▼第11試合 RIZINフライ級(-57.0kg) 5分3R
〇扇久保博正(パラエストラ松戸)=56.90kg
[判定3-0]
×ジョン・ドッドソン(米国)=56.95kg
扇久保は、2012年に岡嵜康悦に一本勝ちで修斗世界フェザー級王座を獲得。13年に堀口恭司に敗れ王座陥落も、14年のVTJフライ級トーナメントでは春日井健士、カナ・ハヤット、シーザー・スクラヴォスに勝利し優勝。16年4月に修斗世界フライ級(-56.7kg)王者の菅原雅顕に一本勝ちで二階級制覇を達成。
16年7月からにTUFに参加すると、一回戦でエンカジムーロ・ズールーに一本勝ち。準々決勝でアダム・アントリンに判定勝ち。準決勝で現UFC世界王者のアレッシャンドリ・パントージャに判定勝ちを収めるも、決勝戦でティム・エリオットに判定負けを喫し準優勝となった。扇久保より下の戦績の選手らがUFC入りを決めるなか、扇久保にオファーは来ず。2019年7月からRIZIN参戦を決意。
2020年8月の「RIZINバンタム級王座決定戦」では朝倉海に敗れ戴冠ならずも、2021年のRIZINバンタム級JAPAN GPで春日井“寒天”たけし、大塚隆史、井上直樹、朝倉海を下し、優勝。
2022年9月にキム・スーチョルに判定負け後、2022年大晦日からフライ級に転向も堀口恭司に判定負け。2023年7月『超RIZIN.2』で、朝倉海の負傷欠場を受けて、バンタム級に戻してフアン・アーチュレッタと対戦するも判定負けで王座獲得ならず。今回は、再びフライ級に戻して、UFC世界王座に2度挑戦の実績を持つドッドソンと戦う。
対するドッドソンは、UFC10勝7敗。2013年1月と2015年9月に2度、UFC世界フライ級王座に挑戦している強豪で、2020年8月の最後のUFC以降は、ベアナックル・ボクシングのBKFCで3連勝。2022年大晦日にRIZINに初参戦し、所英男に1R TKO勝ち後、2023年5月の前戦で竿本樹生に判定勝ち。現在、MMA3連勝中だ。
1R、サウスポー構えのドッドソン。オーソの扇久保。詰めるドッドソンは右ジャブから左で詰め、互いにインロー。左右から詰めて両差しでコーナーに押し込んだ扇久保はボディロックから持ち上げ2回回してテイクダウン!
ハーフから左で脇差しパスガード。サイドから細かいパウンド。背中を着けたドッドソンに右で枕、時折パウンドを落として手首を持ってアームロック狙いも。腕を戻したドッドソンに細かいパウンド、ヒザを入れた扇久保はマウントへ! 左右を連打で突いてドッドソンを追い込む。
2R、右三日月蹴りが若干のローブローも気にせず再開を希望したドッドソン。ドッドソンの詰めに右の蹴りは扇久保。左ストレートの詰めにも右の蹴りを返す。喧嘩四つでローブローになるもドッドソンはすぐに再開。
右から左の蹴りは扇久保。ドッドソンの入りの右も強振する。右の三日月蹴りがドッドソンに圧力をかけている扇久保。頭を下げての入りにはドッドソンも左ミドルを狙う。ドッドソンの右の蹴りに右ストレートを狙う扇久保。
蹴り足を掴んでの押し込みも、ドッドソンはニンジャチョーク狙い。離れた扇久保はさらに右ハイも、それを肩口で掴んだドッドソンが押し込み。扇久保は外がけから足関節狙いでゴング。
3R、先に右ローは扇久保。ドッドソンの角度を変えた左ダブルをかわし、さらに左右のラッシュの前進もさばく。右三日月蹴りの扇久保は左フックも。ドッドソンは左インローも、扇久保は走り込んでのダブルレッグ。差し上げるドッドソンにいったん離れてすぐにダブルレッグに再びトライ。コーナー背に座って防ぐドッドソンは左足をロープ下に逃してスプロール。押し戻してコーナー背に立つ。
押し込みヒザを突く扇久保に、ブレーク。左の蹴り、テイクダウンディフェイントの扇久保は、近い距離で右ハイをガード上に当てると、左の上段蹴りも打ち込んで扇久保。ゴング。
判定は初回にテイクダウン&コントロールで組みのプレッシャーにより、以降のドッドソンの打撃にも圧力をかけ、得意の左右の空手の蹴りも活かした扇久保が3-0で勝利。2年ぶりの白星を掴んだ扇久保は、元UFC、そしてRIZIN2連勝中&ベアナックルファイト王者のドッドソン越えを果たした。