キックボクシング
レポート

【KNOCK OUT】鈴木千裕が豪快46秒KOでクレベル・コイケ挑戦をアピール、龍聖が現役ラジャ王者からダウンを奪う快勝、小笠原瑛作がムエタイ最新MVPを圧倒、体重超過の木村ミノルが32秒一発KO勝ち、ぱんちゃん璃奈エキシは時間切れ

2023/03/05 15:03

▼第12試合 KNOCK OUT-BLACK -58.5kg契約 3分3R延長1R
〇龍聖(WIVERN/KNOCK OUT-BLACKフェザー級王者)
延長R 判定3-0 ※10-8×3
×ペットセーンセーブ・ソーヂョー.トーンプラーヂン(タイ/ラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級王者)
※本戦の判定は29-29×2、30-28。


 龍聖は小学1年生でキックボクシングを始め、HIROYAの指導を受けアマチュアで多くの経験を積んで2019年4月にプロデビュー(KO勝ち)。2021年10月にはKNOCK OUT-BLACKフェザー級王座決定戦で銀次を判定3-0に破り初代王座に就いた。2022年4月には初の国際戦でメディ・ジライフィ(スペイン)にも勝利、7月にはRIZINに初参戦して魁志に3RでTKO勝ち。9月の『KNOCK OUT 2022 vol.5』では小笠原裕典に1RでKO勝ち、11月にグ・テゥオンにハイキックでKO勝ちと13勝(9KO)の無敗記録を更新している。12月には巌流島ルールに初挑戦、かつて皇治を苦しめたダウサコンを左ボディで初回KOに沈めてインパクトを残した。


 当初、龍聖はかつてK-1で武尊と対戦したヨーキッサダー・ユッタチョンブリー(タイ)との対戦が決まっていたが、タイ側よりヨーキッサダー欠場の申し入れがあったため対戦相手変更。


 これを受け、さらなる大物の招聘が決定。ペットセーンセーブは昨年5月に19歳でラジャダムナン王座を獲得したばかりの若き王者。判定決着が多いムエタイ界の中で、これまで49勝のうち24がKOとほぼ半数がKO勝ちという超好戦的なファイターだ。昨年は10戦6勝4敗、6勝のうち3KOをマークしており、最近の試合はフェザー級(126ポンド)前後の契約体重で行っているという。


 1R、ジャブを伸ばす龍聖が左ミドル、右ストレート、右ロー。ペットセーンセーブは右ローを蹴るが龍聖はバックステップでかわし、左右ボディを打ち込んでいく。サイズが小さく、背も低いペットセーンセーブへ左右ボディとヒザを突き刺していく龍聖。ペットセーンセーブはガードを固めて背中を丸めるが、龍聖はアッパーを突き上げる。打たれながらも前に出るペットセーンセーブは左右フック、右ローも龍聖の左右ボディに後退。それでもジャブを打ち返して右ローを蹴って前へ出ようとする。そこへ龍聖の右ストレート、右フック。左フックには龍聖が左ボディを合わせた。


 2R、ジャブを突くペットセーンセーブに龍聖はワンツーから左ボディ。前へ向かってくるペットセーンセーブに左右ボディ、左ハイキック。左三日月も蹴る龍聖。しかし、ペットセーンセーブはどれだけボディを打たれても前へ出てきて左フックを打つ。ペットセーンセーブの右ローに反応し始める龍聖。前に来るペットセーンセーブにはヒザを見舞う。右ローを蹴られながらも左右ボディを打ち返す龍聖。


 3R、龍聖の左右フックから左ボディの連打に右ローで応戦するペットセーンセーブ。さらに左ミドルを連発。龍聖はジャブを突き、左ボディを命中させる。そこへ右フックを打つペットセーンセーブ。前へ出る龍聖が左ボディ、右ストレートからの左ボディをヒットさせていき、後ろ蹴りも見せる。しかし、タフはペットセーンセーブはミドルを蹴って前へ出てくる。龍聖はパンチのコンビネーションを繰り出すが、ペットセーンセーブはすぐに組み付きブレイクが続いた。


 ジャッジ1名が龍聖を支持したが、判定はドロー。延長戦へ突入する。ペットセーンセーブの左ミドルに龍聖はワンツーからヒザ、右ローには左右ボディを返す。このラウンドも前に出て来るペットセーンセーブに龍聖はジャブと左ボディ。ペットセーンセーブは組みが多い。左ミドルを受ける龍聖だが、右ストレートを連続ヒット。組みに苦しむ龍聖だったが、バックキックからの右ショートストレートでダウンを奪う。さらにワンツーを、右ストレートを打ち込む龍聖。ペットセーンセーブが組み付きKOは逃したが、龍聖は試合終了と同時にコーナーへ駆け上がった。


 階級が下とはいえ現役ラジャダムナン王者からダウンを奪って勝利した龍聖は「KNOCK OUTの王者としてこの舞台へやってきたんですけれど、めちゃくちゃ気持ちが強くて相手が倒れなくて。今まで倒せていたパンチでも倒れなくていい経験になりました。ペットセーンセーブ選手、タイから来ていただいてありがとうございました。もっとしっかりKOで倒して日本キックボクシング界の未来へ進もうと思ったんですが、もっともっと練習して強くなっていくので、僕の応援で来てくれていない皆さんも今後僕を見てください」と、今後注目して欲しいとアピールした。

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