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インタビュー

【UFC】王者ヴォルカノフスキー「(地元の)エネルギーを全部燃料にしたい」×挑戦者ディエゴ・ロペス「互いに前に出てぶつかりあう展開は、俺が得意とするところ」=『UFC325』

2026/02/01 02:02
 2026年1月31日(日本時間2月1日朝7時)、豪州シドニー クドス・バンク・アリーナにて『UFC 325: Volkanovski vs. Lopes 2』(U-NEXT/UFC Fight Pass 配信)が開催される。  メインでは「UFC世界フェザー級選手権試合」(5分5R)として王者・アレクサンダー・ヴォルカノフスキー(豪州)に、ディエゴ・ロペス(ブラジル)が挑戦する。2025年4月の『UFC 314』以来、9カ月ぶりの再戦。 ▼UFC世界フェザー級選手権試合 5分5Rアレクサンダー・ヴォルカノフスキー(豪州)王者 27勝4敗(UFC14勝3敗)ディエゴ・ロペス(ブラジル)挑戦者・2位 27勝7敗(UFC6勝2敗)  王者ヴォルカノフスキーはUFC14勝3敗の37歳。23年10月のイスラム・マカチェフ戦、24年2月のイリア・トプリアとの王座防衛戦で敗れ2連敗で、25年4月にロペスと「フェザー級王座決定戦」に臨み、5R判定3-0で勝利。 「過去2連敗中の選手がタイトルを奪取したことはない」「35歳以上の選手はフェザー級以下でタイトル戦に勝利したことはない」というデータを覆し復活した。  対するロペスは、メキシコ在住ブラジル人。MMA27勝7敗(UFC6勝2敗)の30歳。  24年9月にランキング13位ながら、ランキング3位のブライアン・オルテガとの対戦が組まれ、開始直後にパンチを効かせると、スタンド・グラウンドともに圧倒して判定勝ちでUFC5連勝をマーク。一気にタイトルコンテンダーとなった。  25年4月にヴォルカノフスキーとの「王座決定戦」で判定負けも、25年9月の前戦で13連勝中のファイティング・ナーズのジェアン・シウバに2R 右スピニングバッグエルボーからのパウンドでTKO勝ちで再起を遂げている。 ヴォルカノフスキー(UFC世界フェザー級王者)「年齢? 結局はトレーニングキャンプをどう乗り越えられるか」 ──ファイター1人のためにイベントが組まれているって言われることはよくありますけど、今回はその最たる例に見えます。シドニーに戻ってきて、明らかに凱旋として作られたこの空気を実感していますか? 「それはオープンワークアウトとか記者会見でもっと実感すると思う。そこでこれだって感覚になるはずだしな。まあ、そうだと思うよ。まだファイトウィークの5週間前って感じだったけど、これから一気に感じると思う。どれも良い集まりになるはずだし、ここでの応援はいつも本当にすごいからな」 ──地元でこれだけ愛されることには、メリットもデメリットもありますよね。ファンの熱に飲まれそうになる瞬間もあると思います。気持ちは嬉しいけど、まだ試合があるぞって冷静さも必要だったりしますか? 「それはファイター次第だな。どう向き合うかって話だ。俺は地元でもうまくやれるし、完全アウェイでもうまくやれる。毎回それを自分の力に変える方法を見つける。だから本当に人による。俺はキャリアの今の段階だと、エネルギーは多いほどいい。分かるだろ? 昔はもっと落ち着こうとしたし、熱くなりすぎないようにしてた。でも今は逆に、落ち着こうとすると落ち着きすぎる時がある。だからこのエネルギーが俺を押し上げてくれる。そこから力をもらうよ。それが俺にはプラスになると思ってる」 ──ディエゴ・ロペス(フェザー級2位)がこのタイトルマッチに決まった時、もっと先にやるべき選手がいるんじゃないか、という声も少しありました。でも実際にこの試合が組まれた。シドニーでやる試合として、一番ファンが喜ぶ、盛り上がるカードと言っていいですか? 「もちろん。俺はここでデカい瞬間を作りたいんだ。シドニーで戦うのが好きな理由もそれだよ。遠征だと、みんな現地に来られない。会場にいて、あの空気を体で感じられないだろ? でもここならそれができる。俺はただ面白い試合をするだけじゃなくて、圧倒して勝ちたい。応援してくれる人たち、家族や友達に、一生忘れない瞬間をプレゼントしたいんだ。テレビ越しでも家で感じられるものはあるけど、現地は別物だよ。オーストラリアであの入場をしたらどんな感じになるか、想像しただけでヤバい。だから、そのエネルギーを全部燃料にしたい。相手がロペスなら、俺たちはいいショーを見せられる。会場の空気も最初から最後まで最高になるはずだ。そして最終的には俺が勝つことで、観客に素晴らしい時間をプレゼントするんだ」 ──あなたは常に新しい挑戦を求めるタイプですよね。モフサル・イヴロイエフ(フェザー級1位)も躍進中ですし、 アルマン・ツァルキャン(ライト級2位)はある番組で「フェザー級に落としてタイトルを狙いたい」と言っていました。 「俺は挑戦が大好きだ。あいつが本当に落として来られるなら、間違いなくタフな挑戦になる。レスリングが強いモフサルも大歓迎だ。俺はまず今回の試合で勝たないといけないけど、どっちが来ても嬉しいよ。モフサルみたいに無敗の相手でも、アルマンが落としてきても、どっちも俺にとって挑戦だ。俺のテイクダウンディフェンスはかなり固いと思ってるし、絶対に面白い試合になるね」 ──あなたは今、すごく特別な立ち位置にいます。ファンはあなたの試合が決まると、もうあなたが傷つく姿を見たくない人も多い。みんなあなたのことが好きすぎて、リスクを負ってほしくないんです。あなたは、あとどれくらい続けるつもりですか? シドニーで引退できる、みたいな話もありましたが、それは全く考えていないですよね。“ベストじゃない”と感じたら辞めるのでしょうか? 「結局はトレーニングキャンプをどう乗り越えられるかだ。俺は今回ちゃんとキャンプをやり切れたし、必要な調整もできてる。俺は37歳だけど、強度はまだ落ちてない。ボリュームは少し抑えたかもしれないけど、そういう調整ができて、健康であればキャリアは伸ばせる。だから俺は試合で受けるダメージを最小限にするつもりだ。確かに、みんなこれが最後だみたいなことを言ってきたけど、俺はそれを否定してきたし、今は引退するタイミングじゃない。まだエネルギーが残ってるから、できるだけアクティブにやりたいんだ。あとどれくらいできるか分からないだろ? 動けるなら、もしかしたらあと6戦くらい戦えるかもしれない。去年もアクティブにいきたいって言ってたけど、最初の試合でダメージを受けすぎて、いくつか治さなきゃいけない部分があって時間がかかった。今年はもっと多くの試合を戦えると思っている」 ──ジェアン・シウヴァ(フェザー級6位)が次のタイトルマッチ挑戦をアピールしていました。アーノルド・アレン(フェザー級7位)戦の内容をどう見ましたか? 「正直、あれはジェアンにとって本当に厳しい挑戦になると思ってたけど、クリアしたね。後半のラウンドも良かった。若いファイターが冷静に試合を組み立てていくところを見たかったんだよ。スタミナがあるアレンに対して、ジャンも最後まで動けて(判定で)勝ち切った。今後にすごく期待できる内容だったね。ただ、タイトルマッチへの挑戦はまだだと思う。たぶんモフサルかレローン・マーフィー(フェザー級4位)になるだろう。戦績も積み上げもあるし、それが一番筋が通る」 ──シウヴァは相手の背中に乗っかってジャンプしたりしていましたが、あれはどう見ました? 「あいつはそういうやつだよ。見てて面白いし、いいやつでもある。実際すごく礼儀正しいんだけどな。とにかくテンションが高くて、落ち着きがないっていうか、常に動いてるタイプだ。だからあれをやった時も、俺は笑ったよ。ああ、ジェアンっぽいって」 ──ライト級のことを考えているわけではないのは分かっていますが、ジャスティン・ゲイジー(ライト級1位)とパディ・ピンブレット(ライト級5位)の試合はどう見ましたか? 「面白かったよ。めちゃくちゃ面白い試合だった。エンタメとして最高だったし、ちゃんとぶつかり合ってた。まあ、これからどうなるかだな。イリア・ トプリア(ライト級王者)は年の半ばには戻りたいって言ってたと思うし、どう動くか見てみよう。階級もどんどん厚くなる。アルマンもいるしな。どう転ぶか楽しみだ。俺もあと2勝くらいすれば、またその話の中に戻れるかもな」 ──次の挑戦者は人気のあるファイターなのか、それとも順当な戦績を積んできたファイターなのか、あなたの考えを聞かせてください。 「いや、戦績っていうより、そのファイターがどの位置にいるかなんだよ。タイトルマッチにふさわしいかどうかが、俺にとってはすごく大事なんだ。トップどころを倒してきて、無敗だったら特に良い。人気はどうでもいい。もし人気があっても、それがふさわしくないなら俺はそこまで興味ない。もちろん、誰とでも、どこでも戦うのが俺だ。でも俺はランキングで、ちゃんと次は誰ってはっきり分かる状態がいい。俺はランキングシステムを信じてるし、そっちの方が意味があると思ってる」 ──今はYouTuberとしても活動していますよね。マックス・ホロウェイ(ライト級4位)が最近、あなたと料理を作る企画をすごくやりたいと言っていました。ハワイに行って、豚を丸焼きにするとか、そういうのも乗り気ですか? 「100%だよ。俺は基本みんなと仲良くできるしな。イスラム・マハチェフ(ウェルター級王者)ともやるし、イリア・トプリア(ライト級王者)ともやる。誰とでも良いよ。対戦相手だろうが関係ない。明日ロペスとでもやれって言うならやるよ。気にしない。ああいうのは楽しいよね」 ──デイビッド・アデサニャ(イズラエル・アデサニヤの弟)が何年も無冠のフェザー級王者だ、みたいなことを言って歩いていますが、最後の方でそういう展開もあり得ますか? 体重を落とすのは相当大変そうですけど、それでも実現する可能性は? 「まあ、あるかもな。かなりの減量になるだろうけど、できるなら実現するかもしれない」 ──ジェアン・シウヴァ、レローン・マーフィー、モフサル・イヴロイエフ、それに今はアルマン・ツァルキャンの名前まで、対戦候補として出ています。しかもアルマンは楽勝で、一発で倒せるって言っていました。この中で一番厄介なのは誰ですか? 「一番厄介って言うなら、アルマンとモフサルじゃないか。アルマンは一発で倒せるとか言ってるけど、やりたいのはレスリングだろ。まあでも、あいつ好きなんだよな。あのPRの暴れ方も、最高だった。あいつとも料理番組をやりたいくらいだ。でももしやることになっても、俺のテイクダウンディフェンスが固いのはみんな知ってる。もし忘れてるなら、思い出させてやるよ」 ──数週間前に「もう慎重になりすぎる必要はない、全員をなぎ倒しにいく」とあなたは言っていました。それは本当に新しい時代の始まりで、これからは相手を一気に潰しにいくということですか? それとも、駆け引き的な発言でもありましたか? 「いや、本気でそう思ってる。俺が掴みに行こうと思えば掴めるし、本気でいくなら相手を振り回せる。打ち合いに行けば相手にも一発当てるチャンスは出るけど、俺はずっと計算して戦ってきたし、それは必要なことだ。でもその瞬間が来たら、もう少しリスクを取ってフィニッシュを狙うかもしれない。俺が本気でやれば、あいつらをなぎ倒せると思ってるからな。相手はアグレッシブに来るだろうし、デカい一発を狙ってくるのも分かってる。そこは警戒する。でもそうやって突っ込んでくるなら、こっちから間違いなくデカいのが返ってくる。ここぞって時に、誰が見ても“効いた”って分かる一発を入れる。そこで無理に行きすぎないけど、最初の2発だけは、確実にダメージを与えるよ」 ──ということは、試合ではフィニッシュが見られそうですか? 「もちろん。さっき言った通り、自分のダメージは最小限にな。早い時間に終わってくれたら最高だ。オーストラリアにいる家族や友達、みんなにあの瞬間を見せたいし。そうなれば俺が言った通り、また今年の半ばくらいにもう1人と戦える」 ──今回の再戦で、ロペスに対して何か気になる点はありますか? 怖いというより、警戒するものは?(※ロペス戦=2025年4月『UFC 314』で判定勝ち) 「タフさとパワーだな。俺が負けるとしたら、結局もらう時なんだよ。相手に一発いいのを当てられる、それだけだって本気で思ってる。で、こいつはそれができる相手だ。打たれても耐えるし、返してくる。そういう意味で常に危険だし、リスペクトは必要だ。あいつがあれだけ前に出てくれば、俺がつけ込めるチャンスもたくさんある。でも同時に、常にKOを狙ってる脅威がある。寝技になっても、常に一本の一発逆転を狙ってくる。ああいう戦い方をするから危険なんだよ。だから敬意は持ってる」 ──去年は「思うようにアクティブに戦えなかった」と言っていました。「回復に時間が必要だった」と。今回はダメージを最小限にするために、どう戦おうとしていますか? 「来るチャンスを全部ものにするだけだな。あいつは攻めてくる。前回も俺には良い選択肢がいっぱいあったのに、俺の良くない動きが出た瞬間もあった。そういうのは、ほんの小さいことなんだよ。直すべき小さいところを直した。だから今度は、あいつにちゃんと代償を払わせる。デカいパンチだろうが何だろうがな。ただ、俺がそう言ったからって、無茶をするって意味じゃない。チャンスが来たら徹底的に取りに行くってことで、安全に戦う。フィニッシュのチャンスがあったら、そこで一気に狙いに行って、仕留め損ねたら、またディフェンスに戻るよ」 ──2016年にパースで開催された試合であなたが入場した時は、本当に異常なくらいの盛り上がりで、クレイジーな瞬間でした。今回は地元でベルトを防衛します。シドニーの観客は、入場の盛り上がりでパースを超えると思いますか? 「超えると思う。あれがどれだけ凄かったか、みんな分かってるからな。だからこそ自分もその場にいたいってなるはずだし、あの曲も歌う準備はできてるだろ。パースのあれを超えるなんて信じがたいけどな。でも俺が言ってるのは、そういう瞬間なんだ。家族や友達って、俺の試合を毎回見られるわけじゃない。中には一度も現地で見たことがない人もいる。今回はそれができる。だからあの感覚を味わってほしい。パースで起きたことを、ここでまた、いやそれ以上にしたい。最後の俺の勝利の瞬間までしっかり共有したいね」 ──短い期間での再戦ですが、前回より良い勝ち方が目標でしょうか? 「もちろんフィニッシュは狙うよ。誰だってそうだろ。でも、相手がどれだけタフかは分かってる。だから、もし効かせたなら、そこで徹底的に畳みかける。あいつが本当に打たれ強くても、俺が殴り続けてダメージを与え続ければ、レフェリーは止めざるを得ない。だからそこが目標だ。ただし、俺が受けるダメージは最小限にして、与えるダメージは最大限にする」 ──ダン・フッカー(ライト級6位)とブノワ・サン・ドニ(ライト級8位)の予想も聞かせてもらえませんか。 「(質問した記者に向かって)たぶんあなたフランスの人だよね。でも俺はダン推しなんだよ。ダンが2R以内のフィニッシュで勝つ」 ──『Cooking With Volk』の公式サイトが公開されたそうですね。 「そうなんだよ。ありがとう。見ての通り、いろいろ用意してる。エプロンもあるし、全部今日から公開した。最高だよ。ずっと応援してもらって、本当にありがたい。さっきも話に出たけど、俺が傷つくのを見たくないって言ってくれる人が多いんだよな。本当にそう感じる。みんな本気で俺のことを気にかけてくれてる。それって正直、ここまで来るのに時間がかかった。でも俺はその忠実な応援に、めちゃくちゃ感謝してる。たぶん、みんな俺に親近感を持ってくれてるのかもしれない。俺はただ普通でいようとしてるだけなんだけどな。共感してもらえる部分があるなら嬉しいし、ちゃんとした人間でありたいと思ってる。それを感じてくれてるから、応援がすごいんだと思う。だから『Cooking With Volk』も上手くいってる。今日もいろいろ公開したけど、すごく反応がいいよ。本当にありがとう。まだ在庫もあるから、欲しければぜひ」 ──ヴォルカノフスキー、あなたはもちろん強いし、料理もすごく上手い。歌も上手ですし、ダンスも踊れます。ほかに隠れた才能はありますか? 「料理はめちゃくちゃ上手いってほどじゃないけど、上達はしてる。俺、何でもできるって言われるんだよな。器用貧乏みたいな感じかな。俺は何でも手を出すタイプなんだよ。上手くなくても、とりあえずやってみる。それが俺の考え方だ。だから今のキャリアがあるとも思ってる。演技とか、料理、ダンス、歌、何でもそう。全部とりあえずやってみる。意外とみんな喜んでくれるしな。ほかに何かやらせたいことある? 今はやらないけど、試合のあとなら、何か見せてあげるよ」 [nextpage] ロペス(フェザー級2位)「ヴォルカノフスキー戦で考え方が変わったんだ。人生で一番大事なのは今を楽しむことだって」 ──一度タイトルに挑んで届かず、今回この再戦で2度目のチャンスを得ました。プレッシャーは増えましたか? 「プレッシャーっていうより、手術みたいな感覚だな。今は落ち着いてるし自信もある。アレクサンダー・ ヴォルカノフスキーと25分戦い抜いた経験もある(※ヴォルカノフスキー戦=2025年4月『UFC 314』で判定負け)。俺にとっては未知のことじゃない。だから今はすごく落ち着いてるし、自信もある」 ──最初の試合を振り返って、負けた原因は何でしたか? 「俺のミスが多すぎた。あの試合は、フィニッシュしたくて仕方なかったんだ。デカい一発、デカいパンチだけを狙いすぎた。パワーがあるから終わらせられるって思って、そこしか見えなくなってた。だからゲームプランの大事な部分をいくつも忘れた。トレーニングキャンプでそこを直した。前の俺とは完全に違う」 ──王座が欲しいのはもちろんですが、「自分を一度倒した相手を倒す」こと自体にも意味はありますか? 「そこは関係ない。俺が欲しいのはベルトだけだ。ベルトを持ってるのが誰であっても同じ。俺の目標はベルトを獲ること、それだけだ」 ──あなたはファンに愛されているファイターですが、ヴォルカノフスキーの地元であるシドニーだと、いつもと違うかもしれません。ブーイングされる状況は気になりますか? 「別に気にならない。俺は11年前に家を出てるし、家族もみんな遠いところにいる。だからこういうのは慣れてる。ここはオーストラリアだし、みんなヴォルカノフスキーを応援するのは当然だろう。俺はそれを分かってるし、俺は俺の仕事をしに来ただけだ」 ──負けた時に一番学べる、とよく言われます。最初のヴォルカノフスキー戦は、ファイターとして最大の学びでしたか? 「学びは本当に多かったよ。あの試合で考え方が変わったんだ。人生で一番大事なのは今を楽しむことだって。俺は一番危険な場所、ケージの中にいる瞬間が好きなんだよ。前はタイトルがかかってて、ちょっとプレッシャーもあった。でも今はもう普通だ。変な重圧はない」 ──最初の試合の結果は別として、今回の自信はどうですか? 5R戦った経験は、今回に向けて何か鍵になっていますか? 「今の方が自信はある。前はフィニッシュを狙いすぎて、それは俺のミスだったと思う。もしあいつが前に出て圧をかけてくるなら、それは逆にあいつのミスになる。互いに前に出てぶつかりあう展開は、俺が得意とするところだからね。とにかくこの試合が楽しみだ。俺も自信があるし、向こうも自信があるだろ」 ──この試合に勝つための、具体的な勝ち筋は見えていますか? 「もちろん。フィニッシュを狙うよ。試合の中で、効率よく変えるべきところを変えられれば勝てると思ってる。ヴォルカノフスキーは前と同じゲームプランで来ると思うけど、俺はそれも想定して準備してきた」 ──アーノルド・アレン(フェザー級7位)対ジェアン・シウヴァ(フェザー級6位)の試合をどう見ましたか? 判定は妥当だと思いましたか? そして将来ジェアンと戦うことも想像できますか?(※2026年1月『UFC 324』でジェアン・シウヴァが判定勝ち) 「妥当だと思う。2、3Rを取ったんじゃないかな。まあ普通の判定だよ。俺は今この試合に集中してる。みんなが誰とやれって言っても、まず俺は目の前の試合をやるだけだ」 ──将来的に、ヤイール・ロドリゲス(フェザー級3位)との試合にも興味はありますか? 「俺はこの階級の誰とでもやる。俺の目標はベルトを獲ることだ。ベルトを獲ったら、みんな俺と戦いたがる。3位でも、誰でも、オファーがあれば受ける。俺はそこにこだわりはない」 ──あなたはファンに人気がありますが、今回のタイトル挑戦について批判もありました。そういう声への反応は? 「ここ2二カ月、毎日その話を聞かされてるよ。でも、そういう連中が俺に給料を払ってくれてるわけでもないからね。だから俺は彼らに答える必要がない。結局、誰にチャンスを与えても文句を言うんだ。モフサル・イヴロイエフ(フェザー級1位)に与えたら『1年戦ってない』『フィニッシュがない』って言うだろ。レローン・マーフィー(フェザー級4位)なら『最近のフィニッシュはUFCデビューだった相手だけ』って言う。ファンは何をやっても満足しない。判定でも不満を言うし、いつもそうだ。これは俺の決定じゃない。俺はここに戦いに、ベルトを取りに来ているんだ。  もし『もう1勝必要だ』って言われたら、もう1試合やってからでもベルトを獲りに行く。タイトルマッチのオファーが来たら受ける。それが普通だろ。誰だってベルトのために戦う。『ベルトなんていらない』なんて言うやつはいない。そんなのはバカげてる」 ──前のUFCイベントを、オーストラリアのバーで現地の人たちと一緒に見ていましたよね。あれはどういう経験でしたか? 「最高だったよ。去年オーストラリアに来た時も、5試合くらい見た。雰囲気がすごいんだよ。会場の熱気が異常だ。俺はああいうのが好きだし、みんなもその瞬間を楽しんでる。正直、オーストラリアで戦うなんて想像してなかった。でも1年後にこうして戻ってきて、ベルトを懸けて地元の王者と戦う。だから会場の熱は間違いなくヤバいはずだ」 ──あなたはこれまでランキング上位と何人も戦ってきました。もし今回勝って王者になったら、最初の防衛戦はどんな相手になると思いますか? たとえばモフサル・イヴロイエフ(フェザー級1位)との再戦、あるいはレローン・マーフィー(フェザー級4位)みたいな新しい相手とか。 「俺の目標はベルトを獲ることだって言ってきた。俺がベルトを獲ったら、誰とでも戦える位置にいる。もちろんモフサルとは再戦したい。前に負けてるからね(※イヴロイエフ戦=2023年5月『UFC 288』で判定負け)。レローン・マーフィーもこの階級で勢いがある。もし試合に勝ったら、その次はUFCが最高の相手を用意してくれるよ」 ──アルマン・ツァルキャン(ライト級2位)が、将来的にフェザー級に落として戦いたいと言っていました。もし本当に落としてきたら、あなたはその試合に興味がありますか? 「俺は彼のことをよく知らない。でもライト級でタイトル挑戦すらできてないのに、どうやってフェザー級でタイトルマッチを狙うんだって話はあるよな。でも、リスペクトはあるよ。すごいアスリートだし、危険な男だと思う。もしこの階級に来るなら、ここには彼にとっていい試合がいくらでもあると思う」 ──UFCがフィニッシュに対して25,000ドルを出すようになったと聞きました。これはヴォルカノフスキーをフィニッシュするモチベーションになりますか? 「なるよ。25,000でも100,000でも、モチベーションになる。今はボーナスの仕組みが変わったんだろ? でもみんな知ってる通り、俺はいつもフィニッシュを狙ってる。ボーナスが取れるなら最高だ」
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