▼第10試合 K-1 WORLD GPバンタム級タイトルマッチ 3分3R延長1R
〇黒田斗真(K-1ジム心斎橋チームレパード/王者)
判定3-0 ※30-29×3
×石井一成(ウォーワンチャイプロモーション/挑戦者)
※黒田が初防衛に成功。
黒田は小学3年生で少林寺拳法を学び、その後キックボクシングを始める。しかし次第にドロップアウトし、格闘技から離れていた時期もあったが、兄・勇斗からの『お前と一緒に格闘技をやりたい』という手紙をきっかけに再び格闘技の道へ。2021年5月の「K-1バンタム級日本最強決定トーナメント」では圧倒的な強さで優勝を果たした。2022年6月の『THE MATCH 2022』ではRISEの風音に延長戦の末に判定負けしたが、12月の「K-1 WORLD GP初代バンタム級王座決定トーナメント」で優勝し、初代王座に就いた。2023年6月には前評判の高かったラマダン・オンダッシュに判定勝ち。戦績は12勝(4KO)3敗1分。
石井はジュニアキック出身で、アマチュアでは14冠王を達成。2017年2月にはTrue4Uフライ級タイトルを高校生で獲得。2018年12月、トーナメントを制してKING OF KNOCK OUT初代フライ級王座に就いた。WPMF世界フライ級王座、IBFムエタイ世界フライ級王座、BOMスーパーフライ級王座、WBCムエタイ世界スーパーフライ級王座も保持。K-1には2022年8月に初参戦を果たし、12月の「K-1 WORLD GP初代バンタム級王座決定トーナメント」に臨んだが決勝で黒田に判定負け。2023年はK-1でヨーシラーとテクニカルドロー、7月と9月には『RWS』で連続KO勝利を収めた。戦績は43勝(24KO)13敗3分。
1R、前に出る石井にサウスポーの黒田はバックステップしながら距離をとる。石井の右ローに黒田は必殺の左ストレート。石井は飛びヒザ蹴りで距離を詰めると左フックを放つが、黒田は離れる。ジャブを出しながら左回りで黒田を左回りにさせる石井が左フックをヒット。黒田は左インロー。
2Rも前に出る石井に黒田は右回りしようとするが、すぐに石井が圧をかけて左回りにさせる。石井は飛びヒザを混ぜながら距離を詰めるが、黒田もジャブで突き放して左を打つ。黒田がジャブからの左ストレートをヒット。左フックを空振りして入り込んだ石井と黒田がバッティングとなり、試合は中断。黒田の右ジャブに石井は右ミドルを返す。前に詰めて左ボディを打ち、顔面へつなげていく石井のパンチを黒田は鮮やかにかわす。ラウンド終盤、黒田がラッシュを仕掛けて石井にロープを背負わせたが、石井も最後に右ストレートのカウンターを当てた。ニヤリと笑う石井。
3R、左右フックで強引に前へ詰める石井を黒田がワンツーで迎え撃つ。右フックをもらう石井だが下がらず前へ出る。石井の右ストレートがヒットすると、黒田がすかさず連打を返す。さらに右ショートをヒットさせる石井。右ローを蹴った石井に黒田が左アッパー。長いジャブから左ストレートを繰り出す黒田。それでも石井は下がらず前へ出るが、黒田は組んで石井を組み倒す。左ストレート、右フックを当てる黒田に対し、石井は空振りが目立ち始める。残り10秒、石井が左フックからラッシュを仕掛け、首相撲でコカす。
判定は3-0で黒田が勝利。石井を返り討ちにした。黒田はマイクを持つと「今回のタイトルマッチをやるにあたって関係者からいっぱいオファーを受けて2回断ったんですけれど、結果こうなので日本人にはもう相手がいないでしょう。カルロスプロデューサー、来年海外のベルトに挑戦させてください。あと来年の1月に僕の地元八尾市でジムをオープンするんですけれど、フィットネスからプロを目指す方まで募集しているのでぜひ皆さんお願いします」と、世界への挑戦とジムのオープンをアピールした。