▼第4試合 フェザー級(66.0kg)5分3R
〇ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)=65.80kg
[判定3-0]
×山本空良(パワーオブドリームジム)=65.90kg
山本は、元UFC-Jミドル級王者の山本喧一の次男で21歳。2021年11月のRIZINデビュー戦では鈴木千裕に判定負けも、21年2月のRIZIN TRIGGER 2ndでは、新居すぐるにTKO勝ち。連戦となった3月のRIZIN.34では父と同じU系の中村大介に真っ向勝負を挑み、判定勝ちを収めた。7月の沖縄大会では強豪カイル・アグォンから殊勲の勝利を収めてRIZIN3連勝。ケラモフと対戦予定だった白川陸斗(トライフォース赤坂)が、練習中に腕の上腕二頭筋腱断裂をしドクターストップ。急遽、山本が代打出場することになった。
ケラモフはトフィック・ムサエフと同門のファイター。ムサエフ同様に、体幹の優れたフィジカルと豪快な打撃を武器とし、これまでに14勝3敗の好成績を残す。加えてここ10戦は2015年1月から2019年11月まで約4年にわたり、土付かずの10連勝。2020年2月のRIZIN.21に初参戦すると、カイル・アグォンに3-0で判定勝利を収めるも2021年6月の斎藤裕戦では判定2-1で敗れた。
1R、ともにオーソドックス構え。山本の左の蹴りを掴んで崩して支え釣り込み足でテイクダウンを奪うケラモフ!
「下になることは怖くない」という山本はクローズドガードから三角絞め狙い。それを外したケラモフ腕十字も。体を離したケラモフはスタンドに。
左関節蹴り、ミドルは山本。詰めるケラモフに右ミドルもこの蹴り足を掴んで倒すケラモフ。左でオーバーフックしてハーフから下から拳を突く山本。足を戻してフルガードにする山本。左足を引き寄せ、潜りから腕十字狙い! 両脇の下から足を差して、足関節を狙うが、上のケラモフもヒジを落とす。顔面が前に出ると、強い鉄槌もマットを叩く。
2R、左右で前に出るケラモフをさばいてコーナーを出る山本。下を触り、右オーバーハンドを振るケラモフ。かわす山本だがコーナーに詰まるも、ケラモフに組ませず。右の後ろ廻し蹴りのケラモフ。かわす山本に左ミドルはケラモフ。
タイミングよくブロックしてシングルレッグに入る山本だが、差し上げるケラモフに、離れ際のフックを狙うのは山本。互いに前蹴り、右オーバーハンドで前に来たケラモフにその場跳びのヒザ蹴りは山本。
近づくと首を抱えて引き込みに。クローズドガードで足を上げて仕掛ける山本。上のケラモフの振りかぶりも打たせない。スペースが出来るとヒジを押し付けるケラモフ。山本は四角に組み、パウンドに横三角絞めを狙うが、首を外したケラモフは立ち際にサッカーキック。それをかわした立つ山本はスタンドに。ゴング。
3R、右目が塞がりつつある山本。ケラモフの後ろ廻し蹴りはかわすも、山本のバックヒジがかすめるが、ケラモフはそこに右ストレートを合わせる。バランスを崩し腰を落とす山本は両脇を差して立ち上がるとスタンドバックに回るが、すぐに正対するケラモフが跳びヒザ。
「大振りでバテるから」という山本喧一会長の声だが、山本もなかなか入れない。詰めるケラモフに体を入れ替えて回るが、ケラモフはシングルレッグテイクダウン! 下のケラモフはすぐに腕を手繰るが、いったん体を離すけらもはインサイドガードに。
残り1分半。クローズドガードに入れる山本に、ヒジを打ち込むケラモフ。山本は四角に固めてから腰を切り腕十字狙い。しれをかつごうとするケラモフに、ヒザ十字、ヒールフック狙いも。そこで草刈で上になるケラモフ。しかし山本もすぐにヒールフック狙いから足を抜くケラモフにトランジッションで上に。しかしタイムアップでゴング。
判定は3-0のフルマークでケラモフが勝利。花道で「アゼルバイジャン!」と叫び、フェザー級王座戦線に名乗りを挙げた。ガードワークを見せた連戦の山本だが、盤石のケラモフは崩せず。
試合後、ケラモフは会見で「(山本のサブミッションに)やりにくさは無かった。グラップラーと知っていたから、準備はしてきた。グラウンドでも完全に有利に試合を運んだと思う。チャンピオンベルトを獲ることが一番の目標。10月に勝利すれば、3勝、そこでコンテンダーになる」と語った。