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【RIZIN】5大王座戦! シェイドゥラエフvs.朝倉未来、サトシvs.ノジモフ、扇久保vs.元谷、井上vs.サバテロ、伊澤vs.RENA。クレベルvs.ケラモフ、福田が安藤との斬り合いを制す、秋元が新居をKOで斎藤裕戦アピール、雑賀がベイノアを左ハイKO、ジョリーが芦澤に一本勝ち=速報中

2025/12/31 12:12

雑賀がベイノアを左ハイKOで涙のRIZIN初勝利


▼第2試合 73.0kg契約 5分3R
〇雑賀“ヤン坊”達也(DOBUITA FIGHT SPORTS GYM)14勝6敗 72.90kg
[2R 0分
32秒 TKO] ※左ハイ
דブラックパンサー”ベイノア(AKA)5勝4敗 72.95kg

 ベイノアは、極真空手からRISEで活躍し、21年6月に初参戦のRIZINで元DEEP王者・弥益ドミネーター聡志相手に73kg契約でMMAデビューを果たすもスプリット判定負け。その後も武田光司、宇佐美正パトリックに敗れ、2年連続大晦日に敗戦。

 23年、単身米国サンノゼに渡り、アメリカン・キックボクシング・アカデミーでハビブ・ヌルマゴメドフ率いるダゲスタン軍団とともに練習。2024年4月にRIZINで井上雄策に判定勝ちも消極的な試合内容にブーイングを浴びる結果に。同年6月には体重超過のジョニー・ケースが50%減点のなか、ダウンを奪われての判定で辛勝。“負ける勇気を持って勝ちに行く”姿勢を見せられず。

 しかし、25年5月に初参戦した米国LFAで、コール・ラーレン相手に3度ダウンを奪われるも倒し返すタフファイトで判定勝ちをつかみ取ると、7月の2戦目でも「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト」を受賞する3R TKO勝ち。RIZINでの膠着試合から一転、RIZIN経由で北米に参戦し、「ライト級」で覚醒の活躍を見せている。

 逆輸入ファイターとなったベイノアは、RIZINでも米国で見せたアグレッシブファイトを披露することができるか。精緻な打撃のなかに組みが融合されてきたベイノアは、緊急参戦の雑賀ヤン坊を相手に日本随一の危険な打撃を封じ込めて、タフファイトになっても勝ち切る北米での試合を、リングのRIZINルールでも見せられるか。

 緊急参戦の雑賀は、その長身から繰り出される鋭い打撃、とりわけ右のパンチを武器にKOを量産し、プロMMA18戦13勝中12(T)KO、5敗も全てフィニッシュ、さらに3Rまで行った試合が僅か2試合という「やるか、やられるか」の完全決着型・激闘ファイター。空手ベースで26歳になって一念発起し、近所のDOBUITAに入会。17年8月のFighting NEXUSでプロデビュー。19年7月からPANCRASEに主戦場を移す。2連勝後の20年9月、林源平を1R序盤に得意の右アッパーでKOし暫定王座獲得。21年12月、久米鷹介との王座統一戦で1Rにダウンを奪うも2Rに逆転一本負けで正規王座を逃す。22年4月、初参戦のRIZINで江藤公洋に2R TKOされ初の2連敗。23年4月にはジョニー・ケースの負傷欠場で緊急参戦しアブドゥルカリコフに1R KO負け。12月のPANCRASE次期挑戦者決定戦では組技で上回る粕谷優介を封じ、自身初の判定で勝ち切り、再起。

 24年3月に王者アキラを1R僅か1分42秒、右ハイキックによる失神KO勝利で王座奪取に成功。5月にはROAD TO UFCの非トーナメント戦でキ・ウォンビンを1Rにグラつかせるも2R序盤の乱打戦に散った。9月、久米との2年9ヶ月ぶりの再戦では左フックでダウン奪い鉄槌TKOによりリベンジ達成とともに王座初防衛。25年4月のV2戦では天弥を3R左ヒザTKOで勝利した。11月、打撃戦が予想された未知の強豪ヌルハン・ズマガジーとは殴り合う間もなく1R 1分、ダウン奪われチョークアウトに終わった。国際戦で厳しい結果がつづくなか早くも再起戦となる今回、日本に凱旋するベイノアを得意の右で打ち抜いて勝ち越し、輝かしい26年を迎えられるか。



 1R、
73kgのキャッチウエイト戦。ともにオーソドックス構え。ベイノアの右をかわして左右を打ち込む雑賀はベイノアの右の打ち終わりに右を当ててベイノアの腰を落とさせる。ロープ背にしたベイノアは右を打ち返し、蹴りから押し戻すが、雑賀は右アッパー、左ボディで前に。ベイノアの組みに左ヒザを突いて押し込んだところで雑賀の頭がバッティングに。中断。



 再開。サウスポー構えから左ロー、ダブルレッグから足払いのベイノア! 尻を着くもすぐに立つ雑賀。右で差して押し込み。左手首を掴むベイノア。離れて右カーフ。その打ち終わりに左右をまとめる雑賀。ベイノアは後ろ蹴り。シングルレッグも、切る雑賀。



 左インローのベイノアに、右を当ててベイノアを後退させる雑賀。互いに右ロー。ベイノアの右に雑賀はワンツーをガード上に打ち込む。右の打ち合いで前に出て効かせるのは雑賀。

 2R、右フックを振るベイノア、さらに左ジャブを狙うが、雑賀は左ハイ! もらったベイノアはダウン! すぐにレフェリーが間に入った。




 前戦の借りを返すハイキックKOでRIZIN初勝利を決めたヤン坊は「3年前からRIZINにちょこちょこ出させてもらっていたのに勝てなくて、もう35歳になっちゃったよ、畜生。今日、ここに息子がいます。カッコよかったか? もう負けられないですよね。家族旅行キャンセルしちゃったので。来月ボーナスいっぱい入ったのでいい旅行したいと思います。ライト級で野村選手が怪我しちゃいましたよね。日本人のスター誰がいます? 俺がなるしかないだろ! 俺が雑賀ヤン坊だ!」と咆哮した。


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