MMA
レポート

【ROMAN】ヴァーリトゥードで関根“シュレック”秀樹が小路晃をTKO。29分51秒ケージ掴んでTDディフェンスのヨースキストーが石川英司をKO! 道衣MMAでメネギンが竹本啓哉に完勝、渡部修斗がボウアンドアローチョークで一本勝ち、藤田大が巴投げから腕極める、ゴドイが石川をKO。ROMAN柔術で須藤が鍵山にトップ攻めから足関節極める

2026/03/15 15:03
 2026年3月15日(日) 東京・GEN スポーツパレスにて『ROMAN 4』(U-NEXT配信)が開催された。「時間無制限バーリトゥード」「道衣着用MMA」「新柔術」(ヒールフック、スラミング、外掛けOK)の3つの試合形式で行われる同大会のメインでは、頭突き&金的攻撃解禁のベアナックルの「時間無制限バーリトゥード」として、関根秀樹(ボンサイ柔術)と小路晃(小路道場)が対戦した。  なお、ROMANは今後、2026年7月12日(土)に大田区産業プラザPIOで『ROMAN 5』、11月14日(土)大田区産業プラザPIOで『ROMAN 6』、2027年1月11日(月・祝)国立代々木競技場第二体育館で『ROMAN 7』の開催を発表している。 ▼R.O.M.A. Rulesバーリトゥード 無差別級 時間無制限〇関根秀樹(ボンサイ柔術)[9分19秒 TKO] ※グラウンドのヒジ×小路 晃(小路道場) “ミスターPRIDE”小路晃は、柔道で全日本学生体重別選手権ベスト8。1995年に「誠軍団1号」としてプロレスデビュー後、1996年11月の和術慧舟會へ入門。1996年11月の総合格闘技デビュー戦では、『第五回 骨法の祭典』で他流試合B-1「骨法vs和術慧舟會対抗戦」に出場。  ペドロ・オタービオと対戦経験もある骨法のエース大原学を相手に、「素手」「下半身道衣」で戦い、時間切れドロー(判定なし)から、プロキャリアをスタートさせている。小路は「プロデビュー戦で骨法の大原(学)選手と他流試合を戦い、その時に金的あり・頭突きありで戦っていて、その時の記憶が甦ってきました。当時の映像を見たりして、ワクワクドキドキしています」と語った。  1997年のPRIDE旗揚げ戦から23回出場。2011年4月の三崎和雄戦を最後に引退。15年ぶりのMMA復帰戦で、ケージでのMMAは2006年10月のKOTC以来、20年ぶりとなる。現在はラーメン屋の事業展開でも大成功を収め、政治や慈善活動にも取り組む51歳の小路は会見で、「いまも柔道の指導をやりながら、週5回はトレーニングをしています。地元のMMAジムでトレーニングしており、柔道の大会にも出ていてコンディションはすごくいいです」と、戦える状態にあるという。2024年には日本マスターズ柔道協会が主催する「2024日本ベテランズ国際柔道大会」(第18回日本マスターズ柔道大会)に出場し、年齢別(M4)男子90kgの部で準優勝となっている。  会見で小路は、「時間無制限バーリトゥード」戦へのオファーを聞いたときに、「鳥肌が立った。この人とぜひ肌を合わせてみたい、勝負してみたいという思いが内側から突き上げられました。大変光栄です。PRIDEでマーク・コールマン、イゴール・ボブチャンチン、セーム・シュルトらと戦ってきたことを思い浮かべ、関根選手は和製マーク・コールマンだなと思いました」と言い、「関根選手はRIZINでも実績を出しているし、現役をずっと続けてこられた本当に実力のある日本を代表する選手。今最もレスラーらしい、最も格闘家らしい、関根選手だからやりたいと思いました。そういう選手と肌を合わせられることに感謝をしています。関根選手とだったらどうなってもいいというぐらい。熟達した者同士が技術と魂をかけたイクサガミのようなファイトを見せたい。今回は初期のUFCのバーリトゥードルールに最も近く、関根選手としかできない戦いをやりたいと思います」と覚悟を語った。今後の試合については「考え中です」と答えている。  一方の関根は、25年4月の『ROMAN 2』でセネガル相撲のゲイ・ババカールを相手に「時間無制限無差別級バーリトゥード」を戦っており、25秒、TKO負けしてからの再起戦となる。バーリトゥードに挑む理由を「人生の答え合わせ」と言う52歳の関根は、警察官という安定の職を捨ててまで追いかけた夢の答えを、小路との対決の果てに得られるか。  会見では、小路とのバーリトゥード戦のオファーに「震えましたね」と明かした関根は、「自分が機動隊の時に骨法vs.慧舟會で小路選手を見て、刑事の時にはPRIDEで活躍してる小路選手を見ていました。最後の三崎選手との試合でも新しい構えで、最後の最後まで勝ちにこだわる姿勢を見ました。ライバルとか羨ましいでもなく、いちファンとして応援していました。PRIDEの頃からとんでもない怪物たちと真正面から打ち合う姿は、まさに『最後の日本男児』という異名にぴったりな選手」と憧れの存在だったといい、「それから30年近く経って今、小路晃という男と戦えることにすごく感動し、言いようのない高揚感で溢れています。自分の持っている物を全てを、小細工なしでぶつける。子供たちに誇れる、僕たちのファイティングスピリッツに憧れてもらえるような戦いをしたい。小路選手の漢と、俺の漢を根こそぎ比べ合いたいと思います」と意気込み。最後に「リスペクトをこめた拳で殴り倒します。漢を継承します」と決意を示した。この試合のレフェリーは、島田裕二氏が務める。  ◆R.O.M.A. Rulesバーリトゥード 無差別級 時間無制限。 『キン肉マン』のテーマ曲で入場の関根に続いて、小路は『PRIDE』のテーマ曲で入場。  オーソドックスの小路に関根はスイッチする。蹴りで牽制する関根。ローキック。パンチを入れた小路。関根は小路のパンチをパリーしてディフェンス。まだ踏み込まない小路。関根がローを一発ヒット。関根が前蹴りで金的を狙う。小路のローキック。さらにローを入れる。ローを連発する小路。右オーバーハンドを打ち込む小路。  5分経過。関根は手を出さない。小路が詰めるとサークリングする。またローを入れた小路。関根もローを返す。ジャブを入れた小路。関根はローを蹴られた左膝が崩れる。小路がパンチを打ち込むが凌いだ。パンチで出た関根。  ダブルレッグに入るが小路が切る。四つ組みに。関根は四つから金的にパンチを入れる。ヒザを返す小路。関根が四つから左で差して捨て身投げた。倒された小路のバックに回る関根。パウンド・ヒジ連打!打たれ続ける小路を見てレフェリーが止めた。 ケージの中でマイクを取った関根がコメント。 「ずっとプロレスラーになりたくて、色々あってプロレスラーの道を諦めて、警察官になりました。そんな時、同い年でPRIDEで、イゴール・ボブチャンチンとか、ムリーロ・ニンジャとか、シュルトとか、世界の怪物と戦っている小路さんを羨ましく、そして正直言うと妬ましく思っていました。36歳の時にボンサイ柔術と出会い、MMAデビューしました。その頃、憧れの小路さんは、三崎さんと引退試合をして、マットを去りました。自分の過去が、小路さんと向き合っていて、浄化されるのを感じました。1秒でも長く小路さんと向き合っていたかったけど、自分の足も限界で、最後は寝技に行ってしまいました。本当は最後まで殴り合いたかったです。  バーリ・トゥードは所詮暴力です。暴力を止めるのは、正しい暴力しかない。その使い方を、子どもたちに教えていけたらと思います。今日は自分の先生のマルキーニョス・ソウザ、クレベル・コイケ、そして自分にボンサイ柔術を教えてくれた、マウリシオ・ソウザ先生が来てくれました。このボンサイ柔術で、格闘技を広めていきたいと思います」  そして、「今日は敗者はいないと思います。15年ぶりにリングに上ってくれたアイドル、小路さんに最後一言お願いします」と述べて、小路にマイクを渡す。  マイクを渡された小路は、「皆さん、今日はありがとうございました。小路晃15年ぶり、52歳の挑戦。挑戦はもう終わりますが、やっぱり総合格闘技最高です!ROMANの未来、格闘技の未来、そして日本の未来、皆さんで盛り上げていきましょう!ありがとうございました」とコメントを残した。   [nextpage] ▼R.O.M.A. Rulesバーリトゥード ウェルター級(77.1kg)時間無制限 ※頭突き・金的無し×石川英司(フリー)[29分51秒 KO]〇ヨースキストー(IMPACTO JAPAN)  バーリトゥード戦。『ROMAN3』の道衣MMAマッチを戦った2人のダイレクトリマッチが、『ROMAN4』で早くも実現。前回は、道衣MMAでヨースキーが石川に送り襟絞めで勝利している。  今回、ヨースキからの「前回は私のルールで戦ってくれたので次は石川さんのルールでやりましょう」という呼びかけにより成立した今回の試合はバーリトゥードマッチながら頭突き金的攻撃は敢えて封印し計量も前日計量という(ROMANは基本的に当日計量)石川がかつて戦って来たMMAに近いスペシャルルールにより争われる(※過去に日本で行われたバーリトゥードのほとんどがこのルール)。  自分の庭では負けられない石川の背水の陣での戦いでドラマティックな復活劇は見られるのであろうか? あるいは残酷なまでのヨースキの返り討ちという結果に終わるのか。 石川「無制限なので、勝つためにはどれだけ時間を使ってでも勝ちます。空気を読まずに。相手はMMA素人の選手なので、いい勝ち方で小路さんと関根さんにつなげたらと思います」  R.O.M.A. Rulesバーリトゥード ウェルター級(77.1kg)時間無制限。オープンフィンガーグローブを着用し、頭突き・金的禁止の特別ルールで実施される。  両者サウスポー。間合いを詰めた石川。ストーがインロー、ジャブを出す。四つに組んだ石川。ストーがケージに押し込む。ケージを掴むストー。ルール上禁止されておらず、レフェリーからの注意は入らない。石川のカットがあり、レフェリーが時間を止めてチェックを入れる。  再開。ストーが再び組みつくと、ケージを掴みながら押し込む。シングルレッグに入る石川。ストーは石川をケージに押し込みながらパンチを打ち込む。ボディブローを入れるストー。  押し込まれている石川は掌底でストーの顔面を叩く。ボディへのパンチ、太ももへのヒザを入れ続けるストー。差し替えそうとする石川だが、ストーが押し込み続ける。後頭部に鉄槌を入れる石川。10分経過。  ストーがシングルレッグに切り替えた。こらえた石川が背中を向いてスタンドバックの体勢に。正対した石川だが、ストーは再びケージを掴んで押し込む。押し込みながら殴るストー。再びシングルレッグを仕掛けるストー。石川が片足でこらえるが、ストーはダブルレッグに切り替えてテイクダウン。  バックマウントを取ったストー。仰向けで四の字ロック。バックから殴りながらチョークを狙う。反転しようとした石川。ストーがついていきバックをキープする。再びチョークを狙いながらパンチを入れるストー。  18分すぎに反転して上を取った石川。ガードの中でヒジ・パウンドを入れる。ストーはクローズドガードで凌ごうとする。立ち上がってパウンドを落とす石川。20分経過。  ストーは下から足を取りながら、石川の顔面に蹴り上げを入れる。石川もパウンドを落とす。左腕で石川の右足をすくおうとするストーだが、石川が足で腕を挟み込んで固定しながら顔面にパウンド・ヒジを入れていく。石川が体を離して強いパウンドを入れるが、足で阻んだストー。  石川はガードの中に入り、密着して体力の回復に努める。23分すぎに再び体を起こしてパウンドを入れる石川。ストーをケージに押し込みながらパウンドを入れる。再び密着した石川。25分が経過。  石川が立ち上がるとストーは下からXガード。マトリックスでバックを狙う。ケージを掴んでこらえる石川。ストーが石川の足をキャッチしようとするが、グラウンドヒザを入れる石川。再び体力の回復に努める石川。ハーフガードで押さえ込む石川だが、動きがなくなりレフェリーがブレイクを掛ける。28分経過。  ストーの左オーバーハンドは空振り。石川はコンパクトにパンチを打ち込む。クリンチアッパーを入れた石川。ストーが前に出ると首相撲に抱えた石川だが、ケージに押し込んだストー。ケージを掴んでパンチを入れる。放してパンチを打ち込むストー。  石川が首相撲で抱えようとするが、振りほどいて殴っていくストー。左右のパンチを打ち込むストー。消耗もあり、ふらついている石川。レフェリーが止めたところで倒れ込んだ石川。KO!  29分51秒、ストーKO勝ち!  マイクを取ったストーは、「いいファイトでしたね。石川さん、強いから、今日勝てて嬉しいです。みなさんまたよろしくお願いします」とコメント。  解説席に移動し、インタビューを受けるストー。「もっと早く一本を取れるかなと思ったけど、石川さんがすごくディフェンスも上手いし、スタミナもあったので、勝てて嬉しいです。最初ちょっと打撃をして、相手が疲れたところでテイクダウンして一本を取るつもりでした。バックを取れたのは練習通りできて良かったけど、石川さんに逃げられてしまって。パウンドは大丈夫でした。練習してきました。スタミナは、柔術の練習で、連続でスパーリングをして鍛えてきました」と語った。 [nextpage] ▼ROMAN COMBAT(道衣MMA)フェザー級(65.8kg)15分〇エリック・メネギン(IGLOO)[判定3-0]×竹本啓哉(ALIVE)  道衣MMA。竹本の総合力かメネギンの一芸=柔術か? そんな試合展開が予想される一戦。いまだ多くの試合展開やテクニックが未開拓と言っていいROMANCOMBAT(道衣MMA)において現段階では初期MMAと同じくMMAファイターの総合力よりもブラジリアン柔術のテクニックに秀でた者の勝率が高いようにも思われる。  しかし竹本が所属するALIVEならばその話は別であり、MMAのみならず長きに渡り日本のブラジリアン柔術界でもトップに君臨する選手を多数輩出してきた名門ALIVEでは名伯楽・鈴木陽一氏の下で、開設初期から道衣を使う展開への対策も研究しており、抜かりなくしてくるはずだ。25年10月の前戦『ROMAN3』では松本大輔に道衣MMAで判定勝ちを収めている。  メネギンは、25年10月に清水俊一に道衣MMAで三角絞めで一本勝ち。続く12月の『VT:R ZERO─Vale Tudo Resurgence ZERO』では、素手バーリトゥードで松本大輔を三角絞めに下したばかり。今回はMMA30戦の経験を持つ、ハイレベルな道衣MMAファイターと対峙する事になる。その壁をメネギンの突出した柔術力が崩すのか、竹本とALIVEの総合力が一芸を上回るのか、道衣MMAの将来を占う大注目の一戦。 メネギン「MMA3試合目になります。前の試合のように必ず極めに行きます」 竹本「メネギン選手のように柔術のすごい強い選手と戦えて楽しみです。なんとかMMAの経験を活かしていこうと思います。メネギン選手は自身の柔術を信じてやられるかと思いますが、僕も僕なりの柔術を信じて戦います」  ROMAN COMBAT(道衣MMA)フェザー級(65.8kg)15分。  オーソのメネギンにサウスポーの竹本。引き込んだメネギン。袖を掴むが、竹本が持ち上げてケージ際まで移動する。三角を狙っていくメネギン。竹本はパウンドを一発入れるが、メネギンは下から両袖を掴む。横返しでスイープしてマウントを取ったメネギン。左腕で枕を取って、右腕でパウンドを入れる。  体を起こしたメネギン。ハーフにした竹本だが、メネギンが袖を持ちながらヒジを顔面に入れる。足を抜いてサイドに出たメネギン。ニーオンからマウントに移行する。5分経過。マウントからアメリカーナを狙ったメネギンだが外れる。マウントで固められる。ハーフに戻した竹本。メネギンの左足に二重絡みで足を絡める。動きがなくなり、レフェリーがブレイク。  道衣を整えてスタンドで再開する。ジャブを入れた竹本だが、メネギンが組むと引き込む。すぐにスイープして上を取ったメネギン。ハーフの足にまた二重絡みで絡んだ竹本だが、メネギンは足を抜いてパスガードしサイドを取った。  残り5分。マウントに移行したメネギン。パウンドを入れる。竹本のラペラを掴んだメネギン。亀になった竹本からバックマウントを取る。また上になるメネギン。ハーフから足を抜いてサイドに出た。マウントを取る。  三角マウントからパウンドを落とすメネギン。背中を向けた竹本。バックマウントを取るメネギン。襟を掴んで締めを狙う。上になるとパウンドを入れる残り1分。バックから殴るメネギン。竹本が反転するが、マウントをキープするメネギン。さらに反転するがメネギンはバックマウントに。バックからパウンドを打ち込みタイムアップ。  判定3-0でメネギン勝利。メネギンはスイープで上を取った後は、一度も返されることなくコントロールし続けた。試合後解説席でインタビューを受けたメネギンは、「最初に返したスイープは、自分も教えているんですけど、『世界一簡単なスイープ』です。竹本選手が強くて、極めにはいけなかったんですけど、だいぶ殴れたんで、成長したと思います。打撃は週2~3回習っています。どうせMMAをやるんだったら、道着があった方がやりやすいですね。GLADIATORで2度王者になった竹本さんに勝ったのはでかいです。竹本さんが極められたことがないと聞いたので、極めたかったですね」と語った。 [nextpage] ▼ROMAN COMBAT(道衣MMA)バンタム級(61.2kg)15分×橋本圭右(フィジカルスペース柔術アカデミー)[2分28秒 ボウアンドアローチョーク]〇渡部修斗(FIGHT LYNX)  遂にあのビッグネーム渡部修斗が道衣MMA参戦。対する橋本は柔術家としてプロイベントに出場する実力を持ちながらキックボクシングや掣圏道アルティメットボクシングなどにも挑むなどチャレンジ精神溢れる危険な男であり、MMAの実力者の渡部といえど全く油断出来ない相手である。ZSTの先輩・後輩対決でもある。  渡部は『ROMAN1』でROMAN柔術ルールで橋本真吾に判定勝ち。その後、PFCでグラップリング王座を獲得。MMAでは24年9月のDEEPでのKENTA戦以来、1年半ぶりの試合となるが、今回は道衣着用となる。  伝統ある格闘技団体“修斗“の初代ウェルター級王者渡部優一氏を父に持つ渡部修斗がここから勝ち星を重ね、道衣MMAで初代王者に輝き“初代王者親子“として歴史に名を残すのか? 橋本がそれに待ったをかけるのか? 橋本「渡部修斗選手が大変、強い選手だということは分かっていますので、今まで自分が学んできたブラジリアン柔術のすべてをぶつけて挑んでいきたいと思います」 渡部「MMA引退後は寝技の魅力に惹かれてグラップリングで試合をして、海外の試合も決まっているのですが、そのための費用も含め、自分の力で活動費を稼ぎたい。実際、道衣MMAにはすごい興味を持っていて、第1回にROMAN柔術で参戦して、その後観戦して、道衣MMAを空道を通じて練習していた時期もあります。すごく面白くて実際にやってみたいと思っていました。いまもROMAN COMBATの練習を毎週していて、今までの柔術やMMAとは全然違った展開が生まれて、やるたびに発見があります。  いまめちゃめちゃ面白くて、試合がすごく楽しみです。自分を発表する機会にワクワクしています。橋本選手は謙虚ですが、インパクトのMMAチャンピオンですし、ボクシングルールにも挑戦して全部勝っている。柔術茶帯でMMAも全部できる。その選手とROMAN COMBATで戦えるのが楽しみ。スポット参戦ではなく、第1回大会の最初の試合を戦った自分が、新しいこのROMANを作って背負っていきたいです」  試合は、両者オーソドックス。カーフキックを入れる渡部。連続で蹴って効いてきた橋本。ケージまで下がった橋本にタックル。テイクダウン。グラウンドで顔面膝を一発入れるとフロントチョークに抱える。放してバックに回った渡部。四の字ロックにしてバックから殴る。襟を取った渡部がズボンも掴んでボーアンドアローチョーク。橋本タップ!  2分28秒、ボーアンドアローチョークで渡部勝利。  試合後、解説席でインタビューを受ける渡部。「これがマジカルチョークです。今日は道衣バージョンで、マジカルボーアンドアローです。まあ、チョークは全部マジカルチョークです(笑)。自分は最近柔術を結構やっているんで、今日は柔術の技をやろうと思っていました。  今グラップリングで主に活動していて、先月もマレーシアの大会でチャンピオンになりましたし、今はグラップリングでONE Championshipを目指していて、グラップリングで世界と戦っていきたいので、引き続きそこを目指してやっていきたいです。  序盤の打撃は良かったので、そのまま打撃で行くことも頭に浮かんだんですけど、寝技が好きなので、今日は絶対にマジカルチョークを決めたかったです。今日は61.2kgでしたが、減量無しで出ているので、この階級か、もう少し下の階級でやりたいです。日本人は軽量級が強いので。  道衣MMAの時代をこれから自分が顔となってやっていきたいです。道衣MMA初の世界王者になりたいです。今日は父(初代修斗ウェルター級王者・渡部優一)が見に来ていると思うんですけど、見てた? 俺けっこうこのルール強いかもしれない。もうちょいこの物語、続きがあったみたいだから、来年、世界初の道衣MMA王者になって、世界初の親子・初チャンピオンを目指すから、ちょっとそれまで一緒に楽しもう」と語った。 [nextpage] ▼ROMAN柔術 ウェルター級(77.1kg)7分×渡慶次幸平(KNOCKOUT/クロスポイント・パラエストラ吉祥寺)[6分19秒 腕十字]〇岡本裕士(RJJ)  ROMAN柔術戦。ウィル・チョ-プとのROMAN旗揚げ戦の究極ルールを制し有終の美を飾ると共に打撃アリの試合から引退を表明した渡慶次。  戦いの場を柔術に移し、あの“鬼極め“岡本裕士と相見える。岡本は、日本柔術界でその名を知らぬ者はいない極めのアーティスト。  ROMANの前戦では、25年10月に半谷泰佑にスプリット判定勝ち。今回は、岡本の一本をまずは渡慶次が凌げるかが、勝負の鍵となる。  試合は、岡本が襟を取って投げを狙う。渡慶次が蟹挟みを狙ったが、ハーフで押さえ込んだ岡本。得意の一番搾りで絞めるが、渡慶次が立ち上がり脱出。岡本は渡慶次の襟を掴んだままシッティングガードを取っていたが立ち上がった。背負投げを狙った岡本。  渡慶次がまた蟹挟みを狙ったが、上になった岡本が足を抜いてサイドに出る。渡慶次の左腕をコムロックに抱えた岡本。自ら下になり腕を狙う。渡慶次が下になると岡本は突っ込み絞めを狙う。サイドに出た岡本。アームロックを狙う岡本だが放した。また立ち上がった渡慶次。岡本も立ち上がる。   残り3分。逆襟を取ってケージに押し込む岡本。渡慶次がまた蟹挟みを狙うが、岡本が上になり、ハーフから袖車を仕掛ける。ブリッジで解除した渡慶次。残り1分でマウントに移行した岡本。腕十字。渡慶次タップ!  6分19秒、腕十字で岡本勝利。  解説席でインタビューに応じた岡本は「得意技のコムロックと一番搾りをずっと狙っていたんですけど、渡慶次さんのディフェンスがすごくて、最後は抱え十字の体勢になったので、それで極めました。一番搾りは研究されてるなって気がしましたね。極められない方向に逃げられたので。9月の前半にラスベガスで行われるワールドマスター、3月の下旬にフロリダでパン柔術選手権があるので、優勝を狙いたいと思います。  自分も48歳になったので、働いている方、特に40代以上の社会人の方のロールモデルになれたらいいなと思います」と語った。 [nextpage] ▼ROMAN柔術 無差別級 7分×パウロ・フェレイラ(ボンサイ柔術)[判定0-3]〇白木大輔(CARPE DIEM HOPE) 白帯から黒帯までを名門ボンサイ柔術で取得したパウロは巨体ながら緻密なテクニックと俊敏な動きを兼ね備えた選手でありブラジリアン柔術はもちろんMMAでも勝利を上げている強豪。  25年12月のGRACHANでは佐々木克義に1R リアネイキドチョークで一本勝ち。MMA2勝目をあげている。MMAも競技柔術も戦えるボンサイのファイトスタイルとスピリットを体現する男だ。  一方の白木は“アマゾン“のニックネームで長きに渡り日本柔術界のトップに君臨し続ける男。若き日の狂気とも言える試合に臨む姿勢からは想像もつかないほど落ち着いた雰囲気を纏う現在の彼だが、理詰めで相手の動きを封じ仕留め淡々とマットを降りる姿にはやはり戦慄を覚える。今年は既に欧州選手権を制し絶好調の波に乗る白木が生粋のボンサイ柔術ファイターと相見える。  試合開始。引き込んだ白木。フェレイラのズボンの裾を取った白木が草刈りでスイープし上を取る。パスを狙う白木だが、フェレイラが立ち上がる。引き込んだフェレイラが右足をラッソーガードに捕らえる。両足をラッソーで巻きつけたフェレイラ。白木が膝を割ってニースライスでパスを狙うが、立ち上がったフェレイラ。  両者帯を絞め直し再開。残り3分。フェレイラが引き込むが白木がハーフから足を抜いてパスガード。上四方に回る白木。フェレイラが亀になった瞬間に白木が両足をフックしバックマウント。送り襟絞めを狙う。  残り1分。足のフックを解除して亀になったフェレイラ。白木がバックについたままタイムアップとなり、判定へ。  判定3-0で白木が勝利。試合後に解説席でインタビューを受ける白木は、「本当は一本を狙ったんですけど、立ち上がりの攻防で金網を利用して立ったりしてきたので、作戦を変更したんですが、滑ってしまって一本を取れませんでした。フェレイラが頭を突っ込んでくるタイプだったので、ネズミ捕りチョークみたいなカウンターの絞めを狙っていたんですけど、体を起こしてきたので、草刈りで上を取って攻めました。  今年46歳になるんですけど、このまま生きているとつまらないんで、ある種暇つぶしで、柔術に人生をかけてやります」と笑顔で語った。 [nextpage] ▼ROMAN柔術 フェザー級(65.8kg)7分〇須藤拓真(X-TREME EBINA)[6分10秒 ストレートフットロック]×鍵山士門(QUIP)  ROMAN柔術。正統派のブラジリアン柔術を代表する鍵山士門は、ROMAN柔術では1勝1敗。ROMAN1で江木伸成に腕十字で一本勝ち。ROMAN2では大脇征吾のヒザ十字に敗れている。  対する“レッグハンター”須藤はLevel-G PRO GRAPPLING ライト級初代王者。数々の柔術トーナメントをフットロックで勝ち上がるなど、足関節に制限の多いブラジリアン柔術ルール下でそれらを極めまくる事からも彼の尋常ではない実力が伺える。  MMAでも後藤丈治をヒールフックで極め、Breakthrough CombatのグラップリングProgressでは、中島太一にブルドッグニーバー、竹内稔に腕十字を極め、連続一本勝ち。前戦は25年11月のFighting NEXUSのMMAで横山武司に判定負けを喫した。  今回のROMANプロ柔術ルールは道衣あり。鍵山の背筋力を活かしたスラミングや、須藤の技術を最大限に発揮出来る足関節に制限の無いもの。ギあり柔術の新たなる強さや可能性を切り拓くか。  試合は、すぐにシッティングガードで引き込んだ鍵山。デラヒーバを狙うが、トップ攻めの須藤は脇差しパスを狙う。下から帯を取ってスイープを狙うが、こらえる須藤。  鍵山は下から須藤の左足を抱える。脇差しパスでハーフにした須藤。足を抜いてマウントを取った須藤。ハーフに戻す鍵山。また足を抜いた須藤がマウントを取る。自らサイドに出た須藤。足関を狙った須藤。ヒザが抜けていても腿で挟んで極めるストレートフットロック。鍵山がタップ!  6分10秒、フットロックで須藤が勝利。実況席での勝利者インタビューに答える須藤は、「みんな予想していなかったと思うんですけど、自分がトップからパスガードを狙うという展開で。今まで下から足を狙う展開しか見せていなかったので、新しい自分を見せることができて良かったと思います。トップからの攻めは最近練習していたので見せようと思っていました。最後は時間もあまりなかったので、極めて終わりたいなと思ったので、結局足関に行っちゃいましたね。  自分はまだ世界と比べたらぺーぺーなんで、トップどころと並べるような選手になれたらいいなと思っています。新しい自分を見せることができたので、これからの自分の進化も楽しみにしていただけたらいいなと思います」と語った。 [nextpage] ▼ROMAN COMBAT(道衣MMA)83kg契約 15分〇藤田 大(THE BLACKBELT JAPAN)[7分43秒 ストレートアームバー]×パウロ・スリアン(Surian Fight Gym)  道衣MMA。ROMAN設立当初から参戦を熱望していた藤田大が怪我から復帰し念願の初参戦。柔道&柔術をベースに、MMAでもひたすら極めにいくスタイルの藤田は、PANCRASEで押忍マン洸太にヒザ十字で一本勝ち後、23年9月に住村竜市朗にTKO負け。怪我からの復帰戦となる。  高い技術力と常に一本を狙う藤田のファイトスタイルはMMAやブラジリアン柔術でも有効なのはもちろん、道衣MMAやROMANプロ柔術でこそその真価を発揮すると思われ、まだ22歳と年齢も若く伸び代しかない。ROMANのスター候補の一角と言える。  一方のパウロ・スリアンは柔術&バーリトゥード大国ブラジルのMMA団体で複数の王座を獲得しているMMA19勝4敗のハイアン・グレイシー門下生。  40歳ながら1月末にUCC Fight Nightで戦ったばかり。ベルトコレクターで「日本で戦う事を楽しみにしている」と語る王者が初上陸でどれほどのインパクトを残すか。 藤田「初回からお誘いいただき、怪我で出られなかったのですが、今回。期待以上の試合をしようと思います」  試合は、オーソドックスのスリアンにサウスポーの藤田。すぐに奥襟を取って組みに行く藤田。巴投げでテイクダウン。ハーフで押さえ込んだ。ヒジを入れる藤田。押さえ込みながらパンチを入れると、パスしてサイドに出る。横四方で押さえ込む。鉄砲で返そうとしたスリアンだが、こらえた藤田。  スリアンが足を絡めてハーフに戻したが、再び足を抜いてサイドに出る藤田。サイドから頭部にヒザを入れる藤田に、スリアンは下からホールドする。袈裟固めからマウントを狙った藤田だが、スリアンはガードに戻す。しかしインサイドからパウンドを入れる藤田。  スリアンはクローズドガードで両手でホールディングし、防御に徹する。足を一本超えた藤田。絡まれていた足を抜いてサイドに出る。頭をまたいだ藤田がアームロックを仕掛けると、スリアンがタップ。  7分43秒、アームバーで藤田勝利。  実況席で試合後のインタビューを受ける藤田は「今年で23歳です。ただのクソガキですから。(押さえ込みがすごかったが)死ぬほど練習してきたんだ。最後はアームバーだと思うが、緊張しすぎて覚えてないです。ガチガチです。今後もROMANに継続参戦させていただきたいです」とコメント。解説席の主催・渡辺直由氏は、次はレジェンドファイターと当てたいとコメントした。 [nextpage] ▼ROMAN COMBAT(道衣MMA)無差別級 10分〇マルロン・ゴドイ(ボンサイ柔術)[0分51秒 TKO]×石川健太郎(士道館)  ボンサイ柔術vs.士道館空手が道衣MMA無差別級で激突。  前回大会『ROMAN3』では得意の寝技だけでなく打撃でも爆発力を見せ最後はギを使ったクラシカルな技術でダニエル・シウバを相手に一本を極めたマルロンがROMAN COMBAT連続参戦。  石川も空手家ながら頭突き金的解禁バーリトゥード大会VT:Rゼロではアメリカーナを極め秒殺勝利を収めるなど、お互い基礎となる格闘技経験のみならず総合的な強さを持つ事を証明した。  そんなアグレッシブなスタイルの2人の戦いが判定にまでもつれ込む確率は低いのではないか。若さのマルロンか体格で勝る石川か。KO/一本必至のカード。  お互いオーソドックスで離れて見合う。ローを蹴る石川。ゴドイは前蹴り。右オーバーハンドを入れたゴドイ。石川は仰向けにダウン。追撃前にレフェリーが止めた。 [nextpage] ▼ROMAN COMBAT(道衣MMA)無差別級 10分×関澤寿和(ねわざワールド蓬田)[1分33秒 TKO]〇西村 刀(Impact)  デビューとなったROMAN1で共に衝撃的なKO勝利を飾った2人の対決。その後奇しくもカナダのサムライTaylor Langに挑み敗れた2人が再起を掛ける。  MMAキャリアは圧倒的に西村が上回るが、近年急激な階級アップをした西村とナチュラルウェイトで迎え撃つ関澤の勝負論はいかに。  組んだ関澤。バックに回ろうとする。投げで崩してケージに押し込んだ関澤。四つでお互い相手の帯を取る。西村が足を掛けてテイクダウン。  横四方で押さえると頭部にグラウンドヒザを入れる西村。さらにパウンド。亀になった関澤をバックから殴る西村。ケージサイドのサブレフェリーがストップをアピール。レフェリーが止めた。  1分33秒、TKOで西村が勝利。
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.343
2026年3月23日発売
4.29『ONE SAMURAI』でロッタン相手に引退試合に臨む「最強最後の武尊」。現役18年の軌跡に迫る永久保存版。日本人初UFC世界王者へ「平良達郎vs.ヴァン」徹底解説、秋元強真の強さとは何か?
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント