2026年2月14日(土)午前11時からタイ・バンコクのルンピニースタジアムにて、『ONE Fight Night 40: Buntan vs. Hemetsberger 2』(U-NEXT配信)が開催。日本から磯嶋祥蔵が出場し、エイドリアン・リーと対戦する。
▼ONEライト級(※-77.1kg)MMA 5分3Rエイドリアン・リー(シンガポール/米国)磯嶋祥蔵(日本)
ともにタイ・ルオトロのリアネイキドチョーク(RNC)に敗れた者同士が対戦。エイドリアンは2Rに、磯嶋は1Rに極められた。
エイドリアンは、名門リー家の末弟。兄のクリスチャン・リー、姉のアンジェラ・リー、そして亡きビクトリア・リーに続き、その系譜を受け継ぐMMAグラップラー。全米ユースMMA王座を4度獲語、23年にハワイ州高校レスリング王者にも輝いている。
24年6月にONEでプロデビューし、アントニオ・マンマレッラに2R RNCで一本勝ち。同年9月にニコ・コルネホも1R RNCを極めると、25年3月の日本大会で小川健晴を1R アナコンダチョークに極めて3連続一本勝ち。しかし、25年9月の前戦でタイ・ルオトロと激しいスクランブルの末に2R RNCを極められ、初黒星を喫した。
対する磯嶋祥蔵は“三重の戦う教師”として働きながらMMAに取り組んできた。学生時代は柔道に打ち込み、全日本学生選手権に出場。東海大会、三重県大会ではいずれも3位入賞。アマチュアDEEPを経て、GLADIATORでプロデビュー。2年で5戦5勝をマーク。
25年10月『ONE Fight Night 36』で本戦デビュー。アルゼンチンのニコラス・ヴィーニャに2R TKO勝ち。しかし、11月のONE日本大会でタイ・ルオトロにRNCを極められ、エイドリアン同様にプロ初黒星をつけられた。
ともに再起戦。28歳の磯嶋は、19歳の超新星エイドリアンを相手にプロキャリアの経験差を見せつけられるか。
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磯嶋祥蔵「(職場で)どんな舞台で戦っているのか』を知ってもらえた」
──いまも、教員として働いているのですか。
「通常通りです。朝からホームルームがあって、授業があって、という感じですね」
──教員としての仕事のスケジュールに、トレーニングをどのように組み込んでいるのでしょうか。「教員の仕事は8時半から17時半まで業務があります。だいたい17時半から18時くらいに職場を出て、一度家に帰って軽くご飯を食べて、練習前にウエイトトレーニングに行って、20時から22時くらいまで練習、という流れです。わりとずっと動いいます」
──教員と格闘家の二刀流生活は大変ではないですか。
「大変なのは大変ですけど、教員の仕事自体がわりと好きでやれている部分もあるので、そこは楽しくやれている感覚が大きいです」
──なるほど、どの教科を教えているのですか。
「体育の教員です。中学校・高校で教えています」
──体育を教えることで、何か格闘技に繋がるところもありますか。
「格闘技に直接つながるかは分からないですけど、いろんなスポーツの動きを見本としてある程度できないといけないので、身体の使い方には繋がっているのかなとは思います」
──今回の対戦相手、エイドリアン・リー選手についてはどのような印象を?
「エイドリアン・リー選手は若さがあって勢いがすごい選手、というイメージがあります。そこに飲み込まれず、自分のペースで戦えれば、勝機はあると思っています」
──勢いにのまれず、磯嶋選手のペースがつかめればチャンスが来ると。ONE日本大会を経て、改めてONEの舞台で強豪グラップラーのタイ・ルオトロと戦ってみてどのように感じましたか。
「前回はタイ・ルオトロ選手がグラップリングの世界チャンピオンということで、プランニングやコンディショニングの段階で、自分の中で相手を大きく見過ぎてしまった部分があって、それが試合にも出てしまったと思います。
実際にやってみると、ちゃんと自分の状態を整えて戦えていたら、もう少しできたんじゃないかという感覚もあります。今回は準備期間もしっかりあったので、もっと良い部分を出せると思っています」
──ONE日本大会の規模をどのように感じましたか。
「本当にすごい舞台で戦わせてもらったと思っています。観客も1万5千人規模で、自分が体験したことのない世界でした。バックステージもとんでもなく豪華で、すごかったなという印象が残っています」
──試合後の反響はいかがでしたか。
「職場にいる時間が長いのですが、職場の人たちの反応が大きかったです。生徒たちもいろいろ見てくれていましたし、日本で大きい舞台で戦えたことで、身近な人たちが『磯嶋祥蔵がどんな舞台で戦っているのか』を知ってくれた感覚がありました」
──今回対戦するエイドリアン・リー選手は、もともと25年3月に磯嶋選手と対戦する予定がありました。そしてエイドリアンもタイ・ルオトロ選手と戦って敗戦しており、今回再起戦に挑みます。磯嶋選手は敗戦から何を学んで強化してきましたか。
「試合に向けてのコンディショニングやメンタル面で、前は準備不足の部分がありました。そこをしっかり整えて試合に挑む、というところを、N☆TRUSTジムの代表やコーチ陣と話し合いながら詰めてきていて、“整った状態でケージに上がる”ことを今の目標にしています。
エイドリアン・リー選手もルオトロ戦がプロ初黒星だと思うので、今まで勢いで突っ込んでいく感じだったところから、一度落ち着いて自分の弱点を洗い出して、また強くなってくるんじゃないかなと思います」
──エイドリアン・リー選手の強みと弱みはどこにあると考えていますか。
「強みは爆発力です。スタートの瞬間からスピードとパワーを一気に使って、全力で仕留めにくる勢いがすごい選手だと思います。弱みは断言できないですけど、勢いがある分、そこを凌げると、その後の展開が難しくなる可能性はあるのかなと、前回のタイ・ルオトロ選手との試合を見て感じました」
──どのような展開になると?
「相手の強いところには付き合わず、自分のペースを作っていきたいです。自分としては、組んだ状態やグラウンドの展開のほうが取りやすいと思うので、そこで戦っていきたいです」
──思い切りのいい打撃と、磯嶋選手と同じく組み技で強いエイドリアン・リー選手を相手に、どのような勝ち方が望ましいと思っていますか。
「フィニッシュは目指したいです。相手の勢いに乗らないことを意識して、2、3R使ってフィニッシュに向かって戦っていきたいと思います」
「今回の試合は、僕もエイドリアン・リー選手もタイ・ルオトロ選手に負けた同士なので、ここは負けられないと思っています。まずはここを勝って、その後どんな相手が出てくるか分からないですけど、高いレベルの相手と戦いながら上がっていきたいです。タイ・ルオトロ選手とはもう一回やりたいですし、その先はクリスチャン・リー選手との戦いなど、タイトル戦線に絡んでいけるところを目指していくのが今年の目標です」
──改めて、ONEの舞台でこれからも戦っていくことについてどう思っていますか。
「ONEに出させてもらえている時点ですごく光栄なことだと思っています。その中でしっかり存在感を示していけるように、常々頑張らなきゃいけないと思っています。しっかり戦っていきたいです」
──最後にエイドリアン・リー戦に向けて、意気込みをお聞かせください。
「エイドリアン・リー選手は19歳で若さもあると思いますが、今回はしっかりフィニッシュで終わらせて、次の大会に繋げていきたいです」
──対戦相手にメッセージを。
「正直難しいですけど……19歳だと聞いていて、自分が教員として教えてきた子たちと同じくらいの年代でもあるので、その年齢に負けられないなと思っています。いい戦いをしましょう」