最終回まで落ちなかったサバテロが逆襲のスプリット判定勝利で新王者に。井上は3度目防衛ならず
▼第11試合 RIZINバンタム級(61.0kg)選手権試合 5分3R
×井上直樹(Kill Cliff FC)王者 20勝5敗 60.95kg
[判定1-2]
〇ダニー・サバテロ(アメリカントップチーム)挑戦者 17勝4敗1分 60.85kg
※サバテロがバンタム級新王者に。井上は3度目の防衛に失敗
井上は、バンタム級屈指のスピードと技術を誇る現バンタム級王者。地元・愛知県豊橋市の名門・空手道白心会で姉・魅津希と共に格闘技を始める。15年2月のプロデビュー以来10連勝を挙げ、17年、日本人最年少の19歳でUFCと契約。その後フライ級廃止の余波でUFCを離脱。20年2月RIZIN初参戦。2連勝後の大晦日、元谷友貴に一本勝ち。21年はバンタム級GP参戦し優勝候補と目されたが、大晦日に扇久保博正に判定負けを喫し準決勝敗退。23年5月、堀口恭司が返上した王座を巡る王座戦進出を賭けフアン・アーチュレッタと好勝負を繰り広げるも判定で敗れた。24年3月、佐藤将光に判定勝ちで再起すると、9月には朝倉海が返上した王座をかけ、強豪キム・スーチョルを1Rスタンドパンチ連打でマットに沈め、第7代王者に。25年3月、元谷友貴と再戦し、かつて1度も防衛されていないRIZINバンタム級王座の初防衛という快挙を達成。7月、DEEP王者の福田龍彌を挑戦者に迎えると、その類稀なファイトIQと打撃の技術を光らせ、完封勝利を挙げV2成功。今回、MMAレスリングの猛者ダニー・サバテロを相手に3度目のベルト防衛を果たし、RIZINバンタム級絶対王者として君臨するか。
サバテロは、レスリングで高校時代イリノイ州王者に2度輝く。大学ではNCAAディビジョン1で活躍。18年7月のプロMMAデビュー以来6連勝を飾る。Titan FC では20年6月に王座決定戦で一本勝利を挙げベルトを獲得、21年2月には初防衛に成功した。5月よりBellator参戦。22年12月、ラフェオン・ストッツが保有する暫定王者のベルトもかかった準決勝でスプリット判定で惜敗しGP敗退。23年7月、超RIZIN.2で初来日し、マゴメド・マゴメドフにギロチンチョークで敗れるも、RIZINファイターとして初の舞台となった25年5月、五輪金メダリスト太田忍とのレスラー対決で3R パウンド連打でTKO勝ち。9月には佐藤将光を相手にフルラウンドコントロールし2連勝、勝利のマイクでは日本語で「首を洗って待ってろ」と井上に戦線布告していた。トラッシュトークとともに井上のスピードも、ステップも封じてドミネートし、3戦目の舞台で王座を手にするか。
井上「はい、まあ、隣りでいろいろ言ってますが、明日、結果で分かると思うんで、しっかり見ていてください。ありがとうございます」
サバテロ「美しい人たち、みんな今日、俺のために来てくれてありがとう。そして素晴らしいプレゼントを、このクソ野郎をボコボコにして見せてあげます」


1R、ともにオーソドックス構えじりじり圧力をかける井上は右の蹴り。サバテロの左ローの打ち終わりにカーフを効かせてバランスを崩す。ダブルレッグテイクダウンのサバテロ。井上の立ち際にバッククリンチから引き込み左足をかける。立つ井上にボディロックテイクダウン! 向き直りの井上に肩固めを狙うが、井上は胸を合わせてトップに。


亀になるサバテロは前転からトップ。しかし井上も立ち上がり。サバテロはハイクロッチで崩すと井上の立ち上がりに左足をかけてリアネイキドチョーク狙いも、首に腕を巻いたときに井上はトップに。サイドバックからパウンドのスペースでサバテロはバックに。シングルバックの背後のサバテロにヒジを突く井上。立ち際にシングルレッグのサバテロを受けて井上はヒジを突く。激しいスクランブル戦で強さを見せるサバテロ。

2R、ジャブ&ローの井上。左右にステップして左ジャブ、右ストレートを突いて回って右カーフ! 左ジャブの刺し合いで勝る井上。サバテロはローシングルからバッククリンチ。崩してボディロックも、座りながらこつこつ殴る井上。サバテロも足をかけて脇下からパンチ。シングルレッグで半身でバック。上体を背中で預けて胸を合わせて井上がトップに。



上四方からヒザを突く井上。しかしサバテロも足首を手繰る。切ってバックの井上。サバテロの向き直り狙いにおたつロックでバックのまま。ボディトライアングル(4の字)のままバックをキープし、フェイスロック。さらにツイスター狙いから右のパウンドを細かく打つ。井上が攻勢のラウンドに。

3R、ジャブを突く井上に、右の蹴り、左オーバーハンドで前に出るサバテロ。詰めてダブルレッグテイクダウン! 井上の手繰りにアナコンダチョークを狙うが、足はかけさせない井上は正対して立ち上がり。なおもボディロックのまま崩すサバテロ。

立ち上がりの井上に腕三角を狙いつつ外してバッククリンチ。背後から崩すサバテロに井上はアームロック狙いも外したサバテロ。井上の足の手繰りにがぶりからサイドバック。しかし井上も立ち上がり。残り1分で立ち上がり向き直り!

四つになった井上に、離れ際にヒジのサバテロ、右を返した井上だが、サバテロがダブルレッグテイクダウン! 離れてフットスタンプ、サッカーキック、右のパウンドと休まず畳みかけて、スタミナ削られた井上が下のまま。ローブローのフットスタンプもあったが、ゴング。サバテロの後頭部への攻撃が2回目で「警告」に。

判定は2-1に割れて、タイトに組み続けたサバテロが勝利。アウェーで戴冠のサバテロはセコンドのマイク・ブラウンらに跳びついてハグ。井上は王座陥落。3度目の防衛ならず。
サバテロは「(日本語で)私は日本が大好きです。(英語で)皆さん、今日は自分の人生最高の日になりました。この記念すべき大会に来てくれてありがとうございます。自分は人生を懸けてこの瞬間を待っていました。世界最高のファンの前でこの渇望したベルトを腰に巻いて、福田龍彌がビッチであることをみんなに報告したいです」と、喜びと共に次の標的へ向けて悪態をついた。





