▼キング・オブ・パンクラス チャンピオンシップ(王座決定戦)ミドル級 5分5R
〇コシム・サルドロフ(タジキスタン/ドロブファイト)1位 6勝 83.65kg
[4R 1分08秒 リアネイキドチョーク]
×佐藤龍汰朗(坂口道場一族)2位、2023NBT同級優勝、Fighting NEXUS初代同級王者 9勝2敗 83.8kg
※サルドルフが第16代ミドル級王者に
9月大会で、平田旭をスラムで叩きつけてからのパウンドで秒殺し、衝撃のPANCRASEデビューを飾ったサルドロフ。攻撃の手を休めることのなく常に前に出続けるスタイルで5戦5勝5フィニッシュをマークしている。
対するは、久々のPANCRASE参戦となった7月大会で、元ウェルター級王者の林源平に判定勝ちし、その実力を見せつけた佐藤。打撃でも寝技でもフィニッシュできる力を持つ現在8連勝中だ。
実績的に申し分のない両雄による王座決定戦。格闘技界において吹き荒れる中央アジア旋風が、PANCRASEミドル級をも席巻するのか。それとも佐藤がその侵略に待ったをかけ、Fighting NEXUSとの二冠王に輝くのか。
サルドルフ「8年間フリースタイルレスリングをやって、2021年からMMAを始めた。前回のスラムは確かに得意だが、次の試合にはスラムだけではなく他の技も見せたい。みんなを驚せるほど、秘密の技を用意してる。中国のJCKで初めてスコティシュツイスターを使ったけど、動画でこの技を見て(PFLのジェイク・ハードリー)、実は練習でもやってみたことがなくて使った。中国の試合の後、もう何回も練習の中でやってみて、今は本当に決定技と言える。佐藤には試合時間が終わる前に勝ちたい。TKOで勝つのか、5Rを戦う覚悟もあるし、日本のファンの皆さんを喜ばせる試合で、タジキスタンにベルトを持ち帰ります」
佐藤「9月に試合をしたコシム選手と12月にやるだろうなって。すごいパワーが強そうな、男性ホルモンが高そうなレスラーだと思います。今回に向けてと言うか、去年からずっと、今年は海外の選手とやりたいと思ってたんで、1年間通してずっとフィジカルは強化してました。僕は喧嘩を久々にしたいなと思っているので、打撃もちょっとやれるようにしてます。気持ちで勝てるように頑張ります。(コシム相のパンチに関しては)重そう、硬そう、というぐらい。食らってみないと分からないんで、一発もらってみようかなとは思いつつ、痛いのが嫌いなんで、もらわないように避けようかなと思いつつ、という感じです。(早いラウンドで決着の展開に?)どうなんですかね。僕けっこうスロースターターなんで、早めにケリつけて早くお酒を飲みにいきたいんですけど、多分行けないなっていう。3R、4R、ドロドロ5R。3R目くらいから僕が上がっていくのかなっていう予想です。
前戦はコシム選手のいいところが引き出せていなかったと思うので、参考にならない。こう見えて同い歳で、彼はレスリングをずっとやってきて、僕は柔道と柔術をやってきて、通ずるものがあるのかなと思います。5大タイトルマッチで一番盛り上がる試合をします。(アドバンテージは)日本だからホームなところじゃないですか。あとは気持ち?」
1R、ともにオーソドックス構え。右を突いた佐藤の組みにサルドルフのヒザがローブローに。中断、再開。
オーソから右を振って組んだ佐藤。右で差してケージに押し込み。体を入れ替えたサルドルフに両足差しの佐藤だが、サルドルフは右で四つに。サルドルフは股下に左手を差し込み、体を入れ替えバッククリンチからバック、背後からパンチ。3者10-9でサルドルフを支持。
2R、右の打ち合いから組んだ佐藤はキムラ狙いも外したサルドルフがハーフに。スクランブルする佐藤にノーアームのギロチンチョークも仰向けになった佐藤は外して立ち上がり。バックにつこうとするサルドルフに前転してスクランンブル。しかしついていくサルドルフがバック引き込み、4の字ロックからアゴ上からリアネイキドチョークへ。パームトゥパームで絞めるが、佐藤は極めさせず。3者10-9でサルドルフを支持。
3R、右のダブルで前に出る佐藤をシングルレッグテイクダウンのサルドルフ。ハーフからヒザ、佐藤は左足をフックしてバタフライガードからフルガードに。ハイガードになるとヒップスローから立ち上がり! バッククリンチからグラウンドに引きずり込むサルドルフ。佐藤の巻き込みにサイドバックをキープ、細かいヒジを突く。3者10-9でサルドルフ。
4R、右を振って前に出て首相撲の佐藤を崩してこかしたのはサルドルフ! 座った佐藤の背後に回りパームトゥパームでリアネイキドチョークで絞めると佐藤がタップした。
第16代ミドル級王者となったタジキスタンのサルドルフは「これが我々の始まり。次は誰だ?」と語った。











