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2022年12月25日(日)「PANCRASE 330」横浜武道館大会が行なわれた。
フライ級王座戦で王者・猿飛流vs.鶴屋怜、バンタム級暫定王座戦でTSUNEvs.田嶋椋が行われたほか、透暉鷹、雑賀ヤン坊達也、沙弥子の国際戦、岡野裕城、伊藤盛一郎、ソルトのPANCRASE初参戦、IMMAF準優勝・山口怜臣のアマチュア戦などプレリミナリー4試合を含む、全17試合が2022年PANCRASE最終戦に並んだ。出場選手のコメントは以下の通り(※選手名から見どころ記事)。
同大会は、PANCRASE YouTubeチャンネルがプレリミナリーからメインカード枠の全試合を放送。ABEMAとU-NEXTにてメインカード13試合が配信された。会場には大晦日RIZINに参戦するフアン・アーチュレッタも来場。
▼第13試合 フライ級キング・オブ・パンクラス・チャンピオンシップ 5分5R
×猿飛流(リバーサルジム川口REDIPS)王者・11勝4敗 56.5kg
[2R 1分03秒 リアネイキドチョーク]
〇鶴屋 怜(パラエストラ松戸)挑戦者・6勝 56.45kg
※鶴屋が新王者に
猿飛流は、2021年5月のフライ級暫定王者決定4人トーナメントBブロックで上田将竜にスプリット判定で勝利するも負傷により小川徹との決勝戦に進めず。ベルトを巻いた小川の2度目の防衛戦で3月に王座挑戦。5R判定で勝利し、王座を奪取している。
王座初防衛戦に向け、猿飛流は「怜くんはこれから世界に行くような、日本を代表して戦うような選手。ここで王者として、怜くんに1回だけ黒星をつけて、いろいろと学んでもらおうと思っています。王者の強さを見せます。『超新星vs.苦労人』という形で、今までお互い積み重ねてきたもの、怜くんは幼少の頃からずっと世界で戦うためにやってきて、僕はこのPANCRASEの、尊敬する仙三さんのベルトが欲しくて、一度格闘技を引退してもしがみついて格闘技をやって、やっと獲ったベルト。そのどっちの思いが上回るか、それを見てほしい」と語っている。
対する鶴屋は、DEEPで久保健太を1R TKOに下すなど3連勝後、2022年4月にPANCRASEに戦場を移すと、秋葉太樹を1Rリアネイキドチョーク、2022年9月の前戦では上田将竜を1R パウンドによるTKOに下し、5連勝で王座挑戦を決めた。
9月には米国修行も敢行し、ラスベガスのエクストリーム・クートゥアーでUFCフライ級ランカーのアミール・アルバジや、Bellatorバンタム級GP準決勝に臨むパッチー・ミックス、修斗王者の安藤達也とも練習を重ねてきた。今回の初の5分5Rのタイトルマッチに向けて「20年前、父親がここで引退し、19年前、一番弟子が初めてベルトを巻いた地。俺がやるしかないだろ」と、父・鶴屋浩がヴィトー・シャオリン・ヒベイロと3Rを戦い引退した場所、さらに松根良太が修斗世界フェザー級(-60kg)タイトルマッチで大石真丈に判定勝ちし、史上2番目の若さで修斗世界王座獲得に成功した横浜文体のサブアリーナである横浜武道館での戴冠への意気込みを表している。
猿飛流「明日はメインイベンターとして、チャンピオンとしての試合を見せます。見ていてください。絶対に盛り上げます」
鶴屋 怜「2022年ラストのPANCRASEの試合でしっかりKO・一本して盛り上げるんで。チャンピオンになります」
1R、いきなりダブルレッグからボディロックでテイクダウン狙う鶴屋。凌ぐ猿飛流をバックテイクテイクし、両足もかけてリアネイキドチョーク狙いから、変形ヒザ十字、スロエフストレッチに極めに行くが、外してリアネイキドチョーク狙いに移行も、正対して立つ猿飛流!
なおも詰める鶴屋。力を使う。強引に首投げの鶴屋に立つ猿飛流。右で差して押し込むが、猿飛流は左で小手に巻き、右ヒザを突く! 鶴屋は押し込み、猿飛流はヒザ。1者が10-9で猿飛流、2者が鶴屋10-9。
2R、サウスポー構えの鶴屋。猿飛流の右の蹴りに右フックを当てて蹴蹴り足を掴んでテイクダウン、インサイドから強いポスチャーでパウンド! オープンガードの猿飛流に左右を突き、猿飛流が後ろを向いたところにバックを奪いリアネイキドチョークへ! 猿飛流がタップした。鶴屋が新王者に。
試合後、ベルトを巻いた鶴屋は、涙で「想定外で2Rに行っちゃって泣いちゃったんですけど……すみません。このベルト、お父さんに巻きたいんで。(肩にかけて)ありがとう(抱き合う)。もっと強くなってUFC、PANCRASE代表として挑戦していきますんで、これからも応援、よろしくお願いします」とマイクで語った。