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ECO信頼サービス株式会社 PRESENTS K-1 WORLD GP 2021 JAPAN
2021年7月17日(土)福岡国際センター
▼メインイベント(第12試合)K-1 WORLD GPライト級タイトルマッチ 3分3R延長1R
×ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/王者)
延長R 判定1-2 ※10-9、9-10、9-10
〇朝久泰央(朝久道場/挑戦者)
※朝久が第5代王座に就く。ゴンナパーは初防衛に失敗。本戦の判定は29-29、28-29、29-29。
ゴンナパーはタイで100戦以上のキャリアを積み、2010年から日本を主戦場に。日本人キラーとして名を馳せ、2016年9月からK-1 JAPAN GROUPに参戦。2018年4月に佐々木大蔵を下して第5代王座に就き、同年9月には大沢文也の挑戦を退けて初防衛に成功。2020年1月に横山巧、6月には篠原悠人の挑戦を退け3度の防衛に成功した。そして12月のK-1で林健太を破り、第4代K-1 WORLD GPライト級王座に就いている。3月大会では南雲大輝に2RでKO勝ち。戦績は109勝(23KO)29敗3分。
朝久は福岡在住で、兄・朝久裕貴と共に兄弟で活躍するファイター。現Krush王者のレオナ・ペタスには2敗を喫しているが、大沢文也、大岩龍矢、安保璃紅、山本直樹らを撃破し、2020年3月には当時のK-1ライト級王者・林健太から番狂わせの勝利を奪った。これを機にスーパー・フェザー級からライト級に転向。9月には弘輝をハイキックで粉砕、12月には蓮實光もヒザ蹴りでKOした。無尽蔵のスタミナから繰り出す攻撃と変幻自在のファイトスタイルで現在6連勝中。戦績は17勝(4KO)7敗。
1R開始と同時に左ローで前へ出る朝久。顔面前蹴り、右ストレートで追撃する。ゴンナパーは右フック、左ローで応戦。朝久は構えを左右に頻繁にスイッチし、左右ロー、顔面前蹴りを繰り出す。朝久が右ボディストレートを繰り出すとゴンナパーも右フックを返す。ゴンナパーはアツくなってきたか、フックを思い切り振る。朝久はそこへ右フックを打ち、拳を上げてアピール。スピードと手数で朝久がペースを握った。
2Rもいきなり前蹴りでゴンナパーを突き放す朝久。ゴンナパーは前へ出て思い切り左フックを打つ。動き回る朝久は前蹴りを多用し、右フックも放つ。ゴンナパーは強烈な左ローを蹴ると、朝久は右足を上げ始める。ゴンナパーは左ミドルを蹴り、左ストレートを出しながら左ローを狙い撃ち。朝久も右フックで反撃する。朝久はゴンナパーのフックをかわして左右フックを上手く当てていくが、パワーはない。
3R、朝久はワンツーと左ロー、ゴンナパーはワンツーと左ロー。動き回り、右ヒザを突き刺すとゴンナパーが後退。朝久は前へ出て左右フック、前蹴り。ゴンナパーは左ミドルで応戦する。再び朝久の右ヒザが正面から突き刺さる。ゴンナパーの左ストレートをもらいながらも前蹴りとパンチでボディを攻める朝久。残り10秒で前へ出て連打する朝久。場内から歓声が沸き起こる。
本戦の判定はジャッジ1名が朝久を支持したがドロー。延長戦へ突入する。
ゴンナパーは左ミドル、朝久はボディブロー。落ち着きを取り戻したゴンナパーはジャブやミドルを的確に当てていく。朝久は前に出て左ボディを打つが、手数がかなり減っている。ゴンナパーは朝久が前へ出てくるところに左ストレート、前蹴り。朝久の顔面前蹴りがヒット。さらに左フック。ゴンナパーの左ミドル、前蹴りをもらっても朝久はひたすら前へ出る。そしてゴンナパーにロープを背負わせると左右のフック。
試合終了すると場内は大歓声。両陣営のセコンドが2人を肩車して勝利をアピールする。判定は1人目がゴンナパー、2人目が朝久、そして3人目も朝久。地元・福岡で23歳の朝久が新王者に輝いた。
ベルトを巻いた朝久は「K-1のライト級ベルト獲れてとても嬉しく思います。日本中に同じ階級の王者がいますが、はっきり言って相手にならないので、上の階級のチャンピオン全員とやります。遠回りばかりしてきたと言ってましたが、遠回りしたおかげでたくさんの戦友やファンと出会えて嬉しく思っています。それに泰央という名前をくれたお父ちゃん、お母ちゃん、タイのゴンナパーを倒してやっと恩返しができたと思います。ファミリーへの恩返しとして、全階級全団体統一するので楽しみにしていてください。みんなえらいすいとうばい」と高らかに宣言した。