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インタビュー

【RIZIN】浅倉カンナ、24歳の決意「次、挑戦できるなら絶対にベルトを獲ってやる」。そのために女王・浜崎に「“怖いな”と思わせるような試合を」

2021/10/12 20:10
 2021年10月24日(日)神奈川・ぴあアリーナMM『Yogibo presents RIZIN.31』にて、DEEPミクロ級(-44kg)&DEEP JEWELSアトム級(-47.6kg)二冠王・大島沙緒里(AACC)と、女子スーパーアトム級(-49kg)5分3Rで対戦する浅倉カンナ(パラエストラ松戸)が12日、同じ千葉ネットワークのパラエストラ柏で公開練習を行った。  浅倉は2分間のボクシングのミット打ちを披露。サウスポー構えからシャープな左ストレートで快音を響かせた。  1997年10月12日生まれ。この日、24歳になった浅倉は、「自分の誕生日を忘れていて(笑)、昨日くらいになって気が付きました。公開練習の日が自分の誕生日になったのはなんかヤラシイなと思って」と、苦笑しながらも、RIZINスタッフからのバースデーケーキに喜び、「今日は減量で食べれないので、試合が終わったら何か自分にご褒美を買おうかなと思います。大人の女性になりたいので、しっかり今回いい勝ち方をして、24歳の良いスタートを切れればいいなと思っています」と抱負を語った。 試合がしたくてしょうがなかった 「良いスタート」というのは、敗戦からの仕切り直しの意味もある。  レスリングベースの浅倉は、2019年8月からアリーシャ・ザペテラ(現Invicta FCアトム級王者)、ジェイミー・ヒンショー、古瀬美月、あい相手に4連勝をマーク。しかし、2021年3月に「RIZIN女子スーパーアトム級タイトルマッチ」で王者・浜崎朱加と約2年3カ月ぶりに再戦し、スプリット判定負け。今回が7カ月ぶりの再起戦となる。  もっとも試合をこなせる20代前半に、コロナの影響もあり、対戦相手が決まらず試合が組まれなかったことについて、浅倉は「試合がしたくてしょうがなかったので、今回の試合が凄く楽しみです。でも(試合が)あるかな? と思ってずっと練習はしていたので、それ(の期間に積み上げてきたもの)が今回の試合に活きるかなと思います」と、前向きに語る。 「今回も凄くワクワクしていて、前回浜崎さんに負けてしまってずっと悔しいままだったので“早く試合が来ないかな”って思っていました。前回の試合でベルトを取れなかった。そこからのスタートだと思っているので、良いスタートダッシュを切ること、をテーマに練習してきました」  二階級王者・大島との試合に向け、得意の組み技のみならず、試合毎に進化を見せている立ち技も磨いてきた。ミット打ちで見せたボクシングについて、「パンチはずっと課題としてやっていて、YouTubeのコラボ企画でもたくさんの人に打撃を教えてもらって凄い勉強になるし、自分の中でもやっぱり(手応えは)あります。前までは打撃が怖いなと思った時があったんですけど、今は楽しいなって思うときもあるので、感覚は凄い上がっているなと。今回は打撃も自信を持って使ってみようかなと思います」と、スタンドでの自信とともに、試合でも積極的に使っていきたいとした。  また、継続的にフィジカルを強化しており、「前回(浜崎戦前)からフィジカル練習も週2回に増やし、何年か先のことを考えて強化している部分もあります。今回フィジカルで勝つというよりも、“1年後・2年後の自分の為に”フィジカルトレーニングをやっていることが大きい」と語った。 [nextpage] しんどい時は「ここで裏切れないな」と思って乗り越えた。レスリングのときから「負けた次」が強い  3月に悲願のベルト奪取はならなかった。それでも気持ちを切らすことなく、練習を続けることが出来た。 「自分の中でまだ目標を達成出来ていないので、辞めるという選択肢はあんまりなかったのかなと思います。その中でもしんどい時ってあって、そういうときに応援してくれる人の力って強いなと思います。いろんな人が応援してくれて、いろんな人の力を借りてここまで来ているので、しんどい時はそういう人たちの事を考えて、“ここで裏切れないな”と思って乗り越えました」と、周囲のサポーターの顔を思い浮かべ、その期待に応えたいという思いが力になったという。  その上で、「レスリングを小さいときからずっとやって、総合格闘技を始めたんですけど、レスリングのときから負けた次が強かったので、負けが無駄にならないようにしていきたいなというのは常にあって、今回もしっかり悔しさを爆発させて行きたい。やっぱりベルトにまた挑戦出来るように、一個一個ちゃんと積み上げていきたいなと思います」と、敗北を糧に強さを増してきたことを試合で出したい、とした。 [nextpage] 浜崎選手と大島選手は似た部分があるから、継続して対策出来た  対戦相手の大島は、柔道ベース。3歳から始めた柔道歴は21年を数える。これまでに、柔術出身のさくらとの寝技合戦をアームロックで制し、にっせーをハンマーロックで極め、2021年6月のDEEP JEWELSアトム級GP準決勝では強豪パク・シウを1R 腕十字で極めるなど、腕関十段ともいえる極めの強さを誇る。  特に相手の腕をキムラロックのクラッチで組んだときに、ポジションを入れ替えるなど強さを発揮する大島の動きは、同門の先輩・浜崎朱加も得意とする技のひとつだ。  その大島について、浅倉は「大島選手はやっぱり極め力が強くて、柔道出身というのもあるので、身体も強いと思うんですけど、自分も(相手の)得意な部分で勝負しても問題ないように練習しているので、大丈夫と思います」と、組みの展開でも負けないと語り、相手が得意とするキムラロックについても、「前回(浜崎戦)と本当に同じパターンで、浜崎選手と大島選手は似た部分があるので、そこは継続して対策出来たのは、凄く自分にとってはありがたかったなと思います」と、対浜崎戦の練習が、大島戦に向けても活きていると語った。 次、挑戦できるなら絶対に獲ってやる  プロキャリア1年半、MMA6勝2敗で二冠に輝いた大島のベルトを「2つも持っていて、会見の時はちょっと『いいな』と思った」と語るが、「でも、全然自分はレベルが違うと思っているので、そのレベルの違いをちゃんと見せられれば。試合の経験が一番出るかなと思いますし、出したいなと思います。自分もデビューして7年、8年目になるのでしっかり経験差を見せて行きたい」と、MMA18勝5敗の修羅場を潜って来た経験を試合で見せたいという。 「全局面でしっかり勝ちたいなと思います。3Rフルで戦わず、KOか一本で勝つのが理想ですね」と、フィニッシュ決着を予告する。  それは、大島と同門の女王が持つ、ベルトを自身のものにするという強い思いの表れだ。  ベルトは「本当に次、挑戦できるなら絶対に獲ってやるって気持ちですね」という浅倉は、「(浜崎に)“怖いな”と思ってもらえるような試合が出来ればいいなと思っています」と語った。
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