連打に崩れ落ちて亀になったモラエスに若松が背後からパンチの連打。全く動けないモラエス。レフェリーがストップ!
若松がTKO勝ちでONE世界フライ級王者に。ベルトを肩に掛けた若松は「お母さん、やったよ。生んでいただいた両親に感謝して、30年自分が生きられたことに感謝してこの最高の舞台で、本当に感謝しています。まず伝えたいことは自分精神的にもめちゃくちゃ弱くて、でもそんな自分でも夢を達成できると伝えたくて。悩みある人とか自分の試合を見てこういう人がいるんだと思ってもらえればそれだけで満足です」と語り、若松に5万ドルのボーナスが贈られた。
「本当にありがとうございます。大事なのは家族なので、僕は家族を守っていきます」と若松。子供がリングに上がり、勝利を祝福した。