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【RIZIN】大晦日全16試合が決定! ノジモフ「ブラックパンサー? せいぜい“ブラックうさぎ”」×ベイノア「“ノジ”の分析は間違っている」。榊原CEO「米国でそんなやれるんならRIZINでもやれよって」

2025/12/10 23:12
【RIZIN】大晦日全16試合が決定! ノジモフ「ブラックパンサー? せいぜい“ブラックうさぎ”」×ベイノア「“ノジ”の分析は間違っている」。榊原CEO「米国でそんなやれるんならRIZINでもやれよって」

(C)RIZIN FF

 2025年12月31日(水)『RIZIN師走の超強者祭り』さいたまスーパーアリーナ大会に、米国LFAで2連勝中の“ブラックパンサー”ベイノア(アメリカン・キックボクシング・アカデミー=AKA)の緊急参戦が決定。RIZINフェザー級(66kg)で3連勝中のイルホム・ノジモフ(ウズベキスタン)とライト級(71kg)で対戦することが10日、発表された。これでRIZIN甲子園決勝含め、全16試合が決定した。

▼RIZINライト級(71.0kg)5分3R
“ブラックパンサー”ベイノア(AKA)5勝3敗
イルホム・ノジモフ(ウズベキスタン)12勝3敗

 10日の『榊原社長に呼び出されました』に出演したベイノアは、米国サンノゼのAKA修行から「来日」。24年5月に同番組で井上雄策とともに「膠着試合」を榊原CEOから窘められて以来という出演で、意気込みを語った。

「今年、RIZINでは本当にポスター配りとバーベキューの司会しかやってないんで(苦笑)。気合い入りますよね。“やっとリングに立てるのか”と。上がりますね」と、凱旋試合に意欲を見せたベイノア。

 名門AKAでのトレーニングを、「もう練習しかしないですね。家・ジム・ちょっと森みたいな。それぐらいしか行く場所もないんですよ。コンビニとかもないし、近くに遊べる場所もないんで練習するにはもってこいでしたね。誘惑が無い。シカとリスしかいないんで。1年目にダゲスタン勢とか、元UFCのダニエル・コーミエーさんとかが教えに来たりとか。刺激になりますね。みんなもうモチベーションの高い、どこの誰だか分かんない強い人たちがいっぱいいる。自信がつきましたね」と語る。

 その言葉に、榊原CEOは「俺は、ベイノアが本当にアメリカで活躍している話とか、試合をして勝っただけじゃなくて、やっぱり評価に値するパフォーマンスとアメリカ人のオーディエンスに支持されてるっていうのがすごい。“なんで? そんなやれるんならRIZINでもやれよ”って思ってたぐらいなんですけど(笑)。選手ってどこかで覚醒するタイミングがあると思う。だから今まで苦い経験もしてる、ファンからのブーイングももらった。KOもされた。でも、そこからもう1回、自分で──本当に大変だと思うよ。AKAに行って揉まれて、アウェーで2連勝して『ファイト・オブ・ザ・ナイト』をもらう。現在4連勝中と勢いに乗ってる。ちゃんと武者修行して、海外でキャリアを積んで、AKAで揉まれてきたことは必ず力になってるだろうと思います。覚醒したベイノアが本来の姿かな?」と、RIZINでの試合に期待を寄せた。

 ベイノアも「最高ですね、うん。僕もベストコンディションでいけるんで。(RIZINでは)ちょっと散々眠ってたんで、さっきも(ダウンして)眠ってる写真が出てましたけど、でもあれでアメリカに飛ぶことを決めたんで。そこからいろいろブーイングなり、禊試合とかいろいろありましたけど、まあ、全部このためだと思ってるんで」と、AKA修行を経てLFAで連勝した経験を、日本での汚名返上につなげたいとした。

 大晦日の対戦相手のノジモフについては、「今まで違う階級でやってたし、選択肢になかったんですが、オファーをもらったことも含め、“いや、来たな”っていう。もちろんノジモフっていう強い相手というのもありますけど、誰がというより“いや、これ来たな”って思いましたね」と、相手以上にホームでのリベンジの機会を待ち望んでいたとし、「ちょっと前だったらアミダくじでジョニー・ケースが出て、“うわ、ジョニー・ケースかよ”ってなったんだけど、いまは“よっしゃ、やってやろう”っていう気しかないんで楽しみですね」と、満を持しての復帰戦の思いを語った。

 一方、番組にビデオメッセージで登場したノジモフは、「おい、ノア・ベイ? 英語を話せない”アメリカ人”なのか? こんなの初めて見たよ。まあいい。試合になれば、言葉なんていらない。この拳で全部教えてやる。ちなみに俺も『RIZIN.46』に出てたんだ。お前がYUSAKU INOUEと試合した、あの大会だよ。俺は出てすぐ、会場を一番盛り上げた。本物のハンターっていうのを見せたんだ。で、その後に出てきたのが……お前だったな。史上最も退屈な試合を見せてくれたよ。自分のこと“ブラックパンサー”って言ってるのか?(苦笑)試合を見る限り、せいぜい“ブラックうさぎ”だな。12月31日、お前をバラバラにしてやる。さあ、フェイス・トゥ・フェイスで立とうぜ、ノア」と、ベイノアの試合を日本で観ていたといい、その戦いぶりをブラックパンサーならぬ、ブラックラビットと評した。

 黒兎とノジモフのフェイスオフを見たベイノアも、「いいねー、ブラックうさぎ、全然ビビってなかったね。あれでいきますよ。“Let's GO”でしょう。もうやってやりますよ。まあ、さっきの“ノジ”の分析だと『英語は喋れない』『つまんない試合する』──どっちも間違ってますから。英語喋れるし、最高な試合しますから。やってやろうかなって思いますよ。その分析は間違ってるんだぞと」と、みくびっているとし、「『負ける勇気を持って勝ちに行け!』を一時期、1000回ぐらい(読んだ)。それを発散するのがアメリカだったんで、次は日本でそれを見せます。(すごい試合に)しますよ。もうノーガードで。顔で前蹴り受け止めてやってやろうかなって」と、生まれ変わったアグレッシブファイトを約束した。

 柏木信吾マッチメーカーは「ベイノア選手はアメリカに行ってからのパフォーマンスが素晴らしくて。もう一気にMMAの精度がグンと上がって、現地でも本当に評価高いです。ベイノアvs.ノジモフ戦は、本当、すごい試合ですよ。ノジモフもフェザー級ではタッパ(身長)がある方なので、前から『ライト級はどうですか?』という話はしていて。でも本人はフェザー級にこだわりがある。けれども、『大晦日に出られるんだったら』ということで今回ライト級で戦う。

 どうしても選手って、やはりすごく強い選手が相手だと、あまり旨味もないというか、そんな中、その対戦相手として今回、そのRIZINとしてベイノア選手に声をかけさせていただいた時に、二つ返事で『やりたいです』っていう返事で前に進めた部分があった。本当に全く迷いもなく『やりたい』という返事をしてくるところに、今のベイノア選手が波に乗ってる、その自分の手応えとか自信っていうものがすごく感じられたので、そこの期待感が本当に高いなと思います」と、待望の参戦だという。

 また榊原CEOは、ノジモフのライト級についても「本人は、シェイドゥラエフに敗れた(練習仲間の)コレスニックの敵討ちをしたいという気持ちもあるだろうけど、もしかしたらライト級だって適正階級かもしれない。ノジモフにとっては、一番ベストパフォーマンスができる可能性が高いというか。あの体格でフェザーに落とす、66kgに落とすのに、だいぶやっぱり(体重を)カットするのにしんどかったので、その意味では、71kgはかなりベストコンディションで作れると思います」と期待を寄せた。

 その試合予想を柏木氏は、「高いレベルの緊迫感のある打撃の攻防に期待したいんですけれども、やっぱりAKAでアメリカのMMAという部分で強くなって覚醒したベイノア選手が逆に“漬けちゃう”んじゃないかなとも思いつつ、そこは見たくないなと思いながらも、とにかくいい試合になるんじゃないか、そんな風に思ってます」と、AKA仕込みの“攻めの組み技”の展開も予想。

 榊原CEOは、「本当にこの1年半、積み上げてきたもの。それは多分、技術とかそういうことだけじゃなくて、人間としてだいぶ成長したはず。やっぱり一人で、単身海外に行って生活するだけでも、いろんなものを身に着けて実際自信もつくし、人間としても大きくなっていく。総合格闘技って結局、最終的には人間力。人間としていろんな場面で起きたこととかが力になったりする。だから、この1年半で積み上げたものをしっかり見せてほしい。本来、僕らが期待していたベイノアのパフォーマンスって、今までのRIZINで見てたものでは不満足なんですよ。“もっとやれるでしょ”って。その期待感があるからファンプもブーイングする。そこを“やっぱすげえな、こいつ”って思わせるよう、本当に。持ってるものを全部、爆発させてほしいね」と期待を寄せながらも、「こうして上げて上げていって、また井上戦と同じような(膠着試合に)なったら……ノジモフ相手にあれができたら逆にすごい。そんなことは相手が許してくれないと思うけど」と釘を刺すと、ベイノアは「いや、行きますよ。前に出るしかない」と覚悟を見せた。

 ノジモフは、フェザー級で身長182cm、リーチが189.5cmと群を抜いて高く、殺傷力が高い打撃はライト級になったときにどう変わるか。一方で、精緻な打撃のなかに組みが融合されてきたベイノアは、ノジモフ相手にMMAで危険な打撃を封じ込めて、階級差を活かした戦いで削れるか。タフファイトになっても勝ち切る北米での試合を、リングのRIZINルールでも見せられるか。

「RIZINの方がルールに制限がないじゃないですか。グラウンドのヒザ蹴りとか。そこはアメリカでは気をつけたというか、AKAで最初に行った時にスパーリングで相手をガブった時に、グラウンドヒザみたいなのをやっちゃって“何やってんの?”みたいな感じがあって。向こうだとRIZINルールが根付いてなくて、バイオレンスみたいな。でも日本だと当たり前で。試合した時もグラウンドでクローズガードの上の時にヘッドバットやっちゃって。それで注意になったんですけど」と、久ぶりのRIZINルール解禁を語るベイノアだが、柏木氏からは「RIZINでもヘッドパッドは禁止ですけどね……」と突っ込まれて苦笑したベイノア。日本でも覚醒なるか。

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