▼第10試合 女子スーパーアトム級(49kg)5分3R
×浅倉カンナ(パラエストラ松戸)48.85kg
[判定1-2]
○大島沙緒里(AACC)47.95kg
レスリングベースの浅倉は、2019年8月からアリーシャ・ザペテラ(現Invicta FCアトム級王者)、ジェイミー・ヒンショー、古瀬美月、あい相手に4連勝をマーク。2021年3月に「RIZIN女子スーパーアトム級タイトルマッチ」で浜崎朱加と約2年3カ月ぶりに再戦し、スプリット判定負け。今回が7カ月ぶりの再起戦となる。
対する柔道ベースの大島は、現DEEP女子ミクロ級(-44.0kg)&DEEP JEWELSアトム級(-47.6kg)王者の二冠王。3歳から始めた柔道歴は21年を数え、2019年の全日本アマチュア修斗で圧倒的な強さで優勝。2020年1月には修斗女子初代スーパーアトム級王座決定トーナメントに抜擢され、一回戦でKO勝ち、5月の準決勝では元DEEP JEWELSアトム級王者の黒部三奈相手に敗れはしたものの、新人離れした才能を発揮した。
2020年7月の『DEEP JEWELS 29』では柔術出身のさくらとの寝技合戦をアームロックで制してさくらにプロ初黒星を付け、9月の『DEEP』ではしなしさとこが返上したDEEP女子ミクロ級王者決定戦をにっせーと争い、1R2分10秒、ハンマーロックによるTKO勝ちでプロわずか4戦目にして王座に就いた。しかし2020年12月、パク・シウに判定3-0で敗れた。
その後、2021年6月のDEEP JEWELSアトム級GP準決勝でパク・シウと再戦。1R腕十字で勝利しリヴェンジを果たして決勝に進出すると、決勝で青野ひかるに判定勝ち。DEEP JEWELSアトム級のベルトを巻いた。
1R、サウスポー構えの浅倉、オーソドックス構えの大島は右ハイを見せ、左ジャブで牽制。さらに左を突いて首に手をかけ投げてテイクダウン!
袈裟固めから得意のアメリカーナを狙う大島。下からセンタク挟みで大島の頭を挟む浅倉だが、頭を外した大島はバック狙い。しかし足をかけさせない大島は際で上に! 浅倉をクルスフィックに固めてパウンド、さらに両足でアームバーも狙い、腕十字へ! 浅倉のヒジは入っているが、体格差もあり、腕を抜いた浅倉が上に。そのままゴング。
2R、釣り手を頭後ろで組んで右で差して小内刈でテイクダウンは大島! しかし、小手で残す浅倉は上に。大島は潜り、足関節を狙うが、足を伸ばされない浅倉は足を抜くと、中腰からパウンド。なおもヒザ十字を狙う大島だが、浅倉は上から鉄槌。腰を引き、下からの仕掛けを防ぐと、下の大島も下から蹴り上げ! しかし、浅倉も頭に足をかけさせず、パス狙いの浅倉に、大島は下からスイープを狙う。
3R、右ハイ、右ボディと果敢に前に出る大島。さらに左も突くが、引手・釣り手を取ると足払いから頭が下がった浅倉の頭を抱えてギロチンから後方に回す。しかし、前転から上になるのは浅倉。なおもギロチン狙いの大島を側転パスし、サイドを奪う。
ハーフに片足をからめる大島は、頭を抱えて跳ね上げてスイープ狙い。ここも脇は差している浅倉が上に。ハーフから固めていくが、足を戻す大島は下から蹴り上げる大島だが、立ち上がるよりも寝技を選択。上の浅倉は一旦、体を離し、大島の足をさばいて再び飛び込んで鉄槌の連打! そのままゴングを聞いた。
1Rから目立ったアグレッシブな動きと投げは大島、コントロールから鉄槌は浅倉だが、判定は2-1で大島が勝利。互いにキャッチ、決定打は無かったが、接戦をモノにした大島は、リング上で、「自分のことを信用していなくて、今でも信じられないです。いま子供たちは上で見ていると思うんですけど、これからもママファイターとして勝ち続けて、世の中のお母さんを勇気づけられるように頑張ります」と笑顔で語った。