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インタビュー

【RIZIN】榊原CEO、パッチー戦の秋元は「即答だった」。無敗王者対決シェイドゥラエフvs.ヒズリエフも? 週末PFLドバイ大会視察へ

2026/02/02 21:02
 2026年3月7日(土)東京・有明アリーナで開催される『RIZIN.52』のメインカードが、秋元強真(JAPAN TOP TEAM)と、元Bellator世界バンタム級王者パッチー・ミックス(米国)によるフェザー級の国際戦に決定。  会見後、榊原信行CEOは、秋元がミックス戦を「即答」で受けたこと。ミックスが「適正価格」であること。今後、RIZINとPFLの選手が互いの団体に上がる可能性があること。そのために今週末のPFLドバイ大会でミーティングを行うこと。さらにRIZIN北米進出のプランなどを語った。  会見では「RIZINの海外進出」を2026年のテーマに掲げた榊原CEO。 「韓国大会はもちろん、できることなら年内に北米での大会を開催したい。これはまだ確定ではないですけれど、そういう野望を持っています」と25年に続き、海外での大会開催を視野に入れているとし、「RIZINとして海外に大会を持ち出すだけじゃなくて、PFLも体制が変わりましたし、我々フェデレーションとしてRIZINで活躍して名を上げてきてくれた選手たち、誇り高き選手たちを積極的に海外のプロモーションに参戦させるだけではなく、海外のプロモーションのベルトを奪取するチャレンジに向けて選手と共に海外進出を果たしていけたらなと思います」と、世界戦略を語っていた。  その後の囲み取材で、榊原CEOは「RIZINとPFLがベルトをかけた戦いをやるとか、本当にシェイドゥラエフがPFLのベルトに挑んでいくのも見たい」と、“絶対王者”が対日本勢だけでなく、北米王者と戦う可能性も示唆した。 「RIZIN自体も海外でのプレゼンス、特に北米でもっともっとプレゼンスを高めたいし、特に日本人選手たちが海外でもっともっと注目を集めていくためのチャレンジだとすると、やっぱり外国勢とがっちり組んで結果を出していく」ことが必要だという榊原CEOは、「今日メインカード(秋元vs.ミックス)を発表して、それ以外にも数試合、合計で全12~13試合ぐらいを3月7日はマッチアップしたい。日本人選手と海外の選手がどう相まみえるのかを大きなテーマにして、この後のカード編成をしたい」と、対PFLに限らず、佐藤将光と伊藤裕樹が有明大会に出場し、それぞれ国際戦を行うことも予告している。  会見後の榊原CEOとの一問一答は以下の通りだ。 パッチー・ミックスは、年末にシェイドゥラエフが勝ったことも含めて向こうから『チャレンジしたい』と(榊原CEO) ──元Bellator王者で、UFCで戦っていたパッチー・ミックス選手のいきなりの参戦発表でした。 「ミックスは、UFCのリリースがしっかりアナウンスされていなかったので、みんな驚いたかと思います。彼はUFCで戦いながらもRIZINは視野に入っていて、完全にリリースっていう状況になった中で、年明けから一気に(話が進んだ)。年末にシェイドゥラエフが勝ったことも含めて向こうから『チャレンジしたい』ということで参戦が決まりました。  現状、UFCにリーチできていても契約が取れない選手たちが、特に北米は余っている。行き場をなくしている感じもあって。PFLがもう少し頑張って、北米でナンバー2としての地位を確固たるものにすれば、また盛り上がるのかもしれないですが、いまは割と本当にRIZINにチャレンジして、そこでやりたいっていう選手は世界的には多いですね。  RIZINのベルト、特にラジャブアリがああいう形で圧倒的な強さを続けていることも含めて興味を持つ選手はトップアスリートに多い。その中で日本でも知名度があって、バンタム級ながら元谷(友貴)にも勝ってるミックスは、BellatorとRIZINが非常に近い関係でいた時にも注目されていた選手で、フェザー級でやりたいということに、非常に僕らも面白いなということで、割とすんなり決まりました」 ──パッチー・ミックス参戦はすんなり決まったなかで、対戦相手の秋元選手は? 「秋元(強真)は3月7日参戦をずっと示していて対戦相手発表が遅れていたのですが、『ミックスを秋元にぶつけてみるのはどうなのかな』となって、マネージャーと2人で話し合いに来たときに、本当は(オファーを)持ち帰るつもりだったそうだけど、『ミックスやってみる?』と話をして。“考えさせてください”っていう話になるかなと思ったら、その場で本人は『やりましょう』って二つ返事でした」 秋元強真「俺の方がデカくてやりやすい。極められる気もしないし、『チャレンジ』とも思ってない」 (※秋元は自身のYouTubeで「まさか3月参戦とは思わなかった」と問われ、「俺も。でもめちゃくちゃモチベ上がる話だったので最高です。3月7日、10代最後の日なんで勝って最高の日にして20歳を迎えられたら嬉しい。 (ミックスが)強いのは分かってるけど、別に(自分が勝っても)そこまでアップセットと思ってないというか。10代最後の日に最高のチャレンジなんじゃないかなと思って。正直“チャレンジ”とも思ってないけど、最高の場所でメインで最後にできるのは最高です。打撃で言ったら、ミックス選手が試合してきた誰よりもスピードも技術も僕はあると思うんで、正直、(ミックスと対戦した)堀口(恭司)選手が上手いのは分かるけど、今の俺だったら僕の方が(ミックススより)強いと思う。そういう自信があるんで、別に極められる気もしないし。ただ一つだけ言いたいのはステロイドだけしっかり検査してほしいですね。自腹切ってもいいので。 (ミックスの動画は)めっちゃ見た。もうだいぶどうやっていくかも決めたし。自信めちゃくちゃある。 (会見でフェイスオフをした)俺の方がデカくて面白かった。全然、やりやすい。全然いける。どけっていう話ですよ。(迫力は?)何も無い。あれは俺の方が強いです。見れば分かる。(相手は)組まなきゃ勝てない。組んでも勝てない。ナメられてるんで必ず勝ちます。何が何でもどうなってでも勝ちます」と意気込みを語っている) 斎藤裕の試合は別軸で考えたい(榊原CEO) ──榊原CEO、ミックス戦を伝えた際に、秋元選手はどんなことを言っていましたか。 「『燃えてきた。やる気になりました』っていう感じで。それに一つは彼が言ってたように3月8日が誕生日で、十代最後のチャレンジとして、『3月7日の試合の提案も何かの宿命なんで。これは僕が開幕戦もメインを張って、世界の中できちっと名前と実力と実績含めて、ファンの中でも周知されているミックスとやって勝ちます』っていうことを言ってくれましたね」 ──RIZINとしても、いまの秋元選手なら勝算があるというふうなことも考えたんでしょうか。 「どうなんだろうね……負けるんじゃないの? パッチーはべらぼうに強いと思いますよ。ただ、打撃という面でもちろんそこに秋元は勝機を見出していくんでしょうけども。ミックスも逆にもうここはある意味、崖っぷちじゃないですか。戦績を見れば3回しか負けてない。このうちの2回続けて、UFCでバンタムの体重を作るのに苦しんで、結果を出せずにいた。UFCからすれば、BellatorやPFLから入ってきた選手っていうのは“外様”だから、やっぱり扱いもそうだし、二連敗した時点で“俺たちの方が上だ”っていう証明を団体ができたとすると──もう本当、屈辱的なリリースだと思います。  だから本人的にはそこで階級を変えてRIZINのベルトに挑むっていう、この新しいチャプターでのチャレンジは、彼のキャリアの中ですごく大切なチャレンジなんで。しっかり集中して準備してくると思うんで、まあ強いと思います」 ──当初、秋元選手がアピールしていた斎藤裕戦という案もありましたか? 「斎藤裕の試合っていうのは、ベルトに向けたしのぎを削っていく戦いとはちょっと違うじゃないですか。斎藤裕という選手がどこで最後になるのか、最終章の中で、意味のある相手と、意味のあるタイミングでやりたいっていう彼のタイミングがまずファーストになると思うんで、そこにうまくマッチングできれば。  YA-MANも一時はこれが最後かもしれないとか弱気なことを言ってましたけど、だいぶ回復には向かっているようなんでね。まだ少し時間が、半年間ぐらいかかるんでしょうけど、YA-MANvs.斎藤っていう可能性もあるだろうし。斎藤裕の復帰のタイミングがいつになるのか、それを見極めて誰を相手にするかっていうのは、ベルトに向けた戦いとは別軸で考えたいなと思います」 [nextpage] 北米進出は「記念受験」にしない(榊原CEO) ──「世界でのRIZINのプレゼンスを高める」という話がありましたが、今、日本国内に海外団体も進出している中で、あえて北米進出という意図は? 「そうですね、あの“記念受験”みたいに、“1回だけアメリカでやる”っていうのは別にできると思うんですね。だけど、本当に僕らが満を持してというのは、しっかり準備をして北米に行くということ。UFCの牙城である北米のマーケットのシェアを何割か取れるように、戦略的に本当にマンパワーも含めて総力戦で行かないと。どっかの団体みたいに、スタンプラリーのように、いろんな国で1回ずつやるっていうのは、そんなの1回目から儲かるわけないんで、そんなことやっても無駄なんですよ。だから本当にやる、行く以上は5回、10回と(やる)。そのための1回をまず試金石というか、テストマーケティングでやるのもいい。でも、それを受けて、その半年後か一年後、一年以内にはドンと10大会とか、そういう準備をして行きたいなというふうには思ってます」 ──その足がかりとして、「Bellatorのときのような関係に」と言っていたPFLなどと手を組むことも? 「そうですね。PLとはもうすでに新しいCEO(ジョン・マーティン)とはZOOMで会議していますし、次のドバイ大会(2月7日の『PFL: Nurmagomedov vs. Davis』)に僕も行って話してこようかなと思っています。PFLも逆に新しい投資が入って方向性を変えて、やっぱり北米のマーケットを軸に──Bellatorを買収しておいて、中東とかアフリカとか欧州とかいろんなところでぐちゃぐちゃやってたけど──北米に根ざすということで、海外もやるなかで北米で十数大会やると思います。  PFLのオペレーションも変わって、スコット・コーカーとBellator時代にやれたような、お互いプロモーションvs.プロモーションじゃないけど、考え方を共有して、選手のトレードや派遣など、本当にそれぞれ両団体のベルトをかけた戦いをまたやるとか、そういうことをすることによって、まあ、本当にシェイドゥラエフがPFLのベルトに挑んでいくのも見たいじゃないですか。 (C)PFL (※大晦日後、シェイドゥラエフはPFLの2024フェザー級王者ティムール・ヒズリエフ(18勝無敗)との試合について問われ「特にそういうことは気にしない。誰とでも、どの団体の選手でも戦えるように準備が整っている。ただ、グローバルランキングで私のように17戦無敗で全て1R、2Rでフィニッシュしている選手はいない」と自信を見せていた)  AJ・マッキー(※3.20 アダム・ボリッチと対戦)にしても、また来てサトシとやるっていうのもあるだろうし、いろいろな形で化学反応を起こせるような関係値を新たなCEOの下で──彼らは前向きなので──築いていけるかどうかっていうのを週末にはドバイに飛んで話をしてこようと。その結果を皆さんにお伝えできたらなと思ってます」 ──Bellator勢というと、ファイトマネーが高いことがネックだったと思いますが。 「いや、適正料金に。あの時はスコット(コーカー)はUFCに対抗する上で『UFCに出るよりBellatorに出た方がファイトマネーがもらえる』ということで、選手たちをつなぎ止めるというか、囲い込んでいた。一旦、本当にべらぼうに上がったんですけど、まあかなり落ちてきてますね。まあ、落とさざるを得ないですよね。PFLももう途中からギブアップして、選手たちに『この金額ではオファーできないけど、この額だったらこのままPFLで継続する』というようなこともやり始めてたんで。特に北米で活躍している選手たちのファイトマネーは、トップアスリートは別にいいんですけど、そのほかはUFCもなかなかギャラを上げてる感じがないんで。僕たちも適正料金で──円安が僕らにとっては相当キツいですけど、RIZINでも呼んでこれるレベルの価格帯になっていくと思います」
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