(C)Takazawa Keisuke/GONG KAKUTOGI/RIZIN FF
2024年12月31日(火)さいたまスーパーアリーナにて『RIZIN DECADE』が開催された。第1部「雷神番外地」に続き、第2部の「RIZIN.49」では鈴木vs.クレベル、堀口vs.ズールー、サトシvs.ケラモフの3大王座戦が行われ、鈴木が王座陥落。堀口とサトシは王座防衛に成功した。
また榊原信行CEOは、2025年3月30日のあなぶきアリーナ香川大会での『RIZIN.50』で井上直樹と、今大会で秋元強真に勝利した元谷友貴のバンタム級王座戦を決定。また5月4日に『THE MATCH 2』を東京ドームで開催し、朝倉未来vs.平本蓮を行うことを発表。さらに5月31日に韓国仁川PARADISE CITY KOREAにて『RIZIN KOREA』の開催も発表した。大晦日全22試合は24時20分頃のカウントダウンで終了。約11時間半のロングラン興行が幕を閉じた。
『RIZIN 49』速報
▼第14試合 RIZINフェザー級(66.0kg)タイトルマッチ 5分3R ※選手名からインタビュー
×鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)王者 66.00kg
[判定0-3]
〇クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)挑戦者 66.00kg
※クレベルが新王者に
レフェリー:ジェイソン・ハーゾグ
ジャッジ: 松宮/コイケ [D 0-50/ A 0-30/ G 0-20]
豊永/コイケ [D 0-50/ A 0-30/ G 0-20]
石川/コイケ [D 0-0/ A 0-30/ G 0-20]
両者は2023年6月24日『RIZIN.43』北海道大会で対戦も、当時の王者クレベルが前日計量で400g超過し王座剥奪。鈴木が勝った場合のみ王座獲得、クレベルが勝った場合はノーコンテスト、クレベルにイエローカード(減点20%)が課された条件で試合が行われ、クレベルが1R 腕十字を極めたが、試合記録は規定によりノーコンテストとなり、王座は空位となった。
その後、鈴木は2023年7月の『超RIZIN.2』でパトリシオ・ピットブルと70kg契約で対戦し、1R KO勝ち。2023年11月『RIZIN LANDMARK 7』アゼルバイジャン大会で、当時のフェザー級王者ヴガール・ケラモフを1R KOに下し、戴冠。2024年4月『RIZIN.46』で金原正徳を1R TKOに下し、初防衛に成功している。また、6月には『KNOCK OUT』で五味隆典とのボクシングマッチに臨み3Rフルに戦ってのドロー(判定無し)。
当初、7月の『超RIZIN.3』でマニー・パッキャオとのRIZINスタンディングバウト特別ルールでの対戦が決まっていたが、五味戦で右手人差し指と小指を骨折し、全治4カ月のため負傷欠場となっていた。
対する元王者クレベルは、鈴木戦後、2023年9月の『RIZIN.44』で金原正徳に判定負けも、2023年大晦日の『RIZIN.45』で斎藤裕にダースチョークで一本勝ち。2024年6月の『RIZIN.47』でフアン・アーチュレッタを1R ヒールフックに極めて2連勝。試合後、鈴木に再戦を迫っていた。
試合前日計量をともにリミットちょうどの66.0kgでパスし、王者の鈴木は「俺が絶対リベンジします。俺がクレベルを終わらせます。みなさん応援よろしくお願いします。1ラウンドKO宣言します!」とKO決着を予告。対する元王者にして挑戦者のクレベルは「メインイベントで、彼はボコボコになってるよ。絶対に私がベルトを獲ります。みんな明日は応援してください。後でPPV買ってください。明日は良い試合します。押忍」と意気込みを語った。
両国国歌斉唱で、クレベルは「心は日本にもある」と君が代を希望した。
1R、ともにオーソドックス構え。先に右ローを突いた鈴木、クレベルの前蹴り後に右カーフで圧力をかける。左足を上げてチェックするクレベル。サイドキック、右カーフを返すクレベルはダブルレッグも切る鈴木。
前に出るクレベルに右を当てる鈴木。クレベルも右カーフ、左を返すが、アイポークに。再開。
右ストレートを当て右ミドルの鈴木だが詰め過ぎない。さらに右カーフ! クレベルはシングルレッグからディープハーフ、4の字で両足を束ねてリバーサルしトップ。
ハーフガードの鈴木にパウンドし、足を戻そうとする鈴木にさらにパウンドのクレベル。鈴木は足関節狙いに50/50からストレートフットロック狙いのクレベル。さらにヒールを狙うが鈴木は蹴り上げで防ぐ。
2R、先に詰めるクレベルは左を振ってボディロックテイクダウン狙い。コーナーで凌ぐ鈴木にディープハーフから右足をからめてボディロックテイクダウン! マウントから三角絞め狙いもこの際で足を戻す鈴木。
なおも右脇差しでパスを狙うクレベルはマウントからギロチンチョーク! 外した鈴木はハーフに。上のクレベルはパスガード! サイドを奪うが、エビを切ってフルガードに戻した鈴木。クローズドの鈴木、ゴング。
3R、グローブタッチ。前に出る鈴木。クレベルはコーナーに誘いガードを固める。左ハイのクレベル、右前蹴りも。鈴木は右を伸ばすが懐の深いクレベル。左の蹴りの鈴木に、クレベルは右カーフ、ジャブ。クレベルはダブルレッグに入ると引き込み。
フルガードのクレベルにパウンドの鈴木はクレベルの額をヒジで深く出血させると下からクレベルは腕十字狙い。そこから三角に組み、腕十字も両足をかけて凌ぐ鈴木にクレベルはマウントに切り替えてパウンド。いったんはマウント三角も狙いながらパウンド、最後は肩固めも狙い、ニアフィニッシュを作りゴング。
判定3-0でクレベルが勝利。フェザー級のベルトを獲り返した。
左額から血を流しながらマイクを持ったクレベルは、「一番、大事。子供が生まれた。親友に力を。自分の奥さん、子供、サトシ、マルキーニョス、アド、三崎、怪物君、ボンサイのみんなありがとう。そして神様。千裕、ブンダモーリーじゃないじゃん! アナタ強いじゃん。今日ありがとうございました。UFCじゃない。RIZINだよ! みんなチャンピオン戻るよ、イチニサン、ボーペガー!」と咆哮し、メインを締めた。