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レポート

【RISE】原口健飛が鋭い左ミドルで初回KO勝ち、トーナメントは志朗が手こずるも判定勝ち、大﨑一貴が貫録のKO勝ち、田丸辰がペッシラーを初回KO、クマンドーイが1回戦突破、チャンヒョン・リーの鉄拳さく裂一撃KO、2度目の友情対決は政所仁が風音に競り勝ち

2023/07/02 13:07

▼第8試合 RISE WORLD SERIES 2023 -54kg Tournament リザーブマッチ 3分3R延長1R
×風音(TEAM TEPPEN/RISEスーパーフライ級1位)53.95kg
延長R 判定1-2 ※9-10×2、10-9
〇政所 仁(魁塾/RISEスーパーフライ級4位)53.90kg
※本戦の判定は30-29、29-29、29-29


 風音はプロキャリア前半は関西を中心に活躍し、2019年3月にTEAM TEPPENに移籍。他団体王者キラーぶりを発揮して頭角を表し、2021年の「RISE DEAD OR ALIVE 2021 -53kgトーナメント」では江幡睦、政所仁、志朗にいずれも“番狂わせ”の勝利を収めて優勝。2022年4月には那須川天心のRISEファイナルマッチの相手に抜擢され判定2-0で惜敗したが、6月の『THE MATCH 2022』では黒田斗真に延長戦で勝利した。10月には大﨑一貴のRISEスーパーフライ級王座に挑戦も、判定2-0で惜敗。今年3月の田丸辰戦で敗れトーナメント本戦出場を逃した。戦績は17勝(6KO)8敗とした。


 政所はバルカン砲とも評される回転の早い打撃と相手の意表を付く技を武器に多くの強豪を破りJ-NETWORKフライ級王座、WBKF世界スーパーフライ級王座を獲得。2021年9月のDoA-53kgトーナメント一回戦で田丸辰にリベンジを果たすも準優勝で風音に判定負け。その後、佐藤執斗と無効試合、花岡竜にはTKO負けと白星から遠ざかったが、2022年12月に滉大から判定勝ちで再起。戦績は16勝(4KO)10敗1無効試合。


 1R、左手を下げた構えから飛び込んでの攻撃を見せる風音に政所は右カーフを狙い撃ち。政所のローがローブローとなって一時中断。再開後も右カーフをどんどん蹴っていく政所に風音は右ミドル、思い切った右ストレートも政所が強烈な左右ボディ、右ボディストレート。政所は手応えを感じたかラウンドが終わると雄叫びをあげる。

 2R、風音は思い切り踏み込んでの右ストレート、左フックを放って前へ出ていく。政所も左右フックで迎え撃つ。打ち合いに持ち込みたい風音に政所は打ち合いには付き合わずパンチを当てに行き、風音は右ミドルも蹴る。


 3R、ガムシャラな攻撃で前へ出る風音に政所も受けて立つ。激しく交錯させる両者、風音がバックハンドブローを繰り出せば政所も同じ技を返す場面が2度見られた。一歩も退かない打ち合いはドローで延長戦へ。

 延長Rも両者ガムシャラに打ち合う。風音が序盤に右ストレートをクリーンヒットすれば、中盤に政所も右ストレートをヒット。風音は政所のパンチに左ミドルを連打。政所は飛びヒザ蹴りなどダイナミックな技も織り交ぜる。手数を出して前に出る風音だが、ヒットは政所の方が優ったか。ラスト10秒のコールがあると、場内からは試合終了まで拍手が続いた。
 判定は2-1で政所がリベンジ。歓喜する政所、顔をくしゃくしゃにする風音。最後に両者は抱き合って互いの健闘を称え合った。

 笑顔が絶えない政所はマイクを持つと「ほんまに僕に1回勝っていてメリットもないのに受けてくれたありがとう。風音がいるからこれだけ仕上げてここまで来れたと思う。自分らはリザーブマッチでやる器じゃないと思うから、次はタイトルマッチやトーナメントの決勝でやりたいと思います。僕はこんなもんじゃないので、今日は風音が強かったのでこうなったけれど次はスカッと勝ちます」と笑顔で語った。

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