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インタビュー

【RIZIN】第11試合に出場する三浦孝太「勘違いはせず、遠慮していくつもりもない」×宮田和幸「孝太はドロドロになったときにどうするかもやっている。ケース戦の武田は目に見えて強くなってハワイから帰ってきた」

2022/07/26 17:07
 2022年7月31日(日)さいたまスーパーアリーナで開催される『RIZIN.37』の第11試合・フェザー級(66kg)で、ブラジルのフェリペ“キングハンター”マソーニ(ブラジル)と3分3Rで対戦する、三浦孝太(BRAVE)が公開練習。囲み取材後、宮田和幸BRAVE代表にも話を聞いた。  当初、三浦は5月5日の『RIZIN LANDMARK vol.3』でマソーニと対戦予定だったが、首ヘルニアにより欠場。大晦日のYUSHI戦以来、約7カ月月ぶりの復帰戦でプロ2戦目を迎える。  三浦は、前回、試合をキャンセルした怪我について、「前回の試合が流れてしまい、対戦相手含め色んな方に迷惑をかけてしまいました。首の怪我は完治しました」と謝罪すると、「自分の部屋のベットよりお父さんの部屋のベットは2倍か3倍の大きさで、マットレスも厚さがあるので怪我をしない。(三浦知良がJFL)鈴鹿に行ってるのもあって、そこで寝ています。身体のケアにも通い、2度とないように気を付けています。怪我をしない身体作りをしています。いいパフォーマンスを見せるのが、また出場させてもらえることへの感謝だったり、おわびだと思っているので、この7カ月間で成長した姿を見せたいです」と語った。  BRAVEジムでのMMAの練習を軸に、GLOVES、帝拳ジムでの葛西トレーナーによるボクシング指導も受け、レベルアップを図って来た。 「宮田和幸代表をはじめ、BRAVEの内弟子の選手たちが三郷や北千住だったりいろんなBRAVEのジムがあるなかで回りながら練習してくれていて組んだり、一番、ここで原口(央)さんがずっといてくれているので、いろいろ教えていただいています。それにほかのジム、麻布で芦田(崇宏)選手に教えていただいたりもします。それに、ボクシング、パンチがとても好きで葛西裕一さんのところで教えていただいているので、そこに関しては成長してるんじゃないかなと思います。葛西さんのジム(GLOVES)がBRAVE世田谷の近くなので、午前中は葛西さんにみっちり教えてもらって、帝拳ジムでもプロのボクサーとも練習をさせてもらっています。夜はBRAVE世田谷で練習です」と、1日2部練習を語る。  20歳でMMA1勝の三浦に対し、マソーニは36歳。プロ戦績は9勝4敗で、うち5つの一本勝ちをマークしている。足関節なども仕掛けてくるグラップラーを相手に三浦は、「身体の強さがあってトータル的に出来る部分で、ゴチャゴチャでも何でも9勝を挙げたと思うので、今の自分にとってはとても強敵なのかなと思っています。(泥臭い試合でもやり切る自信は?)もう何が何でも勝つつもりでいます」と、組んで倒して極めに来るマソーニを相手に、競り勝つ自信を語った。  今回の試合は5分3Rではなく、3分3R。キャリア2戦目の三浦にとって、段階を踏んだ3回戦で、通常5分で戦っているマソーニにとってもアドバンテージがあるともいえる。 「3分でも向こうが全力を出し切ってきたら向こうもキツいと思いますし、時間を言い訳にならないような展開を作って自分が勝つことができれば、何でも勝利はいいかなと思っています。(サッカーキックは)そんなに簡単に出せるものじゃないですが、前回そう思っていたが咄嗟に来たので、一生懸命に行けばチャンスが来るのかなと思います。とにかく一生懸命やって勝とうと思います」と、三浦は必勝を誓った。  地上波の無いなか、RIZINスーパーアトム級(49kg)ワールドGP2試合の後、休憩後の第11試合に抜擢されたことで、注目が集まるが、三浦自身は、「トップ選手の集まる大会に出させていただけることが異例というか、話題だったりとか、そういうものを期待されて出場させてもらっていると思っています。そこは勘違いせずに良いものを見せるというのは、前回も今回も当たり前で、なるべくお客さんが盛り上がるものを見せたい。ただ、それが相手のレベルが上がれば難しくなりますし、そんな簡単にできるとは思っていないですが、良いパフォーマンスを見せて最高のパフォーマンスを届けたいと思っています」と、“勘違い”することなく、良い試合を見せたいという。  さいたまに応援に駆けつける父・三浦知良からは、「勝ち負けもすごく大切だけど、今までやってきたことを100%出して、一生懸命やってる姿をたくさんの人に見てもらって、大晦日と同じような気持ちで挑めればいいんじゃないか」とアドバイスをもらった。  今後のキャリアについては、「もちろん勝っていって、いまRIZINに出ている選手たちと拳を交えていくというのが一番だとは思うんですけど、(どれほどの)期間(がかかるか)というのは正直、自分でも分からなくて、ただ、この舞台に“飛び級”で出させてもらった以上は、普通より早い段階でそういうところに届いていかないといけないのかな、と思うんですけど、現実的に考えると、RIZINに出ている強い選手たちと拳を交えさせていただいても、まだ数年はかかるのかな、というのは正直あるので、そこは勘違いせずに、わきまえていきたい、というのはありますけど、かといって別に遠慮していくつもりもないです」と、力強く語った。  果たして、プロ2戦目の三浦はどんなファイターになっているのか。そしてもう1人、BRAVEから今大会に出場し、強豪ジョニー・ケースと対戦する武田光司は、米国ハワイ修行からの帰国後、どんな仕上がり具合なのか。囲み取材後、宮田代表に聞いた。 [nextpage] 宮田「孝太に『特別扱い』があるとしたら、練習で厳しくさせること」 ──宮田代表は、プロMMA2戦目の三浦選手の成長をどのように見ていますか。 「全体的にレベルアップしています。ただ、組み技に関しては、そんな簡単に、半年とかで急激に上がるということは難しい。一番長くボクシングをやっているので、ボクシング、スタンドの打撃が強くて自信も持っていると思います。それを活かした形で作れれば。葛西(裕一)さんとも連携を取って、スタンドのコンビネーションをMMAでどうすべきを話し合っています。MMAでは距離感も違いますし、綺麗なボクシングにならないことも多いので、それを僕がアレンジしたものもあります。もし相手にスタンドを見切られてドロッドロになったときにどうするかもやっています」 ──MMAのなかでの打撃、そして組みという部分ではいかがでしょうか。 「相手がどこまで出来るか。トップレベルではないけど戦績(9勝4敗)があるので……未知数な部分はあります。あの動画のままなら問題ないという部分もあるし、見せていないところもあるでしょう。  寝技でも孝太がいまはそう簡単に倒されて極められることもない。相手のレベルにもよりますが、レスリングベースの原口兄弟(央・伸)をはじめ、(三浦が)苦手なタイプがウチには結構いるので練習はさせています。そこらへんはカズさん(三浦知良)からも厳しく言われていて、『大学4年間にあたる期間は、1日2部練習はしっかりやらせてほしい』と。本人も下積みは積んでいるのでサボらないですし、“特別扱い”があるとしたら、違った意味で練習で厳しい特別扱いをするくらいです(笑)」 ──今大会ではBRAVEからもう1人、武田光司選手が出場し、ジョニー・ケース選手と対戦します。 「ケース戦は武田が『やりたい』と。レスリングもボクシングも上手いケースはキツい相手ですが、武田はいますごく強くなっています。ハワイのユナイテッドMMAで、ONEのクリスチャン・リーと練習して技術交流もして、目に見えて強くなってきていて。海外修行って行っただけでそんなに変わらない人が多い。でもあいつの場合、滅茶苦茶練習するんでいい刺激になったんだと思います。ただ、第11試合が孝太で、第12試合が武田なんで……セコンドのことは完全に無視されてるなと(苦笑)」 ──たしかに、アップも考えるとチームとして連続コーナーマンは大変ですね。武田選手の動きにも注目しています。
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