(C)RIZIN FF/Wakahara Mizuaki
2022年7月31日(日)『RIZIN.37』がさいたまスーパーアリーナにて開催された。なお、前日計量は全選手がパスも、第11試合でフェリペ“キングハンター”マソーニ(ブラジル)と対戦予定だった三浦孝太(BRAVE)がコロナ陽性により欠場、試合は中止となっている。全14試合。
RIZIN.37
2022年7月31日(日)さいたまスーパーアリーナ
12:30開場 14:00開始(予定)
▼第15試合 RIZINスーパーアトム級(49kg)ワールドGP1回戦 5分3R
〇伊澤星花(日本・フリー)=48.50kg
[1R 3分47秒 ギロチンチョーク]
×ラーラ・フォントーラ(ブラジル・Constrictor Team)=48.55kg
2021年10月のパク・シウ戦以来となる国際戦に臨む伊澤は、東京学芸大学教職大学院生で24歳。小学生から柔道とレスリングを始め、レスリングでは2012年ジュニアクイーンズカップ52kg級準優勝、2012年沼尻直杯全国中学生選手権女子57kg級で優勝。柔道は高校2年生の時にインターハイ3位と全国選手権5位に入賞。2019年東京学生柔道体重別選手権女子52kg級では準々決勝まで進出している。さらに女子相撲にも出場し、2019年の全日本選手権で準優勝と、組み技のハイブリッドガールだ。
2020年10月のDEEP JEWELSでプロMMAデビューし、54.5kg契約でARAMIに判定勝ち。12月の2戦目でDEEP JEWELSストロー級(-52.2kg)王者・本野美樹といきなり対戦し、判定勝ちで番狂わせを起こした。
2021年6月にはタイトルマッチでの再戦で本野を1R3分32秒、腕十字で破りデビューから3戦、わずか8カ月で第4代DEEP JEWELSストロー級王者となっている。2021年10月にはパク・シウに苦戦の末判定勝ち。2021年大晦日の浜崎朱加戦で番狂わせの勝利を収めると、今年4月の再戦でも勝利してRIZINスーパーアトム級王座を奪取した。
フォントーラは、エリオ・グレイシー直系の弟子アタイジ・ジュニオールの茶帯。HERO'SやUFCで活躍中のハニー・ヤヒーラらフランシスコ・トリナルドと同門のフォントーラは、アタイジの女子生徒では初の茶帯となる。
2022年1月にアンディ・ウィンをストレートアームバーで下し、PAWFC女子ストロー級(52.2kg)王者に輝いたばかり。プロ7勝中5つの一本勝ちを誇り、すべてアームバーでの勝利。うち4勝を伊澤も得意とする腕十字固めで極めている。
サウスポー構えで引き込むことも少なくない寝技師のフォントーラに対し、伊澤はスタンドで優位に立ち、バックを取られない投げでグラウンドでもトップを取りたいところだ。
1R、いきなりパンチから組みつきクローズドガードで引き込んだフォントーラ。両腕が三角の中に入っている伊澤。下からフォントーラは伊澤の右手首をつかみ、右手で細かいパウンド。
中腰でヒザをつけて首を抜いた伊澤は、フォントーラの立ち際に首を抱え、ノーアームギロチンチョーク! 首を抱えハーフからパスのプレッシャーをかけて、マウントから絞め上げ、最後は下になりしっかりクローズドガードに入れてから、最後は4の字ロックで組んで、絞め上げ、フォントーラからタップを奪った。王者・伊澤が一本勝ちで準決勝進出を決めた。
メインで一本勝ちした伊澤は、跳びはねて歓喜してから、座り込んで涙。
リング上のマイクでは、泣きじゃくりながら「RIZINスーパーアトム級、DEEP JEWELSストロー級チャンピオンの伊澤星花です。いい勝ち方できたんですけど、練習がすごいキツくて、めっちゃ頑張って……いい勝ち方ができて良かったです。勝てたのも、セコンドの横田代表や、風我やCOROさんのおかげです。弟の風我もDEEPのフライ級GPが決まってますので、2人で優勝を目指します。背中にYouTubeのQRコードがあるので、登録をお願いします。最後ビシッと極められて良かったです。この調子でチャンピオンになります」と優勝宣言した。