▼セミファイナル RISE DEAD OR ALIVE 2021 -53kgトーナメント 決勝戦 3分3R延長2R
トーナメント準決勝(1)の勝者
×志朗(BeWELLキックボクシングジム/ISKAムエタイ世界バンタム級王者)
延長R 判定0-3 ※9-10×3
○風音(TEAM TEPPEN/RISEスーパーフライ5位)
※風音がトーナメント優勝。本戦の判定は29-30、29-29、30-30。
-53kgトーナメントの決勝戦は、準決勝で滉大を判定3-0で破った優勝候補の志朗と、準決勝で政所仁との友情対決を判定2-0で制したダークホース・風音との間で争われることに。
1R、志朗は強い右ローを序盤から蹴っていく。風音は前に出て右ストレート、左ボディ。志朗のいきなりのワンツーで大きく仰け反る風音。右ローから左右フックで風音も反撃する。アグレッシブに攻める風音は左フックをヒットさせ、左インローを蹴る。志朗は風音のパンチに右ローを合わせる。
2R、志朗は右ローから右ストレートにつなぎ、風音は右ストレートを打つ。手数を出す風音は右ストレート、志朗も右をすぐに返す。ボディ、そして顔面へとパンチのコンビネーションを回転させていく風音に志朗は右ストレート、左ミドルで応戦。
3Rも前に出るのは風音。連打の風音に対し、一発の的確な志朗。乱れ打ちの風音に志朗はブロックして右を返す。そしてジャブ、右ロー。手数を出す風音だが志朗がほぼブロック。逆に右はしっかり当てる。最後まで手数を出して攻めまくった風音と、それを防御しながら当てに行った志朗。
本戦の判定はジャッジ1名が風音を指示したが2名がドロー。延長戦に突入する。風音の勢いは衰えず、パンチを出して前へ出る。志朗はそのパンチをかわしてのカウンターを狙うが、風音は手数を出してすぐに前へ出る。志朗は下がりながらジャブを当て、ワンツーで風音を大きく仰け反らせた。前へ出て手数を出す風音は右アッパー、右ストレートをヒット。風音が前へ出ると志朗は胴廻し回転蹴り。ガムシャラに攻める風音に志朗も左右フックで応戦。
そして判定は3-0で風音の勝利に。トーナメント出場8選手のうち、ただ一人ベルトを持っていないダークホース風音が優勝するという大波乱のエンディングとなった。
ベルトを巻いた風音は「本当にありがとううございました。まだ成長段階ですけれど、この濃密な期間をありがとうございました。応援してくれる皆さんに、僕がホンマにベルトを巻いているって思った人なんてゼロに近いんじゃないかって。ある人を除いては。その中で僕を信じて応援してくれた皆さんにはほんまに伝えきれないくらい感謝があります。会長、家族、彼女もほんまにありがとうございます」とお礼を述べる。
続けて「ベルトを巻いている自分の実感がなさ過ぎて、嬉しすぎて…嬉しすぎると言葉が出てこないんですね。本当に苦しくて毎日こんなにきついことあるんかなってくらいきつかったです。会長やトレーナーを嫌いになるんじゃないかってくらい。でもミットを持ってくれて、作戦を練ってくれて、寝る間も惜しんで作戦練ってくれて。ほんまに嬉しいです。きりがないくらい感謝の気持ちが出てくるのでこれくらいにしておきます。引き続き注目してくれるといいと思います」と、泣きながら語った。
そして「世界とも戦っていきたいし、ひとつ決めていたことがあって。鈴木真彦さんと対戦前にに水を差すようで申し訳ないですが、東京に来る時はピンと来てなかったんですが、世界最強がジムにいるんですよ。言っていいのか分からなかったんですけれど言いたいので、格闘技をやって世界一なりたくて。那須川天心選手! 志朗選手に勝ったぞ! やる権利あるんじゃないですかね。どうですか。もう文句言えへんやろ。俺は那須川天心と試合をしたい。いつもジムでボッコボコにされてるけれど、俺は世界一を目指してやっているんです。期限も決まっているので、いなくなるので。言いたいことは言わせてもらいました。前向きにお願いします。僕は世界一になりたいんです」と、同門である那須川天心と戦いたいとアピールした。