キックボクシング
レポート

【KNOCK OUT】鈴木千裕と五味隆典は決着つかずドロー、久井大夢が無敗・龍聖からダウンを奪っての大金星!完勝・小笠原瑛作がONE世界王者になると宣言、栗秋祥梧が中村優作を一撃KO!壱がチョークディーを切り裂く、中島玲がバズーカをKO、NA☆NAがぱんちゃんに初黒星付けたルシアを破る金星、ぱんちゃん璃奈が再起戦で勝利、大谷翔司が強烈ダウンのTKO負け

2024/06/23 13:06
KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT “BLAZE”2024年6月23日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館※U-NEXTにてLIVE配信 ▼メインイベント(第15試合)KNOCK OUT特別ルール (※パンチのみ)-73.0kg契約 3分3R△鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級王者)[判定0-0ドロー] ※29-29×3△五味隆典(東林間ラスカルジム/初代PRIDEライト級王者)  鈴木はペルー人の父と日本人の母を持つハーフで、3歳から伝統派空手を始め、中学生でMMAに挑戦。2018年のPANCRASEネオブラッド・トーナメントフライ級で優勝を果たした。2019年5月からはキックボクシングの試合に専念し、2020年2月の西岡蓮太戦で初黒星を喫したが、その後は7連続KO勝ち。2021年9月にはRIZINでMMAにカムバックし、2023年11月にヴガール・ケラモフを破り、RIZINフェザー級王座に就いた。2024年4月に初防衛に成功したばかり。キックボクシングの試合は2023年3月以来となる。  五味は1998年11月に修斗でプロデビュー。2001年12月、修斗世界ライト級王者に。2004年からはPRIDE武士道に出場し、大旋風を巻き起こした。2005年大晦日にPRIDEライト級トーナメントで優勝、翌年3月に王者に認定。2010年3月よりUFCに参戦。2017年大晦日からはRIZINに参戦し、矢地祐介に敗れるもメルヴィン・ギラードにKO勝ち。2020年大晦日に皇治、2021年大晦日に那須川天心とボクシングルールで対戦。2023年4月、熊本の『KNUCKLE'S』に出場してボクシングルールで山岡恭平から勝利を収めた。  1R、ジャブを見せながら前へ出るのは鈴木。サウスポーの五味は左へ回り込みながらボディへのジャブを打つ。右ストレートがヒットすると一気にパンチをまとめてにいく鈴木へ五味はタックルを仕掛けてしまう。  再開後、鈴木の圧に下がる五味。鈴木の右ストレートがまたもヒット。五味は右フックを打ち返す。フルスイングの五味に鈴木も右ストレート。五味は構えをスイッチさせ、頭を振って潜り込もうとする。そこへ鈴木が右アッパー。五味は鈴木をロープ際まで追い込んでワンツーも空振り。  2R、五味は右フックをフルスイングの空振り。鈴木は右ストレート。鈴木は右ストレートをボディにも打つ。左右に構えを変え、ワンツーでアタックを仕掛ける五味に鈴木もワンツーを打ち返す。五味がワンツー、ジャブでけん制し、鈴木は攻め込めない展開が続く。左フックを打った五味は“来い!”と両手を広げる。  3R、ジャブを突く鈴木に五味はオーソドックスからの右ストレート。クリンチして鈴木をコーナーへ押し込んでいく。サウスポーになってジャブを突く五味に鈴木は右フックを見舞う。左右フックで前に出る五味に鈴木が組みつくと、五味はがぶってボディへパンチを打ってしまい舌を出す。再開後、五味は打ってこいと鈴木を煽る。五味が左フックを当て、観客にアピール。鈴木はジャブから左フック、五味は両腕を広げて“打ってこい”と煽るがそこで試合終了のゴング。 両者ともコーナーへ駆け上って勝利をアピールしたが、判定は0-0でドロー。師弟対決は決着がつかなった。 鈴木はマイクを持つと「まずは五味さん、ありがとうございます。ずっと戦いたかったので殴り合いができて本当によかったです。もっと強くなってKNOCK OUTを世界へ連れていけるように、俺が実行するのでついてきてください。まだまだ俺の試合は続くので、僕の夢にのっかってついてきてください。まだまだ世界へ行くのでこれからよろしくお願いします」と話す。  五味は「千裕、判定だめだよ、KOでなきゃ。まあ、ボクシングでは負けないかな。今日はラクだったかな。とにかくこの年までリングに上がれることを感謝します。武心塾の加藤先生、20年前に戻してくれるような特訓をしていただきました。ボクシングを一番最初に手ほどきしていただいた相模原ヨネクラジムの(亡くなった)幡野会長、勝利はプレゼント出来なかったけれど、倒しちゃうと俺がパッキャオとやらなくてはいけなくなって大変になってしまうから(笑)。  千裕、パッキャオ戦、頑張れよ。俺は休みに入るから。パッキャオはこんなもんじゃないからな。とにかく怪我だけしないで戻ってこい。なんでもチャレンジするってことは素晴らしいことだと思います。危なかったらタックル入れ(笑)。ありがとうございました。もういいかなと今日も控室で思いましたけれど、お金になる話があったらいつでも言ってください。何でもやります」と終始笑顔で語った。 【試合後インタビュー】鈴木千裕「課題が分かった」と前向きも五味隆典は問題点をあげる「パッキャオさんはそんなレベルじゃないから」 [nextpage] ▼【AMON Jewelry Presents】KNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級王座決定戦3分3R延長1R×龍聖(MAJESTIC/Team KNOCK OUT/KNOCK OUT-BLACKフェザー級王者)[判定0-3] ※27-28×3〇久井大夢(TEAM TAIMU/KNOCK OUT-BLACKライト級王者&元KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王者) ※久井が初代王座に就く。  龍聖は小学1年生でキックボクシングを始め、アマチュアで多くの経験を積んで2019年4月にプロデビュー。2021年10月にはKNOCK OUT-BLACKフェザー級初代王座に就いた。RIZIN、巌流島でも勝利し、2023年3月にはラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級王者ペットセーンセーブと対戦し延長戦でダウンを奪って勝利。6月にはチュームーシーフーにダウンを奪われるも延長戦で逆転勝利、12月にはファク・スアレスをKO。2024年4月にSBの川上叶に判定勝ちで17勝(10KO)の無敗記録を更新している。  久井はKNOCK OUTアマチュアで3階級制覇を達成後、2022年4月大会でプロデビューしてKO勝ち。12月の王座決定戦に大抜擢されると新田宗一朗に2RでKO勝ちし、わずか3戦目でKNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王座に就いた。2023年7月にはK-1に乗り込んでBigbangフェザー級王者・龍斗から勝利を収め、9月には大谷翔司に判定勝ちでKNOCK OUT-BLACKライト級王座に就いて17歳にして2階級制覇を達成。  12月にはトンミーチャイに判定勝ちするも、2024年2月のチュームーシーフー戦で敗れ2度目の黒星。6月にはNJKFにてテーパブットに延長戦で勝利し、プロ戦績を9勝(3KO)2敗とした。また、8月4日の『KNOCK OUT 2024 vol.3』ではクンクメールのチョット・サレイヴァントン(カンボジア) との対戦が発表されていた。  1R開始と同時に飛び込んだ久井は飛び蹴りを見舞う。意表を突かれた龍聖だがジャブと右ローで体制を立て直すが、ジャブを打ったところへ久井の左ストレートをカウンターでもらってダウン。右ボディストレートを伸ばす龍聖にも左フックを合わせに行く久井。龍聖は圧を強めて前へ出ると久井はローを蹴ってワンツー、ジャブ。 圧を強めてコーナーへ久井を追い込んだ龍聖はパンチを繰り出すが、久井は頭を振ってかわす。ならばと首相撲からヒザに行く龍聖。右の三日月から右ストレートを打つ龍聖に、久井は龍聖の左アッパーに右フックを合わせてダウンを追加する。前のめりに倒れた龍聖だが立ち上がった。  2R、前に出る龍聖は右ローを狙い撃ちし、右ミドル。久井はワンキャッチからのヒザを蹴る。龍聖が右ロー、ジャブ、久井はヒザ蹴り。ロープ伝いに回り込む久井を追っていく龍聖は強打を放っていくが久井を捉え切ることが出来ない。右ストレート、右ボディ、左アッパーと久井を攻め込む龍聖だが、クリーンヒットまではない。  3R、観客を煽る龍聖。前へ出ていき久井にパンチのコンビネーションを浴びせる。右の三日月、ヒザと前へ出て攻める龍聖に久井はガードを固めながらジャブ。右ボディ、右ヒザとボディを攻める龍聖に久井も顔面ヒザを放つ。徹底的にボディを狙う龍聖に久井はジャブで対抗。右ストレート、右ボディ、飛びヒザ蹴りで勝負をかける龍聖だが、ついに試合終了のゴングが鳴らされた。  判定3-0で2度のダウンを奪った久井が勝利。龍聖は18戦目にして初黒星を喫した。 [nextpage] ▼第13試合 スーパーファイト KNOCK OUT OFG-RED -58.5kg契約 3分3R延長1R〇小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-REDフェザー級王者)[判定3-0] ※30-28×3×デーングリアングライ・シンマーウィン(タイ/シンマーウィンジム/タイラット・ミニフライ級王者)  小笠原はジュニアキックで活躍後、2011年7月にプロデビュー。2013年5月にプロ9戦目でREBELS-MUAYTHAIフライ級王座を獲得したのを皮切りに、REBELS52.5kg級王座、ISKA K-1ルール世界バンタム級王座、KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座、同フェザー級王座を次々と獲得。2023年3月には2022年ムエタイMVPでルンピニースタジアム3階級制覇を達成しているロンナチャイをダウン寸前まで追い込む完勝を収めた。  8月に『ONE Friday Fights』に初参戦するとヨッドウィッタヤに31秒でKO勝ちしたが、11月のOFGマッチでウィンに延長戦で敗れ、12月のONEでもチョーファーにKO負けと連敗。しかし2024年4月にソーンスックノーイを判定で破り、ONEで2勝目をあげた。サウスポーから放たれる左ストレート、左ミドルキックが得意。戦績は44勝(22KO)8敗1分。  デーングリアングライはタイラット・ミニフライ級王者のサウスポーで、戦績は85勝(22KO)19敗1分。『ONE Friday Fights』には2023年2月から出場し、ソンチャナとアピワットに連勝も、その後はアピワット、サミンダム、モンコルゲーウに3連敗してONEでの戦績は2勝3敗。  1R、小笠原は右ローからの左フック、左ローとローを中心に蹴っていく。いきなりパンチで雨に出るサウスポーのデーングリアングライだが、小笠原はそこでは打ち合わず一度下がって再びロー。蹴り足をキャッチして鮮やかにコカす小笠原。パンチで前に出てきたデーングリアングライに小笠原の左ストレートからの右フックがヒット。小笠原は左ローを多く蹴っていった。  2R、右フックから左ロー、前に出てくるデーングリアングライには左右フックを打つ小笠原。距離を詰めて打ち合いを挑んでくるデーングリアングライに小笠原の打っては距離をとる。打ち合いになっても深追いはしない小笠原。ジャブでけん制し、デーングリアングライが打ってくると左をカウンターで合わせる。前に来るデーングリアングライには左フックからの右フック。小笠原のジャブからの左ローに一瞬ひるんだデーングリアングライ。左ローをスネガードしようとデーングリアングライが右足を上げると、小笠原は左足を蹴って鮮やかに転倒させた。  3Rも足払いでデーングリアングライを転倒させる小笠原。デーングリアングライが前へ出て打ってきても打ち合いには突き合わず、カウンターでヒジを放つ。ワンツー・左ロー、右フックから左ローで明らかなダメージを感じさせるデーングリアングライは小笠原に組みつく。  小笠原はローを蹴りつつ左ストレート。もはや右足を上げっぱなしとなるデーングリアングライに小笠原はパンチの連打。デーングリアングライも両腕ガードして必死のディフェンス。仕留めに行った小笠原だが、粘るデーングリアングライにKOは逃した。  明らかなローのダメージを与え判定3-0で勝利した小笠原は、マイクを持つと「日本の皆さん、お久しぶりです。ホームリングに帰ってきました。やっぱりホームリングでの試合は最高です。みんなの声援があるからいつも頑張れます。今日勝ったタイ人の選手、KO出来なかったんですけれど1カ月前にタイで王者になった選手でした。その選手にKOじゃないけれどある程度いい試合したので、僕が世界のONEのベルトを獲りに行くいので、皆さん、僕の夢を一緒に追ってください。  日本人の相手がいなくなってきました。世界で一番のベルトを獲りたいです。僕の階級だとロッタン、スーパーレックがムエタイルールでこの2人が王者。絶対に今年、来年中にONEのベルトを持って帰って来るので僕と一緒に夢を追ってください。来年の代々木は僕がONEのベルトを持ってメインでやりたいです」と、日本人初のONEムエタイ世界タイトルを奪取すると宣言した。 [nextpage] ▼第12試合 スーパーファイト KNOCK OUT-RED -61.0kg契約 3分3R延長1R〇重森陽太(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-REDライト級王者)[判定2-0] ※30-28、29-29、30-29×レンタ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション/BOMライト級王者)  重森は16歳でプロデビューし、10戦目で無敗のまま新日本キックボクシング協会の日本バンタム級王者となり、14戦目で初黒星を喫するまで無敗を保った。20歳で日本フェザー級王者となり二階級制覇を達成。2019年7月にWKBA世界ライト級王座を獲得して三階級制覇。2021年7月にはスアレックから勝利を収め、KNOCK OUT-REDライト級王者にも輝いた。  2023年2月、悲願であったラジャダムナンスタジアム王座に挑戦したが、判定負けで奪取ならず。その後は所属を変えて8月のKNOCK OUTに参戦したが、バットマンに判定負け。11月にオープンフィンガーグローブ戦に初挑戦し、ルンペットを2RでTKOに破った。2024年2月の『RWS JAPAN』ではサミンデットに判定負けを喫したが、4月はセーンダオレックから左フックで2度のダウンを奪って勝利した。戦績は40勝(18KO)8敗6分。  レンタは石井一成と同門で、中学生時代から石井と共にタイで練習・試合を重ねて2015年にタイでプロデビュー。これまでにWMCインターコンチネンタル・ライト級王座、WPMFインターナショナル同級王座を獲得した。2022年9月にはベテランの健太に勝利、2023年4月には羅向とダブルノックダウンとなる激戦を制して「ROAD TO ONE ムエタイ ライト級トーナメント」で優勝。  7月には『RWS』のライト級リーグ戦Bグループ最終試合でラムナムムーンレックに判定で敗れファイナル4への進出はならなかった。11月の羅向との再戦で勝利してBOMライト級王者に。重森も出場した2024年2月の『RWS JAPAN』ではムエタイトップ選手のラムナムーンレックを迎え撃ったが、体重超過した相手に判定負け。5月4日の『RWS』でロムティン・マナフィから左ボディでダウンを奪って勝利している。  1R、重森はロープを背負って様子を見るように前蹴りでレンタの前進を止める。レンタが前へ出てくると一気に前へ出てヒジを打つ重森。このパターンを繰り返し、レンタは右目の内側をカット。  2R、レンタの蹴り足をキャッチしてコントロールしていく重森。レンタもヒジを狙う。重森はロープを背に左ミドル、レンタは右ローからパンチを狙うが、そこへ重森はヒジを放つ。左右フックを振り回すレンタに重森はヒジで対抗、右ハイも蹴る。重森は余裕が出てきたか、終了直前に大見得を切る。  3R、至近距離でのヒジの打ち合いの中、レンタの左フックに巻き込まれて重森がヒザを着くがこれはスリップ。前へ出るレンタがワンツー、ハイキック。重森は前蹴りで突き放しながらヒジを打つ。レンタを誘い込むようにしてヒジを打つ重森。レンタは前に出るがパンチを当てることが出来ず、試合が終了すると重森はガッツポーズ。  判定は2-0となったが、重森の完勝に近い内容となった。  重森はマイクを持つと「さっきレンタ君とお話したこと、今回私がムエタイが出来ることを証明しました。また大きいものをお互い背負って世界の舞台で会おうと約束したので、一歩先に僕が世界へ羽ばたいていきますのでレンタくん、待ってます」と、今度は世界の舞台で再戦しようとメッセージを送った。 [nextpage] ▼第11試合 KNOCK OUT-UNLIMITED -58.5kg契約 3分3R延長1R〇栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺/元大和フェザー級王者)[1R 2分15秒 KO] ※左フック×中村優作(TEAM FAUST)  UNLIMITEDルールとは、ヒジ打ち、パウンド、サッカーキック、踏み付け、グラウンドでのヒジ・ヒザありとMMAから関節・絞め技と寝技を省いた“究極打撃格闘技ルール”。  栗秋は九州で活躍後、2018年10月に上京してクロスポイント吉祥寺に入門。天性の格闘技センスを生かした左の攻撃を武器とし、飛びヒザ蹴りは一撃必倒のキレと破壊力を秘めている。しかし極度の練習嫌いとして知られ「いかに練習せずに勝つか」をテーマに掲げている変わり種。  2022年7月にTAKERUに判定で敗れたが、10月の『RIZIN』では翔を2Rにハイキックでマットに沈めた。2023年4月に内藤凌太に判定2-1で勝利すると、6月には鮫島大翔を得意の左フックでKO。9月にはK-1 GROUPから乗り込んできた第6代Krushフェザー級王者・玖村修平を初回KOに降して評価を一気に高めたが、2024年2月の『ONE Friday Fights』初参戦で判定負け。4月のシュートボクシングでは山田彪太朗に判定負けで戦績は44勝(24KO)23敗3分。  日本拳法をバックボーンに持つ中村はMMA19勝10敗1分。2018年5月の『RIZIN.10』で那須川天心とキックルールで対戦(2R KO負け)した経験を持つ。一時は泥沼の3連敗を味わったが、2022年11月に征矢貴と激闘の末に勝利。2023年4月のメイマン・マメドフ戦ではわずか23秒でKO負けを喫したが、10月にヒロヤ、2024年3月にアルマン・アシモフに勝利して連勝中。元WSOF-GCフライ級王者。  1R、大きな距離をとる2人。栗秋が飛び込んでの飛びヒザ蹴りを放ったが、蹴り足が中村の急所に当たるローブローに。再開後、ローを蹴り合い、栗秋が右ハイを空振りすると中村は左フック。中村の右フックには栗秋が左フックを被せに行き、中村はシングルレッグを仕掛けるが栗秋は耐えてブレイク。  右ローから右ハイを空振りした栗秋が、中村が左フックを打ちに行ったところで栗秋の左フックが炸裂。中村は前のめりに倒れ、栗秋のKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼第10試合スーパーファイト KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級 3分3R延長1R〇壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム/KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者)[3R 0分55秒 TKO]※ヒジによるカット×チョークディー・PKセンチャイジム(タイ/PKセンチャイジム/WMC世界スーパーフライ級王者)  王座に返り咲いた壱が古豪チョークディーを迎え撃つ。チョークディーは激闘派としてタイで人気を誇った選手で、これまでの死闘で縫った針の数は顔だけで170針以上。2017年12月の『BOM』で初来日し、2018年9月にはWMC世界バンタム級王座決定戦で一撃KO勝ちで世界王座に就いた。2019年2月のKNOCK OUTでは大﨑一貴にも勝利している。今回が4年ぶりの試合になるという。  1R、チョークディーはパワフルなパンチとミドルを放ち、左フックをヒットさせると一気に前へ。壱が予告通りに首相撲に持ち込むとヒジを打つ。サウスポーの壱はジャブと前蹴りで様子を見る。  2R、ジャブと左ミドルで距離をとる壱だが、左ストレートも伸ばす。チョークディーの右ミドルに左ミドルを返す壱。首相撲になると先にヒジを打つのはチョークディーだが、壱も打ち返す。ジャブから左ローの壱は左ローを狙い撃ち。チョークディーはその蹴られた右足でミドルを蹴り返す。  3R、左ボディストレートから、チョークディーが右ミドルを蹴ってくると蹴り足をキャッチ、壱が崩しながら打った右ヒジが命中し、チョークディーは出血。ドクターが傷を見るなり首を横に振るほどで、チョークディーは試合続行を訴えたがストップがかかった。  予告通りREDルールらしい決着で勝利を収めた壱は「代々木盛り上がっていますか? 最高ですね。1年前の代々木で王者になって初戦でKO負けしているので苦い思い出があるんですけれど、生涯で最も強い相手を倒せてよかったです。日本では俺が一番だと思うので世界に出ようかなと思っています。世界の他団体に出ようと思っているので楽しみにしていてください」と、世界に出て行くと宣言した。 [nextpage] ▼第9試合 スーパーファイト KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級 3分3R延長1R〇古木誠也(G1 TEAM TAKAGI/KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級王者)[1R 2分00秒 KO] ※左フック×福田拓海(クロスポイント大泉)  左フックでダウンを奪うと、立ち上がった福田へ狙いすました左フックのフルスイングで古木が豪快なKO勝ちを飾った。 [nextpage] ▼第8試合 スーパーファイト KNOCK OUT-BLACK スーパーライト級 3分3R延長1R×バズーカ巧樹(菅原道場/KNOCK OUT-REDスーパーライト級王者)[3R 2分04秒 TKO] ※レフェリーストップ〇中島 玲(フリー)  バズーカは2020年2月のKNOCK OUT無法島GPの決勝戦で西岡蓮太に判定負けを喫するも大きなインパクトを残して“覚醒”。8月大会でKNOCK OUT-BLACKライト級王座を奪取。2021年10月にはWMAF世界スーパーライト級王座決定戦で勝利し、二冠王となった。2022年からは精彩を欠いたが、2023年6月の『鉄拳』で豪快KO勝ちを飾り復活。9月には良太郎との王座決定戦を延長戦の末に制して二階級制覇を達成した。12月にはマルコス・リオスを迎え撃ったがTKO負け、2024年3月の『ONE Friday Fights 54』ではノンタキットに判定負けで連敗中。戦績は29勝(11KO)12敗3分。  中島は、高校時代にボクシングを始めてアマチュアで実績を残すも、2016年に交通事故で首の骨を折る重傷を負ってしまう。そこから3年のリハビリを経て奇跡の復活を果たし、2019年にボクシングプロデビュー戦で判定勝利を収めた。2020年10月にプロ4戦目にして前OPBF東洋太平洋ミドル級王者細川チャーリー忍を判定に破る大金星をあげて注目を浴びる。2023年4月には日本スーパーウェルター級暫定王者決定戦でTKO勝ち、日本暫定王者に。アマチュア戦績は26勝13敗、プロ戦績は6勝(1KO)2敗。2024年1月9日にボクシングで最後の試合、3月20日の『K-1 WORLD MAX』でK-1デビューを果たしたが、「-70㎏世界最強決定トーナメント」の1回戦でヴィクトル・アキモフにKO負けを喫した。  1R、じりじりと近寄る中島にバズーカは右ミドル、左前蹴り。そのバズーカの左ミドルに右を合わせる中島。サウスポーに構えるバズーカは中島が近付くと組んでのヒザ蹴りを見舞うが、頭から組んでいったため注意を受ける。左ミドル、左ストレートからまたも組みに行くバズーカだがバッティングに。  再開後、じりじり近寄る中島に左ミドルを蹴っていくバズーカ。しかし、左ストレートから組んでいくとまたしてもバッティング。中島にドクターチェックが入り、イエローカードが提示された。再開後は右カーフと左ミドルを蹴るバズーカ。オーソドックスからサウスポーにスイッチするとバックハンドブローを放つ。  2R、オーソドックスのバズーカはジャブから右ロー、中島が前に出てくるとサウスポーになって左ミドル。中島は左フックを打つがすぐにバズーカが組みついてのヒザ。接近すると左ボディを打つ中島だが、ここまで手数が少ない。バズーカの前蹴りに右ストレートを合わせる中島に、バズーカはコーナーに詰まる。  組みつきに行ったバズーカはまたも頭から入ってバッティング。2度目のイエローカードが提示された。再開後、オーソドックスで左ミドルを蹴るバズーカ。右ローに中島が左フックを合わせ、大きく崩れるバズーカ。中島が畳みかけたところでバズーカが右目上から出血し、ドクターチェックを受ける。再開後は左ミドルを蹴るバズーカ。  3R、バズーカはワンツー・左フックで前へで出る。中島はかわしてパンチを返すが、バズーカの左ハイが肩口に引っかかる。左ミドルを蹴っていくバズーカに左ボディの連打で対抗する中島。飛び込むようにして打ち抜いた右ストレートにバズーカはダウン。フラフラのバズーカとバックハンドブローの打ち合いとなった後、中島はワンツーを見舞い、バズーカはもんどりうってダウン。レフェリーがストップし、中島の豪快TKO勝ちとなった。  中島はマイクを持つと「初めまして、ボクシングから来ました中島玲です。バズーカ選手めちゃくちゃリスペクトしています。戦う前はああやっていがみあったけれど、戦った後はノーサイドで。これが格闘家の素晴らしいとこやと思っています。僕はキック界で絶対に王者になるので覚えておいてください。損はないので」とアピールした。 [nextpage] ▼第7試合 KNOCK OUT-BLACK女子 -53.0kg契約 3分3R延長1R×ルシア・アプデルガリム(アルゼンチン)[判定0-2] ※28-29×2、29-29〇NA☆NA(エスジム/ミネルヴァスーパーフライ級1位)  アプデルガリムはテコンドー出身の20歳。キックボクシング戦績は11勝2分で無敗を誇っている。2024年5月3日に公開された『巌流島バーチャルファイト』に初来日し、ぱんちゃん璃奈と対戦。2Rに強烈な右のカウンターをヒットさせ、ぱんちゃんの右目を大きく腫れあがらせるなどして判定勝ち。ぱんちゃんにプロ初敗北(非公式戦)を味わわせた。  NA☆NAは2019年6月にプロデビューした、小柄な体型ながら果敢な打ち合いを挑むタイプ。J-NETWORKで試合経験を積み、2021年1月には「第5代Krush女子フライ級王座決定トーナメント」に出場。7月には『戦場』のリングで初のヒジ打ちありルールに挑戦し、有里から判定勝ち。2022年6月にIMARIとミネルヴァ スーパーフライ級王座決定戦を争い、判定勝ちで王座に就いたが11月の初防衛戦でARINAに奪われた。2024年4月、欠場選手の代打でKNOCK OUTに初参戦し、鈴木万李弥に延長戦で判定負けもベストバウト賞を受賞している。戦績は11勝6敗2分。  2Rに右ストレートで猛攻を見せたNA☆NA。3Rも左右フックで前へ出ると、ルシアは左右フックからの右ローを回転させる。ジャブを打つルシアはワンツーもヒットさせるが、NA☆NAはすぐにワンツーを打ち返す。右を強打するNA☆NAにルシアはヒザ蹴り。終盤、ルシアは右ハイをかすめるがNA☆NAは前へ出てパンチを繰り出していく。ワンツー、右ローでNA☆NAが攻め込んで試合終了。  判定でNA☆NAが勝利。ぱんちゃんを破って一躍注目を集めたルシアを破り、嬉し涙を流した。 [nextpage] ▼第6試合 KNOCK OUT-BLACK女子-48.0kg契約 3分3R延長1R〇ぱんちゃん璃奈(フリー/初代KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級&アトム級王者)[判定3-0] ※30-29×3×アイリン・ゴンザレス(アルゼンチン/ISKAアルゼンチン・ストロー級王者ムエタイルール、WAKO (48kg) アルゼンチン王者)  ぱんちゃんは2019年2月にプロデビュー。無敗の快進撃を続け、2020年8月にREBELS-BLACK女子46kg級初代王座(REBELSとKNOCK OUTの統合により現在はKNOCK OUT-BLACK女子アトム級王者)に就いた。2022年3月には喜多村美紀を破ってKNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級王座に就き二階級制覇を達成。2023年9月にチャッキー、12月にケイスリィ・ヴァンスを連続KO。2024年3月にはK-1に初出場し、RISEの平岡琴に判定勝ち。しかし、5月の『巌流島バーチャルファイト』でルシア・アプデルガリムに判定2-0でプロ初黒星を喫した。  今回対戦することとなったゴンザレスは「ぱんちゃんにはルシアにリベンジしたいとの目標につながる試合を組みたいと思い、同じアルゼンチンの選手を招聘します。ゴンザレスはルシアと試合をして負けていますが、アマチュアとプロで120戦を経験し、アマチュアムエタイのベルト、現在ISKAのベルトも持っているいい選手です。再戦へ向けてやっていく過程でいい相手だと思います」(山口代表)と、ルシアと対戦経験がある選手。  1R、ぱんちゃんは身長差を利した前蹴りと打ち下ろしの右ストレート。サウスポーのゴンザレスは相手をよく見て左右フックを繰り出すがリーチ差もあって届かない。両者ともローを蹴り、相手をよく見てパンチを打つ。右のガードを高く上げるぱんちゃんは蹴りからパンチ、左右の連打を素早く出すがゴンザレスもかわしていく。  2R、ジャブを出すぱんちゃんは顔面前蹴りをヒット。ゴンザレスは左の蹴りを出しつつ左フックを細かく出してくる。ぱんちゃんが左右ストレート連打で前へ出るとゴンザレスも打ち返し、左ボディからヒザ。ぱんちゃんは組んでのヒザ。ぱんちゃんは前へ出てヒザを突き刺す。  3R、ジャブを出すぱんちゃんにゴンザレスは左フックを振ってくる。ぱんちゃんの蹴りを空振りさせて逆に蹴りを当てるゴンザレス。ぱんちゃんは右ハイを軽くヒットさせ、前蹴りで突き放し、接近すると組んでのヒザ。右ストレートからのヒザ、そして左右前蹴り連打からのパンチ、組んでのヒザと攻撃をまとめるぱんちゃん。ゴンザレスが左右フックを繰り出しても左ミドルを蹴り、パンチから組んでのヒザへつなぐ。左右ストレート連打からヒザ、さらに前へ出て右ミドルからのヒザ。ゴンザレスの左右フックは無視してヒザを蹴る。  3Rは蹴りを多用してパンチにつないだぱんちゃんが何度も見せ場を作り、判定3-0でぱんちゃんが再起戦で勝利。一瞬喜びの表情を見せたぱんちゃんだったが、すぐに表情が曇り、試合内容に満足はしていないようだった。 [nextpage] ▼第5試合 KNOCK OUT-BLACKウェルター級 3分3R延長1R×漁鬼(SHINE沖縄/TENKAICHIウェルター級王者)[判定0-2] ※29-29、29-30×2〇エミール・アラゾフ(ベラルーシ)  アラゾフはONE世界王者チンギス・アラゾフの従兄弟。漁鬼は沖縄のアグレッシブファイター。  1R、アラゾフはジャブを突きながら左右へ回り込み、右ローを蹴っていく。ステップを使ってよく動くアラゾフに漁鬼はなかなか手が出ないが、アラゾフが右ハイを蹴ると左ボディを返した。前へ出る漁鬼に大きく回り込むアラゾフ。  2Rも前に出て追っていく漁鬼に、アラゾフは左右へ回り込みながら右ローを蹴っていく。パンチで強引に追っていく漁鬼だが、アラゾフは打ち合わずに回り込む。漁鬼が近付くと前蹴りのアラゾフ。強い右を打つと漁鬼も右を返すが、すぐにアラゾフが離れる。漁鬼は両手を広げて“来いよ”と誘い、顔面前蹴りを出してきたアラゾフへ最後に漁鬼が左右フックと左ボディをまとめる。  3Rも漁鬼が追い、アラゾフが回り込む展開。近付くと前蹴り、ヒザで迎え撃つアラゾフに漁鬼はパンチを繰り出していくが、アラゾフは離れる。レフェリーはアラゾフにアグレッシブの注意。しかし再開後も回り込むアラゾフに漁鬼のパンチは空を切り続ける。  判定は2-0で上手く戦ったアラゾフの勝利となったが、大きなインパクトは残せなかったと言えるだろう。 [nextpage] ▼第4試合 KNOCK OUT-BLACK ウェルター級 3分3R延長1R×渡部太基(TEAM TEPPEN/第4代Krushウェルター級王者)[延長R 判定0-3] ※9-10×3〇小川悠太(誠真会館所沢道場/MA日本ウェルター級王者、Kross×Over同級王者)※本戦の判定は30-29、28-29、29-29。  渡部は藤原ジム所属として2006年3月に全日本キックでプロデビュー。Krush、M-1、REBELS、RISEなど様々なリングで活躍し、2011年1月にトーナメントで優勝して初代WPMF日本ウェルター級王者となり、2016年1月にはKrush同級王座を奪取。RISEのウェルター級王座決定戦にも2度挑んでいる。2019年7月の『RIZIN,17』でHidekiに判定2-0で敗れると引退を示唆したが、2021年11月に2年半ぶりに復帰。2022年9月には初代KNOCK OUT-BLACKウェルター級王座決定戦に臨んだが良太郎に敗れた。戦績は25勝(14KO)30敗2分。  今年を現役ラストイヤーと定め、KNOCK OUTの全大会に出場を宣言。2月は漁鬼に判定負けも4月はCAZ JANJIRAに2RでKO勝ちを収めている。  小川は空手をバックボーンに持ち、KROSS×OVERを主戦場にしてRISEにも参戦(1勝2敗)。2023年4月にダウンを奪っての判定勝ちでMA日本王者に、同年10月にはKOでKROSS×OVER王座を奪取して二冠王となった。戦績は9勝(6KO)3敗。  1R開始と同時に前へ出るサウスポーの渡部。左ハイから左フックを繰り出し、小川が右ストレートと左右フックで迎え撃つ。序盤から早くも打ち合いとなり、両者の危険なフックが交錯する。小川の右ストレートにhぢありストレートを打ち返した渡部が突進して左右の連打でおがわを コーナーへ詰める。小川も打ち返して脱出するが、渡部の手数は止まらない。左ボディ、左フック、左インローとパンチ一辺倒にはならない渡部に小川もヒザ蹴り。渡部は左ローを連打してからの左フック。  2Rも左を出しながら前へ出ていく渡部。左ミドルを蹴る渡部に小川も左右フックを打ち返す。左ローを連打して左ストレートにつなぐ渡部は、小川が右フックを打ってくると左ミドルを蹴る。パンチ、蹴りともに攻撃の数が多くヒットを奪うのは渡部。小川も左右フックを打ち返すが、渡部は応戦。しかし、小川の右ボディ、ヒザがボディに突き刺さる。  3R、左ミドルからの左フックで前に出るのは渡部。小川は左の前蹴りをボディへ突き刺し、右ハイをかすめる。さらに右ボディも。渡部は左ストレートから飛びヒザ蹴りを見せるがこれはかわされる。小川の右ボディ、ヒザ、前蹴りに手数が減る渡部だが、左右フックから左ハイをかすめる。ジャブ、左ストレートで攻める渡部に小川も打ち返す。左ローから左フックの渡部、左ストレートと攻撃を繰り出す渡部に小川も打ち合うが渡部が根性を見せて攻撃を続ける。  判定は三者三様のドローで延長戦へ。ここで小川が前蹴りを上手く当ててパンチにつなげるが、渡部はジャブと左フック、左ローで前へ出ていく。コツコツと当てる小川に手数を繰り出して当てる渡部。顔を腫らしながら前へ出てパンチを当てに行く渡部に、小川はジャブ、左フック、前蹴りをしっかり当てていく。さらに右の三日月、ヒザとボディをせめて渡部の突進を止める。それでも前へ出ていく渡部は両目が腫れあがっている。試合終了のゴングが鳴ると、場内は拍手に包まれた。  判定は3-0でしっかりヒットを奪っていった小川に凱歌が上がった。勝った小川も左拳を骨折した。 [nextpage] ▼第3試合 KNOCK OUT-BLACK -63.0kg契約 3分3R延長1R×大谷翔司(スクランブル渋谷/元JAPAN KICKBOXING INNOVATIONライト級王者)[2R 1分39秒 TKO] ※レフェリーストップ〇セーンダオレック・Y'ZDジム(Y`ZD GYM/元タイ国イサーン地方王者)  1R、サウスポーのセーンダオレックに左ローを蹴っていく大谷はジャブから右ストレートの機会を伺う。セーンダオレックは右の前蹴りを多用し、左ミドルを蹴る。徹底した右前蹴りに大谷は踏み込めない状態が続くが、コーナーを背負わせると右ボディ。蹴りからのパンチを狙う大谷にセーンダオレックも左ストレートを返す。大谷は右ローを蹴るがセーンダオレックは左ストレートを当てて前へ出ていく。その左ストレートで大きくのけ反る大谷。  2Rもセーンダオレックは右前蹴りを多用、左ストレートで大谷は鼻血を出してドクターチェックを受ける。再開後、左右ボディと右フックで攻め込む大谷。セーンダオレックは右ローで対抗し、大谷はパンチを繰り出していくがセーンダオレックも打ち合う。左ストレートをヒットさせ、パンチ一辺倒にならず蹴りも上下に打って行くセーンダオレック。  打ち合いで右フックをヒットさせて前へ出るセーンダオレックが左ストレートを打ち抜き、大谷が強烈なダウン。ダメージが深く、セーンダオレックのTKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼第2試合 KNOCK OUT-RED スーパーウェルター級 3分3R延長1R〇MASATO BRAVELY(BRAVELY GYM/元WPMF日本ウェルター級王者、元M-1 JAPANスーパーウェルター級王者)[判定2-1] ※29-28、29-30、30-29×杉原新也(ワイルドシーサー前橋)  1R、右ミドルと前蹴りで主導権を握るのはMASATO。強い右ストレートも繰り出して前へ出る。杉原は首相撲に持ち込むが攻撃が出ずにブレイク。MASATOの左ミドルに杉原が右ローを返す。  2Rは杉原が右ミドルからパンチを放って前へ出ていく。MASATOは左ミドル、前蹴りから左の縦ヒジ。MASATOは右ハイからヒジを繰り出すが、攻撃を伴わない組みつきが多いか。しかし、組み際にミドルを蹴るようなヒザを当て、優勢を保つ。  3Rも前蹴りで距離を取り、左縦ヒジを打つMASATOはバックスピンエルボーも繰り出す。杉原はジャブから左右フックもMASATOのパワーに押され気味。MASATOはヒジを空振りすると左手を巻きつけてブレイクを待つ。離れると右ミドルを蹴るMASATO。組みの展開で杉原が右ヒジを見舞う。組んでヒザの展開に持ち込むMASATOが右ヒジ。離れると右ミドル。最後はヒジを打ち合って終了。  判定は2-1と割れ、MASATOが勝利を収めた。 [nextpage] ▼第1試合 KNOCK OUT-BLACK -61.5kg契約 3分3R延長1R×般若HASHIMOTO(クロスポイント吉祥寺/元グラディエーター武士道キック・フェザー級王者)[判定0-2]※29-29、29-30、28-29〇小森玲哉(ONE`S GOAL)  1R、両者慎重な出足。ステップを踏みながらパンチで飛び込む機会をうかがうサウスポーの般若に小森は右ミドルを蹴っていく。終盤、般若は左フックで攻め込み小森をコーナーへ詰める。  2Rも小森が右ミドルを蹴って距離をとろうとするが般若は強引に詰めて左右フック。小森はテンカオで反撃する。般若が左ボディで攻め込むも小森は組んでのヒザ、さらに右も当てる。飛び込む般若だが右を当てるのは小森だ。距離を支配される般若はなかなかパンチを当てられない展開に。  3R、距離を詰める般若が左右フック。テンカオで迎え撃つ小森に左フックをヒットさせる。さらに左ボディ、左ミドルと果敢に攻めていく般若が右ボディもヒットさせ、小森の手数が減る。右ヒザからの右ショートで対抗する小森に般若が突進を繰り返して左右フックを当てに行き、小森はヒザで応戦。般若が左ボディを中心に前へ出て小森をコーナーに詰め左右ボディの連打。攻撃の手を休めない般若に小森もヒザを蹴るが押された。  判定は2-0で1Rと2Rに距離を制した小森が勝利を手にした。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第4試合 KNOCK OUT-BLACK -51.5kg契約 3分3R〇柿﨑 瑠(クロスポイント大泉)[1R 2分19秒 TKO]※3ノックダウン×愁斗(Bombo Freely)   1R、柿崎はジャブ、愁斗はワンツーから前へ出て組んでのヒザ。ローの蹴り合いから愁斗がワンツーで前へ出ると柿崎は左ミドルで迎え撃つ。序盤は様子を見ていた柿崎だが、ワンツーで前へ出るとパンチから左ヒザを突き刺してダウンを奪う。  パンチで仕留めにかかる柿崎が右フックをヒットさせるが、愁斗も強気に打ち合う。しかし、左右フックで柿崎がダウンを追加。最後は左右フックの連打から左ヒザでダウンを奪い、柿崎が鮮やかなTKO勝ちを飾った。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第3試合 KNOCK OUT-BLACK スーパーフェザー級 3分3R〇羽黒慈夢(クロスポイント大泉)[判定3-0] ※30-29×2、30-28×雅治(レンジャージム)  1R、サウスポーの羽黒は強烈な左ミドルで前へ出ていき、右フックも見せる。雅治は下がりながら左ロー。羽黒は変則的な横前蹴りをアゴに入れる。左へ回り込もうとする雅治だが、羽黒が先に右へ動いてポジションを譲らず左ミドルを蹴る。  2Rも左ミドルを蹴りながら前へ出るのは羽黒。強い踏み込んでのジャブから打ち合いに行く羽黒に雅治も右を打つ。左ローを蹴る雅治は右フック、右の三日月も蹴る。羽黒は高さを変える左ミドルを蹴り、右フックへのつなぎを見せる。雅治は飛び込んでの右フック。  3R、前に出てきた羽黒に右フックをカウンターで決めた雅治が、前に出て右ヒザからの右ストレート、右ミドルで攻める。手数が減った羽黒だが前蹴りで対抗。攻めようとする雅治だが、羽黒も譲らず。判定3-0で羽黒が勝利を収めた。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第2試合 KNOCK OUT-RED -54.0kg契約 3分3R〇蒔・センチャイジム(センチャイムエタイジム)[判定2-0] ※29-29、30-28、30-29×田中頌大(ONE`S GOAL)  1R、蒔が長いジャブで前に出ていき、田中は左ミドルを蹴る。右カーフも蹴る田中にワンツーを伸ばす蒔。田中は首相撲で蒔をコカす。蒔のワンツーに右ストレートを返す田中。ジャブの打ち合いでバランスを崩す蒔に田中が組みつき、首相撲でコカす。  2R、一気に前へ出ていく蒔だが、組みついた田中がコカす。田中は左ミドル、左ローで前に出る蒔に対抗し、首相撲になるとヒザの蹴り合いから蒔をコカしていく。長いワンツーで前へ行く蒔に田中はヒジ、右ストレート。蒔は右ストレートから組んでのヒザ。中盤からは蒔がラウンドを支配。  3R、蒔が前に出てワンツーと左ミドル。下がる田中は左ミドルを蹴るが蒔にキャッチされてコカされる。首相撲になってもヒザ蹴りを多く使うのは蒔だ。田中の左ミドルに左ストレートを合わせていく蒔。田中はワンツーも蒔のワンツー、左ミドル、首相撲からのヒザ蹴りに劣勢に。蒔が顔面前蹴りから右ストレートをヒットさせ、さらに前進を続けて試合終了。  判定2-0で蒔が制した。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第1試合 KNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級 3分3R〇横山太一朗(クロスポイント大泉)[判定2-0] ※29-29、29-28×2×山崎滉太(誠真会館所沢道場)  1Rから横山が前に出ていくが、山崎が前蹴り、左ミドルで押し返す。ワンツーの横山に蹴りでで対抗する山崎。右ミドルから左ロー、そして右ストレートとコンビネーションをつなぐ山崎に横山は右ストレートで対抗。矢安崎の右ストレートで大きくバランスを崩す横山に山崎がラッシュをかけてロープを背負わせる。  2Rも山崎が左ミドルを多く蹴っていき、横山を入らせない。左ミドル、左インローにパンチも混ぜる山崎。横山はワンツーで前へ出ていき、伸びる右ストレートをヒットさせる。パンチの連打で入り込んだ山崎に横山はワンキャッチからのヒザ蹴り。横山の右ストレートからの左フックがクリーンヒットし、横山がパンチをまとめる。さらに強打で前へ出る横山の右フックに身体が傾く山崎。蹴りで応戦するが、横山の連打にロープを背負わされた。  3Rは山崎が前へ出るが、横山が右ストレート、右ヒザで迎え撃つ。山崎の左右ミドルに横山は左ボディ。横山がワンツー、山崎は前蹴り。残り1分で横山がパンチで勝負をかけ、山崎も前蹴りで応戦。両者とも疲労からか手があまり出ないが、横山が最後もパンチをまとめ、判定2-0で勝利した。
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