キックボクシング
レポート

【THE MATCH】“世紀の決戦”は那須川天心が武尊からダウンを奪って判定勝ち。 海人が野杁を降し「世界へ行きます」、原口が山崎を猛ラッシュKO! 安保が勝利、YA-MANが芦澤を109秒KO! RISEvs.K-1対抗戦はRISEの5勝4敗

2022/06/19 09:06

▼セミファイナル 68.5kg契約 3分3R延長1R
×野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1 WORLD GPウェルター級王者)
[延長判定0-3] ※9-10×3(※本戦判定は30-30×3ドロー)
〇海人(TEAM F.O.D/S-cup2018 -65kg世界トーナメント王者)


 野杁は空手からキックボクシングに転向し、2009年にK-1甲子園初となる高校1年生王者になり、“怪物”と呼ばれるようになった。圧倒的なテクニックと類まれなるセンスでプロ転向後すぐにトップクラス入りし、WBCムエタイ日本スーパー・ライト級王座、第2代Krushウェルター級王座、NDC -66kg王座などを獲得。2017年6月には日本人選手として初めてゲーオ・ウィラサクレックに勝利し、第2代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者となった。

 翌年にはウェルター級に転向し、ジョーダン・ピケオーには敗れたもののその後は連勝。2021年9月の「第2代ウェルター級王座決定トーナメント」を全試合KOで制して王者となり、2021年のMVPを獲得した。2022年4月には加藤虎於奈を2RでKO。戦績は47勝(23KO)10敗。

 シュートボクシング(以下SB)の絶対的エースの海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にトーナメントを制してSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。

 その活躍はSB内だけに留まらず、RISEでは緑川創や“ブラックパンサー”ベイノアを破り、REBELS(現KNOCK OUT)では日菜太との70kg級日本人最強決定戦を制し、RIZINでも3戦全勝。4月のRISEではベイノアとの再戦で1Rわずか41秒でKO勝ちし、現在11連勝中。戦績は45勝(21KO)6敗1無効試合。

 選手コールに両者ともにロープにもたれかかり両腕を乗せる、同じポーズを取る。海人はシュートボクシングのロングスパッツを着用。

 1R、ともにオーソドックス構え。左ジャブの海人に左右ローから入る野杁。互いにカーフの蹴り返し。右ローの海人、ワンツー。ガードする野杁に左レバー打ち、さらにヒザ蹴りを突く。

 スリップする野杁はすぐに立ち上がる。ジャブの刺し合い。左ボディの海人に、右ヒザの野杁。しかし下がらない海人は右カーフ。互いにガード固め接近戦。野杁は左ハイを当てて前に出るが、海人もカウンターの右。野杁は奥足へのインロー! さらに右ヒザをヒザ横に突く。

 1Rのオープンスコアは3者10-10のイーブン。

 2R、先に右インローで野杁の足を払う海人、さらに右フック! ガード固め、野杁のボディ打ちに左フックを返す。野杁のガードの隙間を打つ海人。野杁は後ろ廻し蹴り。ブロッキングする海人に左右からボディまで繋ぐ野杁。しかし海人は左右から左! 野杁はクリンチ気味に。

 ガード固め接近戦にインローを互いに突く。離れ際に右ハイは海人。野杁もヒザを突き、右フック! 海人も左フックを当てると左右からボディ打ちの連打、さらに左フックを当てる。

 2Rも3者10-10。

 3R、互いに右ローの相打ち。野杁の左ハイはグローブでブロックする海人。連打で詰めるが、野杁は左ボディ。そこに海人もフックを狙う。

 左右からボディ打ちの海人に、野杁も左を捻じ込む。野杁のプレスに退かない海人。ワンツーから右を打つ野杁。ガード固める海人は右ローを返し、右ジャブを2連打! ロープ背にする野杁は左のテンカオを返す。互いに一進一退。海人はヒザを腹に効かすと前に。押し返す野杁はワンツーから右に抜ける。中足蹴りも。野杁は跳びヒザで前に。

 本戦判定は3者30-30ドロー。

 延長ラウンドへ。互いに右ロー。野杁は左インロー、左ハイも。右ストレートは海人! 押し込む海人。左ハイを打つ野杁。左に回り左フック、ボディは海人。さらに右ロー! さらにボディ打ちも当てる。ガード上にまとめる海人。野杁はクリンチ。

 4連打をガード上に返す野杁も右フック。ヒザを突く野杁は左右のボディフック。海人も跳びヒザを当てる。左ボディ。そこに左右連打する野杁。左フックを互いに入れると、野杁は左ヒザ。さらに左ストレート。海人も前に。しかし野杁も右フック、右ハイは空を斬る。

 判定は3者10-9で海人が勝利。得意のボディ打ちを研究された野杁は苦笑いを浮かべた。野杁の黒星は2019年3月のジョーダン・ピケオー戦の判定0-2負け以来。

“もうひとつの世紀の決戦”を制した海人は、「シュートボクサーの海人です。これで日本に相手がいなくなりました。次は自分は世界、世界へ行きます。世界と戦って世界一になります。そのためには、皆さんの力が必要です。皆さん一緒に世界に行ってください」と力強く語った。

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