▼第13試合 ウェルター級(77.0kg)5分3R
×ストラッサー起一(総合格闘技道場コブラ会)
[判定0-3]
〇阿部大治(フリー)
元HEAT王者のストラッサーは、UFCで3勝2敗からRIZINに参戦。北岡悟、住村竜市朗から勝利を収め、その後はBellatorでレスリングの強豪エド・ルース、連勝中のジェイソン・ジャクソンに敗れたが、2021年11月に川中孝浩(BRAVE)を1R 肩固めに極めて一本勝ち。国内トップの実力を示している。
対する阿部は、柔道インターハイ90kg級で優勝後はキックボクシングでプロデビューし、2014年8月に初代J-NETWORKライトヘビー級王座に就いた。10勝4敗の戦績を残すとMMAに転向し、2017年7月にはPANCRASE史上最速4戦目でウェルター級王座に就いた。同年9月にUFCデビューを果たして勝利するも、その後は連敗。2018年10月から参戦したONEでも結果は残せず、2020年8月からDEEPに参戦すると、3連勝してDEEPウェルター級暫定王者となった。2021年10月にライト級でRIZINに参戦。アキラを相手に2R、ノースサウスチョークで一本負けを喫している。
1R、ともにオーソドックス構え。ストラッサーのローに、阿部は長い右を当ててダウンを奪う! フルガードの中に入れてダブルアンダーで抱き寄せるストラッサー。スペースが無い阿部。コーナー背に立ちあがるストラッサーは右を打ち返す。
さらに胴をクラッチして崩すが、片足を外に出して投げを防ぐ阿部は小手に巻いて払い腰テイクダウン! 立ち上がるストラッサー。ガード下げて入るとそこに阿部は右を当てる。
シングルレッグテイクダウンはストラッサー。ハーフガードの阿部は足を跳ね上げてリバーサル。ストラッサーはハーフガードで抱き寄せゴング。
2R、左から右を当てる阿部。ストラッサーは右ロー。さらに右を当てる阿部。ストラッサーはダブルレッグからボディロックへ。ここも右足を外に出してから、小手に巻いて払い腰テイクダウンは阿部! 離れる。
スタンド勝負の阿部。右を突くストラッサーだが打ち終わりにガードが空く。阿部のジャブに右を返してシングルレッグテイクダウンはストラッサー! ハーフガードの阿部は背中を着ける。左で差してパスを狙うストラッサー。
下から抱き着く阿部を上腕で圧力をかけてマウントを奪うと、左右からパンチ! 顔が出る阿部。ストップドントムーブで頭を中央に。そこでリバーサルして九死に一生を得た阿部が上でゴング。
3R、阿部の右をかわしてストラッサーも右を突くストラッサー。すっと近づき、得意の大外刈を決める阿部。ここで左で差して立とうとするストラッサーはディープハーフガード狙い。頭は腹下でスイープを狙うが、返らない阿部。ストラッサーはシングルレッグに切り替えるが、そこにヒザ蹴り、鉄槌を打ち込む阿部。ついに背中を着いたストラッサー。
阿部は左で枕に左脇に頭を突っ込み肩固め狙い。頭を戻した阿部は細かくパウンドを突き、また固めていく。体を離した阿部はスタンドを要求。再び大外刈を狙う阿部。下からシングルレッグのストラッサーに横三角絞めを狙うも組めない阿部はストラッサーの動きを止めて腹にパウンド。
判定は3-0で阿部が勝利。適正階級のウェルター級で力強さを戻した阿部の勝利に、セコンドの五味隆典が祝福した。
RIZIN初勝利を挙げた阿部は、「戦ってくれたストラッサー選手、ありがとうございました。一言、人生は失敗や成功を繰り返して成長するんだと思います。僕は子供がいるんですけど、かっこいい背中を見せて、子供に伝えていきたいと思います」と語った。