▼第6試合 RIZINキックボクシングルール(※ヒジあり)50kg契約 3分3R
〇吉成名高(エイワスポーツジム)
[1R 2分20秒 KO] ※左ヒジ
×ペットマライ・ペットジャルーンウィット(タイ)
名高は2018年12月、ラジャダムナンスタジアム認定ミニフライ級王座を奪取し、日本人として7人目の同スタジアム王者になり、2019年4月15日にはルンピニースタジアム認定同級王座も獲得。日本人初のルンピニー王者になると同時に、ムエタイの2大殿堂であるルンピニーとラジャダムナンの王座を同時に保持した史上2人目の外国人(タイ人以外)選手となった。
また、2017年4月にWMC世界ピン級王座、2018年4月には日本人4人目の快挙となるWBCムエタイ世界タイトル(ミニフライ級)を獲得。さらに同年9月にはIBFムエタイ世界ミニフライ級王座もKOで獲得し、日本人初のIBFムエタイ世界王者となっている。2019年12月のBOMではBOMフライ級初代王座決定トーナメントを圧倒的な強さで制した。
RIZINには8月の横浜大会で初参戦し、優心(京都野口ジム)に2R3分8秒、ヒジ打ちでTKO勝ち。パンチ、キック、ヒジ、そして首相撲でコカしまくる姿に「強すぎる」「鬼強い」「強さハンパない」といった言葉がSNSで飛び交った。榊原信行RIZIN CEOは大会総括で「名高選手は化け物ですね。彼と渡り合える本当に強い外国人選手を呼んで日本で戦わせてあげたいと思います」と評している。
10月のBOMでは阿部秀虎を圧倒して2RでKO勝ちした名高が今回迎えるペットマライは、ムエサイアム認定フライ級&ライトフライ級王座、テレビマッチの7ch『スック・ムエタイ・ジェットシー』が認定するライトフライ級王座に就いた三冠王。ムエタイは8歳から始め、名高と同じ19歳にして70戦を経験している(名高は40勝22KO4敗1分)。パンチ、首相撲が強いという。
日曜日の午後に放映される『スック・ムエタイ・ジェットシー』は数多くあるムエタイ中継番組の中でも老舗で人気が高い。その理由はアグレッシブに攻める選手を集め、KOやダウンシーンが比較的多いからだ。ペットマライはその王者ということで、名高とは激しい試合が期待できそう。
ブアカーオのテーマ曲で入場したペットマライ。RIZINキックルールながら両者が希望し「ヒジ打ち有り」のルールに。
1R、オーソドックス構えから右ミドルを打つペットマライ。吉成は2発目を掴んでこかし、右を当てると組んできたペットマライに左ストレート! いきなりダウンを奪う。
立つペットマライに詰める吉成は首相撲でこかし、ボディ打ちから左のテンカオ! 右アッパーはかわされたものの近距離で左ヒジ! ハイキックを返してくるペットマライを左右でコントロールし、左ヒザ、続けて左ヒジでKO! ペットマライの蹴りにパンチ、ヒジを合わせ、全く無駄打ちなく的確に当てて完勝した。
試合後、吉成は「見てくださった皆さん、応援ありがとうございました。自分は小学生からタイで修業して、ムエタイにほんとうに誇りをもっています。ラジャダムナン、ルンピニー王者としてこれからも戦っていきます」と挨拶。
続けて、「自分は試合をしたい選手が一人いて、その選手(那須川天心)はあと少しでキックを卒業すると言っているので、試合をして、自分が引っ張っていくんだぞというところを見せたいと思いますので、注目していてください」と体重差はあるものの、那須川天心との対戦をアピール。バックステージで「来年には(那須川がキック)卒業と聞いているので、やるからには勝ちたいし、自分がムエタイをやってきたので、持ち味を出せるルールと体重でやりたいです。急いで身体を大きくします(笑)」と語った。