▼第10試合 KNOCK OUT-BLACK女子アトム級王座決定戦 3分3R延長1R
×山田真子(GROOVY)=45.6kg
延長R 判定1-2 ※9-10×2、10-9
〇Kiho(KNOCK OUT GYM調布)=45.75kg
※Kihoが新王座に就く。本戦の判定は27-28、29-28、28-28。

山田はキックボクシングでJ-GIRLSアトム級王座、プロボクシングでWBO女子世界ミニフライ級王座に就き、キックボクシング6勝無敗2分、ボクシング7勝(2KO)無敗とパーフェクトレコードを残して引退。

2019年11月に復帰して無敗記録を更新していたが、2021年3月のK-1でMIOにダウンを奪われプロ格闘家人生初の黒星を喫した。その後は外国人選手も含めて4連勝。2025年2月、KNOCK OUT初参戦でぱんちゃん璃奈と対戦もドロー。7月には菊地美乃里に判定勝ちしている。戦績は14勝1敗3分。

Kihoはアマチュアで20戦以上を経験。2020年12月の『KROSS×OVER』でプロ初のKO勝ちを飾ると、2021年2月からKrushに参戦したが5敗4分で白星をあげることが出来なかった。ジムを移籍して心機一転、2024年4月KNOCK OUTのリングで再出発するとKAIに判定勝ちで連敗脱出。

左膝前十字靭帯断裂からの再建手術を経て12月に復帰し、MMAファイターでもあるMIYUから勝利し、今年2月には菊地美乃里にも勝利。5月にミネルヴァ認定アトム級王者のNaoに劣勢からハイキック一発で逆転KO勝ちの番狂わせを起こし、7月に森川侑凜からダウンを奪って判定勝ちで5連勝を飾った。戦績は8勝(2KO)6敗4分。

1R、ジャブを打つKihoに山田は右カーフを狙い撃ち。Kihoは前蹴りも使う。山田はジャブで飛び込んでワンツー、Kihoはかわして回り込む。

2R、山田の前蹴りに吹っ飛ばされたKihoだが、直後に山田が入ってきたところを前蹴りで吹っ飛ばし返す。ジャブを突くKihoに山田は身体を低くして素早く詰めていく。山田はKihoにロープを背負わせると左右フックの連打。Kihoは右ミドルを蹴ると同時の右ストレートを繰り出す。

山田は思い切り左右フックを振り抜く。さらに右カーフ。圧をかける山田にKihoは右ハイ。右ミドルからの右ストレートを2度見せるKihoは、山田が詰めようとしたところにいいタイミングの前蹴りで下がらせた。

3Rが始まると同時に山田がラッシュ、Kihoも負けじと前蹴りで下がらせる。前へ出て右カーフを蹴り、左右フックを振る山田。Kihoはつかんでのヒザで迎え撃つ。両者にホールディングの注意(イエローカード=減点1)。両者とも相手のパンチを当てさせない中、山田の右オーバーハンドが当たる。ジャブも。Kihoは前蹴りで応戦。Kihoの右ミドルに山田が右ストレートを合わせ、この一発でKihoがロープを背負う。すぐに右で追い打ちをかける山田。さらにパンチで前へ出て、Kihoは組んでのヒザ。

判定は三者三様のドロー、延長戦へ。Kihoは前蹴り、山田はパンチでアタックを仕掛ける。山田の右カーフにKihoは右ミドル。Kihoは山田の右フックにもミドルを合わせたが、その直後に山田が左フックをヒットさせる。Kihoの前蹴りにワンツーで前へ出る山田。

Kihoは山田の蹴りを前蹴りで止める。蹴るKihoに山田は左フックからの右フックを連続でヒット。両者とも前に出るため組み合いとなる。Kihoが前蹴りで下がらせるも、すぐに山田が右フック。

判定は2-1と割れ、Kihoが勝利。ベルトを巻かれると大粒の涙を流した。

勝利者インタビューに言葉を詰まらせてなかなか声が出ないKihoだったが「もっと強くなります。今日はありがとうございました。もっと強くなるのでこれからも応援よろしくお願いします」と語った。
試合後、山田は「勝ったと思った。抗議はしようと思います。再戦はいつでもやります。絶対にベルトを取り返す」と誓った。一方、Kihoは「判定を聞いた時はホッとしてたんですけれど、とりあえずよかったと。山口代表の方から『再戦だ』って言われて悔しいと思って泣いた。悔しい涙が一番です。山田選手も見てる方も自分自身ももやもやする、勝ち切れてないので、そういった部分では年内にダイレクトリマッチをやらせてもらえればいいなと思っています」とこちらも再戦を望んだ。


