▼第12試合 RIZINスタンディングバウト特別ルール(※パンチのみ、バックハンドブローあり、両者素足、KO・TKOあり、判定無し)3分3R スペシャルワンマッチ
〇五味隆典(東林間ラスカルジム)
[判定2-0] ※30-29, 29-29, 29-28
×皇治(TEAM ONE)
五味は野球、ボクシング、レスリングを経て1998年11月に修斗でMMAプロデビュー。2001年12月に修斗世界ウェルター級王者となり、2004年からはPRIDEに参戦。怒涛の10連勝を飾り、PRIDEライト級王者となった。PRIDE解散後は戦極を経て2010年3月からはUFCに参戦。5連敗を喫して2017年大晦日にはRIZINで矢地祐介にも敗れたが、2018年7月にはメルヴィン・ギラードをKOして観客を総立ちにさせた。
また、2016年大晦日には魔裟斗とK-1ルールで対戦し、3分5R戦い抜いてドロー(判定決着なし)となっている。
皇治は、無類のタフネスと歯に衣着せぬ言動で2019年まで新生K-1の中心選手として活躍。4歳から空手、日本拳法を中学時まで取組み、空手では魚本流で全国1位、日本拳法では全国2位になっている。2018年12月にはK-1で武尊と壮絶な殴り合いを繰り広げた。2020年7月、RIZIN参戦を表明して9月に那須川天心と対戦したが判定負け。
ルールは 試合時間3分3R(インターバル1分)、ヒザ蹴りを含む蹴り技は一切禁止(パンチのみ、バックハンドブローはOK)、3ノックダウン制。3分3R戦って勝敗が決しない場合は判定あり。ボクシングシューズは履かずに素足で戦う。規定体重は五味78.0kg、皇治は65.0kg。両者に階級差・体重差があるため、競技陣営及び両選手共協議の結果、両者12オンスグローブを使用することとなった。
1R、サウスポー構えの五味。オーソドックス構えで左回りの皇治。中央で両手を広げる五味。右で前に出てクリンチで思わず脇を差そうとする。両手をついた皇治の後頭部にパンチを打つ振りをする五味。
右を振る五味に左ジャブの刺し合いをする皇治。五味の右をかわして右を振る。左ジャブを突き前に出る五味。
皇治は潜ってボディを狙うが、皇治の右ストレートは五味がかわす。大きな右を振る五味。打ち合いに行く皇治は左を当てるが、体重差があり五味に効かせることができず、反撃を許す。序盤、五味は手数を出す。互いに頭を下げるためバッティングが増える。
2R、左ジャブからの皇治の打ち返しに、左右連打で前に出るのは五味。コーナーに押し込んでボディも打つが、皇治もサイドに出て、回る。
右ジャブの五味だが、前に出て来た皇治の左に下がる場面も。回転を速める皇治。しかし五味もジャブをトリプルで突いて突き放すと右ボディをヒット。左右の打ち合いのなか左フックは皇治! しかし五味もクリーンヒットでもらいながらも左右を打ち返す。
3R、五味のいきなりの右ストレートに、皇治も声を挙げながら右をスイング! 右ジャブで突き放す五味は左ストレート! 下から拳を上げるジャブ連打に、皇治も右! 右ボディから入る五味は右アッパーも。しかし下がらずワンツーは皇治。うなずきながら向かう皇治。右ボディを叩く五味に皇治はワンツーをヒットも、五味も効いていないという表情。
判定は30-29, 29-29, 29-28の2-0で五味が勝利。
試合後、五味は「コロナの中、ご来場ありがとうございました。今日は皆さんに言ってほしい『判定ダメだよ』。体重差ありながら、皇治選手試合をして、いい〇玉持ってるよ。でも君も気がついたらおっさんだからな」とマイク。
マイクを渡された皇治は、「五味選手、心から尊敬しています。負けてマイク持つほど情けないことないんで。(五味から『俺のパンチどうだった?』と問われ)ドエらかったです。こんなビッグな男、ビッグな金玉持った気合入った五味選手と戦えてよかったです」と挨拶。
最後に五味は「ららとごんたの散歩に行かないといけないので早く帰ります。よいお年を!」と地上波お構いなしに俺節で熱戦を締めた。