キックボクシング
レポート

【RISE】原口健飛のリベンジならず!延長戦でペットパノムルンが振り切る。海人がペティに苦戦延長戦で辛勝、山田洸誓がカッファを豪快KO、植山征紀と大激闘の鈴木真彦が延長戦を制す、ダウン応酬でタップロンが山口裕人にTKO勝ち

2022/08/21 15:08
【RISE】原口健飛のリベンジならず!延長戦でペットパノムルンが振り切る。海人がペティに苦戦延長戦で辛勝、山田洸誓がカッファを豪快KO、植山征紀と大激闘の鈴木真彦が延長戦を制す、ダウン応酬でタップロンが山口裕人にTKO勝ち

Cygame presents RISE WORLD SERIES OSAKA 2022
2022年8月21日(日)エディオンアリーナ大阪・第1競技場

▼メインイベント(第17試合)RISE世界スーパーライト級(-65kg)王座決定戦 3分5R無制限延長R
〇ペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ/Kiatmoo9/GLORY世界フェザー級王者)
延長R 判定3-0 ※10-9×3
×原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM/RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント優勝、第6代RISEライト級王者)
※ペットパノムルンが初代王座に就く。本戦の判定は49-50、49-48、49-49。


 ペットパノムルンはサウスポーで170勝38敗4分の戦績を誇り、2011年にプロムエタイ協会バンタム級王者、2013年にスーパーフェザー級王者となって2階級制覇。2015年にはトーナメント戦の『トヨタ・ムエマラソン』-64kg級で優勝、2016年にWMC世界ライト級王者となった。


 セクサン、サムエー、ペットモラコット、チャムアックトーンらスター選手としのぎを削って勝利を収め、2016年8月からはGLORYに参戦。ザカリア・ゾウガリーやアブデラ・エズビリらから勝利を収めると、2018年9月に ロビン・ファン・ロスマレンに挑戦し、判定勝ちでGLORY世界フェザー級王座を奪取した。同王座は4度の防衛に成功している。また、2018年にはGLORYの“ノックアウト・オブ・ザ・イヤー”に輝いた。2021年11月にRISEに初来日を果たし、原口と対戦して判定3-0(30-29、30-28×2)で勝利している。 


 原口は空手出身で、高校からはボクシングを始めて17歳でプロデビューし、2016年西日本新人王決定トーナメントで準決勝進出。2017年にキックボクシングでプロデビューすると、わずか2戦目でACCELフェザー級王者となり、翌年(2018年)のRoad to RIZINキックトーナメントで優勝。チャンヒョン・リー、森井洋介からも勝利を収め、2020年1月大会で秀樹を降してRISEライト級王座に就いた。


 2020年10月11日には「DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント」で優勝。2021年2月には白鳥大珠に圧勝、9月もタップロンにKO勝ちしたが、11月にGLORY世界フェザー級王者ペットパノムルンに敗れて連勝がストップ。今年4月、ロンペットを初回KOして復活すると、6月の『THE MATCH』では第5代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の山崎秀晃に2R0分33秒、TKO勝ちを収めている。戦績は22勝(14KO)2敗1分。


 1Rが始まると同時に原口は前へ出てパンチを見舞い、足払いでコカそうとする。この奇襲攻撃にニヤリと笑うペットパノムルン。サウスポーのペットパノムルンが左ミドルを蹴ってくるとすかさず左ミドルを返す。するとペットパノムルンはその原口の戦略を呼んだか、今度は原口が返してきた左ミドルに右ローをさらに返す。


 2R、ペットパノムルンは左ミドルを原口の右腕に強打、さらにパンチの距離になると原口の首を掴んでワンアタックのヒザ蹴りを必ず蹴る。徐々に原口が手詰まりになってきた。


 3R、原口は距離をとっての右ミドルを蹴るが、ペットパノムルンは接近するとすかさず組んでのヒザ蹴り、または崩し。このラウンドは両者とも手数が少なかったが、それでもペットパノムルンがヒットをとった。


 4Rもペットパノムルンの左ミドル、組んでのヒザ蹴りに自分のペースがつかめない原口。両者ともホールディングが多くなる。ゴング直前、原口が飛びヒザ蹴りを当てて声を上げて大きくアピール。


 5Rが始まると同時に原口がパンチで前へ出て優勢を印象付ける。その後は両者とも待ちの姿勢で、相手の攻撃を待って返す。原口の返しが多かったように見えたが、判定は三者三様のドローに。



 延長戦は原口の方から攻めようとするが、そこへペットパノムルンが左ミドルを合わせる。ことごとく動こうとするとペットパノムルンに左ミドルを蹴られる原口。それでも終盤はパンチを当てにいったが、判定は3-0でペットパノムルンが勝利。原口のリベンジはならず、ペットパノムルンが再戦も制して初代世界王座に就いた。



 GLORY世界タイトルとの二冠王となったペットパノムルンは「応援してくれてありがとう。とっても嬉しいです。RISEにまた出れてとても嬉しく思います。今回の試合はファンの皆さんも満足できないところあったと思いますが、次回はもっと練習して勉強もしてもっといい試合をしたいと思います。そして最後にチーム・スタッフの皆さんに感謝します。世界中のファンの皆さんにも感謝します」と語った。

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