▼第10試合 DEEPフライ級暫定王者決定戦 5分3R
〇藤田大和(リバーサルジム新宿Me,We)56.55kg
[3R TKO] ※サッカーキック
×渋谷カズキ(高本道場)56.25kg
※当初出場予定だったビョン・ジェウン(韓国)は非常事態宣言延長で入国不可。
アマチュアボクシングと極真空手をバックボーンに持つ藤田はMMA5勝3敗。2017年10月にRIZIN MMA 特別ルールで那須川天心と対戦し、判定3-0で敗れ黒星デビューとなると、同年大晦日には那須川とキックルールで再戦し、1R KO負けを喫した。
MMAでは2018年12月の「DEEP 87 IMPACT」で初白星を飾るも、2019年3月に鮎田直人に判定負け、5月に森脇公三に2R KO勝ち、9月に伊藤裕樹に1R リアネイキドチョークで一本負けと、白星と黒星を繰り返してきた。
2019年12月15日には松丸息吹に判定勝利。2020年3月に島袋力にも判定勝利で連勝を飾ると、前戦でランボー宏輔を2R、左フックでKOに下し、3連勝をマーク。MMAファイターとして組み技も混ぜた打撃の強みを生かすスタイルが結果に表れている。
対するビョン・ジェウンが韓国から入国出来ず欠場。代わりに高本道場の渋谷カズキが藤田を暫定王座を争うことになった。寝技師の渋谷は、Fighting NEXUSからDEEPを経て4連勝中。12月の鮎田直人戦ではシングルレッグからゲイリー・トノンばりに後転し、外掛け足関節を狙い、最後は潜りから「IGLOOの米倉大貴から習った」というヒールフックで一本勝ち。リング上で「この階級で全員の選手、極めれるんでフライ級のタイトルマッチやらせてください」とアピールしていた。
1R、いきなり跳び蹴りから突っ込んでいった渋谷。さばく藤田が投げも、下になる渋谷はクローズドガードで左で小手に巻き、下から鉄槌。藤田は目の下から出血。時折パウンドする藤田も中央にステイ。
後ろ手に渋谷の右手を掴む。左の拳を打つ藤田は徐々に金網際に押し込んで渋谷の動きを制限する。藤田の左腕をアームロックに狙う渋谷。さらに足をすくいに行くが、藤田もはがす。
2R、またも先にシングルレッグへから引き込みを狙う渋谷。滑り込んで足を手繰りに行く渋谷は、藤田の左腕をキムラクラッチ。そこからバック狙いも藤田は腕を外す。
藤田は左前足にカーフキック! 2発目に身体が流れる渋谷。引き込んでクローズドガードの中に入れる渋谷に、インサイドから鉄槌&パウンドは藤田。ガードから出て上体を離す。スタンド再開、またも右のカーフキックでダウンを奪う藤田。渋谷はダブルレッグテイクダウンも、ヒザまで立てる藤田は渋谷を剥がすと、渋谷は背中を着けた状態に。出血した渋谷はゴングになかなか立ち上がれない。
3R、オーソドックス構えの渋谷も右を振り応戦。シングルレッグから押し込みバックテイク狙いも、突き放す藤田。左で飛び込む藤田。右カーフキックの連打に渋谷は立ち上がれず。そこにサッカーキックは藤田! スタンドで渋谷はサウスポー構えになるが、左ローでダウンした渋谷に藤田は左サッカーキック! レフェリーがストップした。
DEEPフライ級暫定王者のベルトを腰を巻いた藤田はケージの中で、「20周年大会、100回記念大会で試合を組んでいただき、佐伯代表、ありがとうございます。来れなかったビョン選手の代わりに受けてくれた渋谷選手、ありがとうございます。いろんな思いがあって、ジムのみんな先輩・後輩、支えてくださった皆さん、ありがとうございます。そして山崎剛Me, We代表、ありがとうございます。1月14日に結婚しました。妻に感謝します。まだ暫定王者なので、来れなかったビョン・ジェウン選手、(神龍)誠くんもいるんで、また頑張ります」と挨拶した。