撮影/小久保松直
K-1 WORLD GP 2022 JAPAN ~RING OF VENUS~
2022年6月25日(土)東京・国立代々木競技場第二体育館
▼第17試合 K-1 WORLD GP女子フライ級タイトルマッチ 3分3R延長1R
〇KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/王者)
KO 3R 1分28秒 ※左ハイキック
×スーリ・マンフレディ(フランス/WLC女子バンタム級王者、WBCムエタイ女子世界スーパー・フライ級3位/挑戦者)
※KANAが初防衛に成功。
KANAはK-1&Krush女子部のエースとして活躍。2016年4月に紅絹との王座決定戦を制し、第2代Krush女子フライ級王者となった。同王座は2017年1月にメロニー・ヘウヘスに奪われるも、同年12月に奪回。2019年12月に行われた初代女子フライ級王座決定トーナメントで優勝し、初代K-1女子フライ級王座も手にした。2020年11月にノンタイトル戦で壽美に判定で敗れ、しばらくリングから離れていたが今年2月に復帰、RANからダウンを奪って勝利した。戦績は18勝(7KO)3敗。
対するマンフレディはWLC(ワールド・ラウェイ・チャンピオンシップ)女子バンタム級王者、WBCムエタイ女子世界スーパー・フライ級3位で33勝(20KO)9敗1分と驚異の戦績。タイ在住のフランス人ファイターで、ムエタイの他にも地上最も過激な格闘技として知られるラウェイや素手ボクシングのBKFC(ベアナックル・ファイティングチャンピオンシップ)にも出場している。身長165cm(KANAは160cm)で試合時は34歳。オーソドックス。
1R、KANAは右ローからスタート。マンフレディも右ローを返すとKANAは右カーフ。KANAが圧力をかけていき、右ロー、右ミドル、そして右フック。KANAの伸ばした左でロープを背負ったマンフレディから右フックでダウンを奪う。右カーフ連打から右ハイ、そして右フックからの連打で2度目のダウンを追加。
前に出るKANAが右フック、右ハイを中心に左右ボディから連打。しかし、マンフレディの右フックのカウンターでKANAの足元がふらつく。残りの時間も攻める姿勢を見せたKANAだが、初回終了のゴングが鳴るとKANAはコーナーへ戻るも足元がフラついていた。
2Rが始まってすぐ、KANAの右ハイでマンフレディが倒れるがこれはスリップ判定。KANAは右フックで追撃、マンフレディをグラつかせる。KANAはさらに右カーフ、マンフレディは左フックを返してくる。KANAの左ミドルに明らかなダメージを感じさせたマンフレディだが、左ハイを返す。KANAの連打にも打ち合いに応じた。マンフレディは反撃に転じ、右ストレートを打つ。KANAは右カーフでその前進を止める。さらに右ハイ。KANAが右オーバーハンドを繰り出したところでラウンド終了。
3R、KANAは右カーフを蹴っておいて右ハイを当てる。マンフレディはジャブを突きながらバックハンドブローを放つが、KANAは読んでいたか軽くかわす。マンフレディはこれまでのダメージがないかのようにパンチで前へ出てくる。KANAは左ミドル、左ボディでボディを攻める。マンフレディは右アッパー、KANAは右カーフ。KANAの左フックヒットからの右カーフ、マンフレディも左フックを返す。右カーフで追い込むKANAは細かいコンビネーションを見せておき、ボディ、ローと攻めておいて右フックを空振りしてからの左ハイキック。この一発でKANAのKO勝ちが決まった
感涙にむせぶKANA。ベルトを再び腰に戻したKANAは「この女子大会が決まってからは不安の方が大きくてこの大きい会場で出来るかも不安だったし、選手のTHE MATCHで武尊君も負けてしまってK-1は本当に強いんだろうかって世間から言われて…女子大会に足を運んでくれてABEMAで見てくださってありがとうございました。これがK-1女子のスタートで、たくさんの人にこの舞台を目指してきて欲しいと思います。自分もまだまだ強くなっている実感があるので、日本の女子格闘技を背負っていきたいと思います。世界にはまだまだ強い選手がいて、自分が強いと思う選手はアニッサ・メクセンという選手でその選手にK-1の王者として挑戦したいと思っています。K-1最強を必ず世界に示していきたいと思います。今日は高いチケットを買ってこの会場に足を運んでくれてありがとうございました。K-1のチャンピオン、メインイベント、KOじゃなきゃダメでしょう。K-1最高」とアピールした。