▼第15試合 RIZINキックボクシングルール 61.0kg契約 3分3R
〇皇治(TEAM ONE)
[判定2-0] ※30-29×2, 29-29
×梅野源治(PHOENIX)
2021年大晦日でYA-MANに敗れて「しばらく冬眠する」と宣言していた皇治だが、榊原CEOが『RIZIN.34』への出場を要請。それに対して皇治は自身のSNSにて「眠むたーてしゃあない。静かにせーて」と、まだ冬眠中だと投稿。ラブコールに対して拒否する構えを見せていた。
これに黙っていなかったのが皇治と因縁のある元ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者の梅野だ。梅野は榊原CEOが皇治にラブコールを送ったニュースをリツイートし、「肘ありでやるのかキックボクシングでやるのかMIXルールでやるのか早く回答をくれよ」と、皇治のユーザー名をメンションして対戦を迫ったのである。
両者は2021年6月27日、同じ丸善インテックアリーナ大阪にて開催された『RIZIN.29』の「RIZIN KICKワンナイトトーナメント」1回戦で対戦。1R開始からわずか43秒、皇治のバッティングにより梅野は鼻を2カ所骨折してドクターストップ。両者とも不完全燃焼のノーコンテストとなった。
1R、ともにオーソドックス構え。左ローから入る梅野。皇治は間合いを潰して左右。左ミドルも突く梅野。皇治も蹴り返し。梅野は左インローをタイミングよく織り交ぜる。
詰める皇治の頭を嫌う皇治。梅野は左ハイ。ブロッキングする皇治は右から左ミドルで前進。
詰めて左ボディをヒットさせた皇治! 梅野は左インロー。皇治の前蹴りを掴んで右。皇治の詰めに左右も返す梅野は左インロー! ミドル。皇治は右ストレートを伸ばす。
2R、互いにミドルの蹴り合いから押し込むのは皇治。距離が空くと梅野は左ミドル。皇治の入りに右ヒザも! しかし、皇治は右アッパーから左右。梅野にホールディングで注意。
下がりながら左ミドル、組んでこかす梅野! 皇治は右ローを効かす。さらに詰めて左ボディ!
梅野は左の蹴り。テンカオ。左ハイはかわした皇治にバックフィストも。かわす皇治は蹴り足を掴んでつめるが、その後が続かない。皇治はパンチが単発。梅野はミドル、ヒザでコントロール狙う。
3R、左ミドルを当てる梅野。しかし皇治の左フックに梅野が尻餅。ダウンかと思われたが、これはノーダウンの告知。皇治も左ミドルついてから詰めてパンチの距離を狙う。梅野にホールディングで「警告」。
再開。先にミドル・ヒザを突く梅野。皇治は右ローを当て右ストレートを振るが、梅野も左インロー、ミドル。皇治はアッパー、右の蹴りは空振りに。
下がりながらのミドル、ジャブは梅野。ムエタイの最終ラウンドのさばきでゴング。
蹴りを的確に当てていたのは梅野、前に出て左フック、ボディは皇治だが……判定は2-0で皇治が勝利。梅野は信じられないという顔で不服の声を挙げ、皇治も梅野の右手を上げた。
試合後、皇治は、「いやーあのー寝起きなんで許してください。1年間、梅野選手、梅野選手のファン、自分の頭で苦しめてしまってすみませんでした。ちょっと冬眠から明けたら勝っちゃうから、またアンチが沸くな。冗談抜きで、自分がリングに上がれてるのは支えてくれてる仲間、皇治軍団です。みんな愛してます、ありがとう。お前らがめちゃくちゃ好きです」と、皇治サポーターに感謝の言葉を語った。
続けて、「俺の愛するK-1から最近ゴチャゴチャうるさいな、野菜みたいなレオナ・パスタかレタス(レオナ・ペタス)か知らないけど、K-1の電気ナマズ(芦澤竜誠)も、RISEの和尚さん、なんたら寛(中村寛)、俺に勝ったピーマン(YA-MAN)もいるのかな。かな、ウジャウジャ喧嘩売ってますけど、6月の大会にここぞと乗ってるダサいファイターが多いですけど、俺は乗るつもりはないけど、どうしてもファンが観たいと言うなら、1DAYトーナメントでやりましょう。全員集まって60kgでトーナメントをやりましょう。どうですか? 冬眠明けでムエタイのチャンピオンに勝っちゃったから、本気出したら楽勝よ。不可能を可能に変えてやります。どれだけボロボロになっても。こんな時代ですが頑張りましょう。不可能なんてないですよ。みんな頑張りましょうね。もう放っておいてほしいのに、モテてしゃーない」とうそぶいて、リングを後にした。